せっかくなので改札を潜ってその先のプラットホームなんかも見ていく事にしよう。すっかりお役御免で遊ばせていると思われがちな駅だが、一日の乗降客数は2000人近く、やはり空港職員の利用が相変わらず多いらしい。自動改札機も三台稼働中。
改札内にある公衆トイレは女子のみ仮設で運用されていた。一時的なものなのか、それともまさかずっとこのままという事はないだろうな…
改札からホームへ通じるエスカレーターは昇り専用の片側一基しか運転されておらず、もう一基はベニヤ板でまるごと塞がれてしまっている。
東成田駅のホームは、旧成田空港駅として開業した当時の2面4線のうちの半分、1番ホームと2番ホームの1面2線しか使われていない。そこを隣の成田駅から分岐して当駅から芝山鉄道線に乗り入れる電車が40分に一本間隔で往来している。
京成線デザインの東成田駅の駅名表示板。駅ナンバーは「KS44」。隣の芝山千代田駅の駅ナンバーは「SR01」だが、この芝山鉄道線って僅か1駅分しかないんですね。
さすがに元々は成田空港のメイン鉄道駅だっただけあって、ホームも広めに作られていて古めかしいベンチも沢山置かれていて休憩し放題な訳だが、売店はおろか自販機もないので、ここで電車を一本逃すと結構痛い。
ホームの壁の広告看板スペースには、古い京成スカイライナーの広告をはじめ、なぜか日本全国の祭りの写真が置かれてあった。秩父夜祭とか札幌雪まつりとか色々と。
それにしてもベンチの上にある広告もまた当時のままのものなので、何から何まで古い。地元成田市の「聖マリア記念病院」の広告。ちなみにこの病院は現在もある。
よっぽど暇なDQN学生がいるのだろうか聖マリア記念病院の天使が勝手に落書きされ変な部位を取り付けられたり気の毒な有り様になっている。古今東西、DQNの落書きのアホ臭さには国境がない。
なお、使われていない向かいの3番4番ホームにも同じように広告つきベンチがあり、非常に年代を感じさせてくれる。首都圏の駅って何かしら綺麗に改装されるケースが多く、このような昭和な佇まいの地下駅の空間が残されているのは今となっては珍しい。
そしてなんと3番4番ホーム側の駅名表示板は「なりたくうこう」のままである。ホームの片側をさっぱり使わなくなったにしろ、こんなものまで残されているとは知らなかった。
だだっ広いのにほぼ無人か、居たとしても数人程度しかいない不気味なホームで電車を40分待ってようやくホームに入線してきた「(東成田)芝山」行き電車。芝山鉄道線というのは新しい成田空港駅が出来た後の2002年に開業している。この芝山鉄道線も今回往復乗車してみたのだが、その事については詳しくは別の機会にレポートする。