東京都/品川区

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東京都品川区ってどんなとこ?

概要

高級住宅地と工業地帯とド下町が共存共栄する城南の平均的住宅街、それが品川区

皇居の南側にあたるということで、いわゆる「城南」とも呼ばれるエリアに入る「品川区」。東京が大きく「山の手」と「下町」に二分されている中で、この品川区の立ち位置は山の手でもあり下町でもあり、住宅地でもあり工業地帯でもあり、オフィス街も区内に存在するという、どっち付かずな存在であるが、ある意味様々な層の人間が混在している「なんでもあり」な地域と言える。

品川の地名は言うまでもなく東海道品川宿を指しているが、旧東海道沿いの商店街やそこに近い海沿いを走る京急線沿いはかなりのド下町だし、内陸部の東急大井町線や池上線が走る街の多くも下町テイストで、町工場があちこちに点在するお土地柄。しかし「品川」と聞くと何故かお上品に聞こえてしまうのは、やはり山手線最南端の目黒から品川までの区間にある「城南五山」と呼ばれる高台の高級住宅地の存在だろう。だが基本的には庶民の暮らしには欠かせない商店街が縦横無尽に走り、住みよい街も多い。とにかく貧乏人から超金持ちまで受け皿が広いのが品川区の特徴なのである。

地理・環境

山手線沿線屈指のドピンクゾーンが形成されているアレな街「五反田」

品川区は都心から大きく南に外れた位置にあり、山手線が区の北部を通っている。城南五山と呼ばれる区内屈指の豪邸街はこの山手線が取り巻く内側の高台にあり、その他の地域は川沿いの低地が工業地帯や下町になっていたり、旧東海道沿いの古い海沿いの下町だったり、品川埠頭や大井埠頭、台場のような埋立地となっている。

品川区は京浜工業地帯発祥の地として戦前から町工場が密集していた地域だったが、都市部の拡大で京浜工業地帯は大田区や川崎・鶴見といった郊外部に押しやられ、現在品川区内には大規模な工業地帯というものは見当たらない。

都心からの距離的にはほどほどに近いので、住宅地の特徴としてはファミリー層よりも単身者や子供の居ない夫婦、もしくは土着民高齢者が中心で、商店街の店舗構成も概ね単身者向けの飲食店が充実している。それにイカガワシイ地域というのも五反田駅周辺に限られている。車でのアクセスも近年首都高中央環状線の延伸で新宿方面に行きやすくなった上、将来開通する中央リニア新幹線の始発駅が品川駅となることもあって、将来的にはまだ伸び代が感じられる地域でもある。

交通

みんな大好き赤い弾丸・京浜急行。品川区内は快特全通過

品川区内の交通網は目黒から大崎までを走るJR山手線、都心から川崎・横浜方向に向かうJR線と京急線、それから区内の住宅地をちんたら走る東急大井町線及び目黒線、池上線、あとは大崎から大井町を経由しお台場方面に抜けるりんかい線、さらに泉岳寺から五反田、西馬込方面に向かう都営浅草線の支線といったものが存在している。

山手線経由だと新宿や東京駅からもおよそ15分で東急各線に乗り換えられる目黒や五反田、大井町といった駅に行けるし、都営三田線や南北線に乗り入れる東急目黒線は都心へも行きやすく通勤ラッシュも比較的マシな方なので意外に穴場だったりする。また「八潮団地」という陸の孤島めいた場所もある。

住民の気質・傾向

江戸前の情緒を残した漁港の風景と超高層ビルの対比が見ものの北品川の船溜まり

「品川区」と聞いて物凄い都会をイメージしがちになるのはJR品川駅あたりのそれが頭に思い浮かぶからだろうか。しかしその品川駅は港区にある駅だし、実際の品川区というのは大半が「ド下町」と呼んで良い生活空間が広がっている。

