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実は品川区のリトルネパールだった?!大井町線「荏原町」界隈を歩く

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大井町から旗の台、自由が丘を経て二子玉川へ続く東急のサブ路線「大井町線」沿線は全体的に用事もなければわざわざ行くような場所でもないので何気にスルー気味のエリアなのだが、今年5月9日に女子中学生2人組が荏原町駅のホームで同時に飛び込み自殺をしたという出来事があったのが心に引っかかり、そう言えば「荏原町」が今まで一度も行った事のない街だった、という事実に気づいた。

品川区 荏原町

そんな「荏原町」に早速足を運んでみたのだが、東急大井町線で大井町から4駅目、両隣に池上線が交差する旗の台駅、都営浅草線に乗り換え可能な中延駅もあってそれらの駅からいずれも徒歩圏内でもある。大井町線全体に言える事だが、なんとも言えぬこのローカル感。大井町方面と自由が丘・二子玉川方面では改札口がそもそも違うしだな。

旧荏原郡、戦前には東京市荏原区に属していた品川区の荏原町。焼肉のタレのエバラ食品工業も創業時に当地に工場があったのでその社名となっている、という事くらいしか知らなかったんですが…

品川区 荏原町

混雑極まる田園都市線の都心方面へのバイパス路線としての役割もあるらしい大井町線だが、走っているのは短い5両編成しかないし住宅密集地域で地上を走る上にグネグネとカーブの多い線形から電車の運転もゆっくり気味、そんな場所で仲良く手を繋いで飛び込んだ女子中学生2人組、どうやら同じ品川区内の某区立中学校の生徒だったらしいが、小中一貫校だそうで、9年間人間関係の入れ替わりがない学校なんて正直どうなんでしょうね。

品川区 荏原町

田園都市線沿線住民を大岡山で目黒線、大井町で京浜東北線に乗り換えさせる為のバイパス路線として急行運転も始めた大井町線、それでもやはりサブ路線である事には変わりなく駅前風景もどこかのんびりとしている。駅前一等地に法蓮寺という荏原七福神の恵比寿様も鎮座するでかい寺もありますしね…

とりあえず荏原町商店街を歩きましょう

品川区 荏原町

荏原町駅の南側一帯に広がる「荏原町商店街」が今回の主な探索地点になる。旗の台方面から国道1号(第二京浜)二葉四丁目交差点の手前までだらだらと繋がっている、距離だけで言うと結構長い商店街なんですが、そう言えば旧法の華三法行の福永法源氏がオーナーをやっているらしい創作和食ダイニングってこの並びにあるんですよね。

品川区 荏原町

あまり派手目のものも見かけない荏原町商店街なんですが、勝手に駅前のランドマークにしたいと思ったのがこちらの「レジャーと御食事 エバラセントラル会館」のビル。古びた昭和の雑居ビルというしかない佇まいだが、建物の外壁に散りばめられた色とりどりの豆タイルが強い個性を放っている。

品川区 荏原町

煤けた昭和のレジャービルの成れの果てを見下ろすかの如く駅前一等地にそびえるは再開発計画で新しく生まれた18階建ての高層マンション「ザ・パークハウス 品川荏原町」と付随する商業施設「新仲見世通り」。三菱地所が手掛けているそうですな。タワーマンションと呼ぶのもどうかという控えめなサイズなのも大井町線沿線ならではの事か。

品川区 荏原町

今度は駅前から南北方向に連なる通りへ足を踏み入れる。こちらも同じく荏原町商店街となっていて東急沿線にしては少し下町臭さの強い街並みが見られる。品川区自体、山の手と下町が拮抗していてどっち付かずな印象がありますが…

品川区 荏原町

商店街を南に入ると今度は突然建物が途切れて道幅の広い散策路が東西に開けている光景が現れる。どうやらこれ、立会川の暗渠上らしいですよ。このまま暗渠沿いを辿れば西大井駅や大井町駅のそばを通って京急立会川駅近くまで出られる訳だ。

荏原町は品川のリトルカトマンズなのか?!

品川区 荏原町

一方で、この荏原町商店街をうろうろと歩いているとこの通り、ネパール国旗を掲げた雑貨店やらインド・ネパール料理レストランなんかがちらほら目に入る。そう言えば最近ネパール人が東京各地に急激に増えていて特に新大久保あたりがリトルカトマンズ状態になっているらしいが、品川区ではここ荏原町が同様の傾向を示している。

品川区 荏原町

見た目が東急沿線らしく若干シャレオツ気味になっていて気づきにくいが、インドカレーが看板メニューのカフェ&ダイニングバー「カゲンドラカフェ」という店も、どうもネパール臭漂うんだよな。だってギネス認定の「世界一背の低い男」カゲンドラ・タパマガルさんもネパール人じゃん。

品川区 荏原町

何軒かネパール国旗を掲げる店やインドレストランを見かける中で頭一つ抜きん出ている印象があるのがこちらの「ラジ」。昼間からランチ営業しているのだが店の中が満員御礼になっている。東京では「インドレストラン」と書いてても8割くらいネパール人が経営してますよという事なので、ここも多分そうなんでしょうかね。

品川区 荏原町

明らかにラーメン屋の居抜きでカウンター席しかない狭い店内で窮屈に他の客と並んで食べる「ラジセット」(850円)がこの日の昼飯。でかいナンとサフランライス、カレー2種、小さめのチキンティッカとサラダが付いてこの値段。これは下町で食う下町価格のインドカレーだ。でも結構旨かったですよ。

品川区 荏原町

あと荏原町商店街にはトルコレストランもございましたが、割と外国人が多いのは大井町線沿線が割と地価も控えめで庶民的な街ばかりであるという現実的な理由があっての事。そう言えば隣の旗の台駅前にある激安ボロアパート「壱興荘」だって住人は外国人ばかりだからな。

それなりにそそられる路地裏横丁もある穴場です

品川区 荏原町

それからこの荏原町が意外に侮れないのが、商店街の裏にこのような鍵曲がりの細い路地裏横丁がひっそりと身を潜めている事だ。再開発で消えた武蔵小山駅前の「りゅえる」とか、ああいう所はメジャーですけども、荏原町駅前にこんな風景が残っているのはあまり知られていないような。

品川区 荏原町

特に鍵曲がりを抜けたあたりの角にそびえる「小料理三平」が渋い、渋すぎる!二階部分の板葺きの壁や木造のバルコニーから察するに終戦直後くらいの相当古い建物なのかなあと想像する。ネット上の情報も皆無である。現役営業中なのかどうかも怪しいレベルですが…

品川区 荏原町

小料理三平の先にもまだまだ路地裏横丁が続いているが、向かいの「スナックあき」から奥の方はアパートや一軒家ばかり。この横丁の固有名詞も分からずじまいでした。

品川区 荏原町

…という訳で想像以上に知られざる奥深さを感じさせる穴場感ムンムン漂う荏原町界隈でしたが、他の路地裏にもこんな場末的なスナックがゴロゴロ潜んでいるのだから、機会があれば週末の夜に遊びに来ると面白そうかも知れません。

品川区 荏原町

しかしさっきからボロアパートと共産党のポスターばっかり見かける訳ですが、城南五山の豪邸街もあれば下町貧民地区もある、これが品川区の受け皿の広さなのでしょうか。


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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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