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五反田TOC(東京卸売りセンター)ビル

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五反田駅からかなり離れた第二京浜沿いの場所にTOC(東京卸売りセンター)ビルというのがある。このビル、一言で言うとすれば複合商業施設の一つなのだが、建っている場所が駅前ではない上に設立経緯も変わっており色々と変わった特徴がある。
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1970年に星製薬工場の跡地、西五反田7丁目の一角に建設されたTOCビルは建設当時最大の容積率を誇り地下3階地上13階建ての建物の巨大さは今でも周囲の目を引く。
ユニクロやらABCマートといった普通の店舗も数多く入居している為、買い物客が五反田駅からの送迎バスに乗って訪れる事も多い。


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改めてビルの前に近づくと、場所柄とは裏腹にやたら巨大過ぎる建物に圧倒されそうになる。大阪万博のあった1970年に出来た、日本がイケイケドンドンの時代の名残りでもある。老朽化で建て替え話も具体的に出ていたが、経済情勢云々の都合で延期されており今の所は健在。
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早速TOCビルの中に入ってみる事にする。エントランスはどこぞの大型ホテルのような趣きだ。池袋のサンシャインシティ辺りと印象が被る気がしなくもない。のっけからユニクロの店舗がある。TOCのユニクロは東京でも最大級の売場面積を持っているそうだ。
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さすがに年代を感じさせるTOCビルの玄関口。1階あたりは普通にショップテナントが乱立しているので普通の買い物客の姿が多い。しかし地下の食堂街や上層階は明らかに時代に取り残されたような姿を留めている。
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そもそも「TOC」が「東京卸売りセンター」の略という所からして日本語と英語の境目が分からない。卸売りは英語でWholesaleなので本来ならTWCとなるはずだが、そうするとトイレみたいでなぜだか違和感がある。
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玄関付近にはTOCの生みの親、実業家大谷米太郎の銅像が偉そうに鎮座している。ホテルニューオータニの創業者でもある。まさに昭和の高度経済成長の栄華を体で表したような人物だ。
他にも敷地内には「製薬王」と呼ばれた明治の実業家・星一が設立した星薬科大学発祥の地を示す石碑がある。星一の死去後星製薬の経営が傾き、その後ニューオータニグループが経営を引き継いだ形になっている。
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地下の食堂街へ降りると、創業当時からそのまんま残っているかのような古臭い飲食店が連なっている。TOCビル内のオフィスワーカーが常用しているのかも知れないが、何というか商売っ気のなさが全面に押し出たゆるい空間である。
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さらにエレベーターに乗って上層階へ行くと、時代遅れ感が拭えないオフィスフロアには人の姿が全く見当たらない。ビルの巨大さに反比例して寂寥感に満ちている、何とも言えない場所になっていた。建て替え話が出てくるくらいの場所なので寂れるのもやむなしか。駅から遠いのもネックだし。
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ひとまずこういう商業施設ビルにやってくると本能的に屋上に登りたくなる。バカと煙ではないが屋上が大好きなのが東京DEEP案内取材班である。しかし、見ての通り何も無い。
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TOCビルの屋上はビル自体の巨大さに反してマジで何も無い。良い意味で捉えれば都会のオアシスのようでもある。だだっ広くて誰も居ないのをいい事にオフィスワーカー達が何の気兼ねもなくタバコをふかしている。
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ただ完全にデッドスペースになっている訳ではなく屋上の一部はゴルフ練習場になっていた。それなりに利用者もいるのだろうか。
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さらにはビルの屋上に氷川神社がある。寂れきった昭和の風景を象徴する、デパートの屋上そのまんまのテンションだ。
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氷川神社の由来について書かれた掲示板があった。西五反田(桐ヶ谷村)一帯の鎮守である氷川神社を分祀したものとある。不動前駅近くの西五反田五丁目に大元の氷川神社が存在している。
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TOCビルの屋上から、まもなく日が暮れかかろうとしている東京の街を眺める事が出来る。ビルの海の向こうには、赤くライトアップされ光り輝く東京タワーが見えていた。

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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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