とりわけ特徴的なのが東急目黒線や大井町線、池上線などで行く内陸部の旗の台だの中延だの戸越だの武蔵小山だのといった地域だ。四方八方に商店街が網の目のように広がっていて庶民的な街並みが途切れることなく続いている。そしてどの商店街もそれなりに活気がある。足立区や葛飾区、北区や荒川区あたりによくある貧乏臭い激安スーパーや激安惣菜店には欠けるが、それでも生活のしやすさは見るからに感じられるはずだ。

元々品川区は京浜工業地帯発祥の地と言われるほど、今で言う大田区のような町工場が密集している地域だった。今でも町中を歩くとビックリするほどオンボロ過ぎるアパートや平屋の一軒家が見られ、昭和の中頃から全然代わり映えもしない街並みが残る。

一方で乗換なしで都心に直結しているJR線沿線の地域などは開発が進みすぎて高層マンションだらけになっている場所も多い。山手線内側の城南五山の高台は一転してセレブしか居ない別世界である。さらに90年代トレンディドラマで沸騰した天王洲アイルという地域もある。そんな「ザ・東京」的な大都会と「ちゃきちゃきの江戸っ子」的なド下町がせめぎ合っているのが品川区の全体的なイメージであろう。

品川区にはこんな街がある

JR山手線・京浜東北線沿線

サラリーマンを飲み込むブラックホール!大井町駅東口の魔窟飲食店街「東小路」

(1)大崎:昔は田端と二分する「駅前に何もない山手線の駅」の代表格だったものが駅前再開発で高層オフィスビルが立ち並び、湘南新宿ライン・埼京線・りんかい線の乗換駅に昇格。昔は工業地帯だったがその面影も薄い。城南五山のうち御殿山が徒歩圏。
(2)五反田:鶯谷や大塚と並ぶ「駅前が怪しい山手線の駅」の代表格。特に東口の五反田有楽街をはじめ紳士向けの特殊なお店やモナ御用達のホテル街がひしめく。西口の海喜館といい元花街の面影か。一転、高台には皇后陛下ゆかりの地、城南五山の池田山と島津山。ブラジル・ペルー領事館もあり南米食材店やペルー料理店も点在。
(3)目黒:駅名とは裏腹に住所は品川区上大崎。有名な目黒のさんま祭りも品川区側で開催。東急目黒線を利用する品川区民も多い。城南五山の花房山の他、白金長者丸という高級住宅地もあるザマス。
(4)大井町:品川区役所最寄り駅で東急大井町線始発、りんかい線の駅もある。東口の戦後のドサクサ的飲食店街「東小路」が圧巻。夕方以後仕事帰りのサラリーマン達でごった返す。
(5)西大井:横須賀線(品鶴線)の駅しかない忘れ去られた存在。湘南新宿ラインも快速にスルー。駅前には安重根に銃殺された伊藤博文公墓所。
品川:品川区にないのに品川駅。しかし山手線と京浜東北線・京急線との乗り換えで品川区民もよく利用する。

京急線沿線

磯の香りと昭和の香りしかしない旧東海道品川宿、北品川界隈

(6)北品川:品川駅の南にあるのに北品川。旧東海道品川宿の北端部、北品川商店会がある。江戸前の漁港の風情を留め背後に高層ビル群を眺められる船溜まりの景色が良し。台場小学校はかつての品川台場の名残り。旧宿場町沿いは渋い街並みが連なる。
(7)新馬場:旧東海道品川宿の本陣跡はこちらが最寄り。品川神社や荏原神社など歴史的な寺社が多い。
(8)青物横丁:大井町駅から仙台坂を下った先にある。隣の鮫洲駅との駅間が異様に短い。
(9)鮫洲:都民にとっては運転免許センターのイメージしかない街。駅前商店街には運転免許関係の店舗が非常に多いが街自体は品川宿の南の外れの鄙びた街並み。
(10)立会川:やたら坂本龍馬をアピールする駅前商店街。駅名通りの立会川に架かる浜川橋は通称「泪橋」。鈴ヶ森刑場へ送られる処刑者の家族が涙を呑んで見送った場所。勝島運河は野良猫の楽園。
(11)大森海岸:駅前にただ一軒あったはずの特殊なお風呂屋さんは廃業。リア充ファミリーの集まるしながわ水族館もあれば江戸の御仕置場「鈴ヶ森刑場」も残る。

東急大井町線沿線

旗の台駅前にある伝説のボロアパート「壱興荘」。外国人の方が多く住まわれております

(12)下神明:大井町駅から当駅に向かう途中の高架下家屋群がなかなかの渋い佇まいだったがいつの間にか無くなった。駅前のランドマークは「たこ公園」。駅前感ゼロの場末ぶり。ガード下の路地裏に隠れるように営業しているエロ本自販機コーナー「ビデオ24」。
(13)戸越公園:戸越銀座から南に外れた一画。戸越公園駅前ビルの昭和感。作りかけの「補助26号線」がぶった切られた大崎高校の下を走るトンネルはいつまで経っても未開通。大井町方面に車で抜けられる日はいつ来るか。
(14)中延:駅前に中延スキップロードというアーケード街がある。商店街の規模も栄え方もイマイチパッとしない。旧法の華三法行の福永法源が経営する創作ダイニングが中延六丁目に出来たが速攻で潰れた。
(15)荏原町:JC二人組が仲良く大井町線ホームに飛び込み自殺をした街。何故かネパール人経営の食い物屋が多い荏原町商店街。ラーメン屋の居抜き「ラジ」のランチカレーがコスパ良好。
(16)旗の台:大井町線と池上線がクロスする街。昭和大学病院の門前町みたいな商店街。駅前徒歩ゼロ分の伝説のボロアパート、家賃は1万3千円との噂。旗台小学校南側の狭小路地長屋も圧巻。

東急目黒線・池上線沿線

再開発で殆どの区域が消滅した戦後のドサクサ的盛り場「武蔵小山飲食店街りゅえる」

(17)大崎広小路:池上線開通当時は目黒川を越せなかったので手前のここが終着駅だった。隣の五反田駅まで340メートルしか離れていない。昭和の巨大建築物「五反田TOCビル」の最寄り駅。
(18)戸越銀座:品川区で最も長い商店街、戸越銀座商店街の中に駅がある。関東大震災で出た銀座界隈の煉瓦が使われた経緯から数ある「なんとか銀座」系の商店街発祥の地となっている。繁盛している商店街だがヤバげな激安店や惣菜店などインパクトの有る店は案外少ない。
荏原中延:中延スキップロードを越えた先にある池上線の駅。駅前にドサクサ気味な路地裏飲食街。中延二丁目に残っていた旧同潤会地区も解体。
不動前:駅名は目黒不動に由来するが駅周辺の住所は品川区西五反田。
(19)武蔵小山:東京都内最長のアーケード街「武蔵小山パルム商店街」のある生活感溢れる街。テレビ局が常に待機し主婦にインタビューを取る。駅前にあった戦後のドサクサ飲食店街がごっそり消えて再開発でタワマンに建て替えられる予定。武蔵小山発祥の激安立ち呑み晩杯屋はいつの間にか他店舗展開。
(20)西小山:駅前に小さなアーケード商店街。その昔あったという西小山三業地。

その他の地域

お台場の「船の科学館」が位置する東八潮は実は品川区なんですが

天王洲アイル:90年代トレンディドラマのロケ地として一世を風靡したキラキラ系スポット。
品川シーサイド:昭和な佇まいの旧東海道の目と鼻の先にできた新興オフィス街。二子玉川の意識高い系スポットに移転した楽天の本社が以前あった。
大井競馬場前:京急沿線住まいのギャンブル親父も集まる大井競馬場。運河を渡れば孤島のマンモス団地「八潮団地」。鉄ヲタ垂涎の新幹線車両基地。

品川区に関係する何かを適当に並べた

目で見る品川区の100年―写真が語る激動のふるさと一世紀

大田区 品川区 なつかしの写真館

パシナコレクション 東急大井町線 [DVD]

五反田七景 〜「Paddyウォーク」シリーズ〜

戸越銀座でつかまえて (朝日文庫)

品川宿遊里三代 (青蛙選書)

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