驚異の多国籍団地フェスティバル!「いちょう団地祭り」に行って国際化社会の波に乗ってきた 

横浜市泉区

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横浜市泉区 いちょう団地

2014年の「いちょう団地祭り」は10月4日と5日の土日開催。毎年この時期に行っている。パッと見た限り、なんてこともない団地のお祭りイベントでしかないようにも見えるが、それが案外そうでもなかったりする。団地の中央道路200メートルちょいが屋台ストリートと化すのだが…

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団地祭りという事もあって、あくまで団地住民の為のイベントであるという事を頭に入れなければならない。団地周辺には部外者が気軽に停められる駐車場も無いので、高座渋谷駅近くのコインパーキングにでも停めて歩いて来るか、最初から電車で来るのが無難だ。

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中央道路沿いに設営されたテントには団地の自治会から学童保育所までが運営している様々な屋台が立ち並ぶ。ローカル感満載過ぎるんですが…

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こちらの屋台はちょっと様子が違うようです。日本人だか外国人だかいまいちよく分からない、いちょう団地ならではの方々が多い。だが話しているのも日本語なので意思疎通は難しくはない。

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しかしこちらの屋台、売っている屋台料理の張り紙に注目!「いちょう丼300円」とある。いちょうの葉っぱやギンナンが入った丼ではない。いちょう団地の多国籍ぶりを一杯の丼に表現したという、ここでしか食えないプレミアム丼。中国、カンボジア、ベトナム、日本、四カ国の最強タッグだと!?

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こういうものを黙って見ていられないので、思わず買ってしまいました「いちょう丼」。中国は青椒肉絲、カンボジアは鶏肉の炒め物、ベトナムは揚げ春巻き、日本はどこにあるのかと思ったら、下に敷いてある白米だったというオチ。作りおきで冷めてたのが残念でしたが、まあまあ旨い。

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恐らく明確な区分はされていないと思うが、屋台ストリートの北側半分は日本ゾーン、南側半分が外国人ゾーンと屋台の配置が違っていて、中央道路を南に進むにつれどんどんアジア臭が濃くなってくる。ベトナム料理屋台が来ましたよ。匂いがもう完全にアジア。ヌックマム臭が食欲をそそる。

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屋台の傍らでは椅子とテーブルも用意されていて、本場ベトナムの食卓と同じように、ブンやフォーなど麺料理片手に、テーブルの上に置かれた生野菜や香辛料をぶっかけて食う事ができる。

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こちらも同じくベトナム料理のバインミー。ポピュラーなベトナミーズサンドイッチである。何故フランスパンが使われているかというと、それはベトナム含めたインドシナ三国がフランスの植民地だったからだ。

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その他諸々ベトナミーズな惣菜のようなものが色々パック詰めされて売られている。本場ベトナムそのまんまな光景ではないだろうか。なお、いちょう団地内の外国人人口の4割がベトナム人。恐らく日本最大のベトナム人コミュニティであろう。

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住民比率からしてもベトナム屋台が多くなってしまうのは致し方ないようだが、他にもカンボジア国旗を掲げた屋台なんかもあったり、他には日系ペルー人もいた。いちょう団地の外国人住民はそれぞれベトナム、カンボジア、ラオス、中国、ペルー、ボリビア、ブラジルといった国籍になる。団地住民4585人中、外国人人口は住民の約3割、1470人くらい。

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昼間は子供や母子連れ、老人の姿が多かったが、夜ともなると行楽帰りの家族も増えて団地の中央道路はいよいよ人だかりでごった返す。相変わらず舞台の上ではド演歌歌手がこぶしを利かせて唄ってますが、こちらは団地北側の日本ゾーンです。

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横浜の外れの古びた団地のそれとは思えない活気に満ちた屋台ストリート。年に一度の賑わいというべきものなのか、ちなみに夜9時くらいまでやってるそうです。パットゴルフとか輪投げだとか古典的なゲームコーナーも出ているが、余所のテキ屋はあまり使っていない模様。

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そのうちベトナム屋台の前には行列が出来ていて、並んで買わないと食えない人気っぷり。フォー・ブン各種一杯500円。ベトナム人の姉さん達が忙しく動きまわっていました。

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丼の上にたっぷり生野菜とパクチーを載せて、好みの香辛料を振りかけて本場スタイルで食らう団地のベトナム屋台料理。こんな経験ができるのも、いちょう団地だからこそだ。味も間違いない。まさにパスポートのいらないベトナム。

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エプロン姿のベトナムな奥様達手作りのデザートの数々も豊富。ベトナム料理というのは甘すぎず辛すぎず極端さがなく胃袋に優しいのが特徴的だわね。適当に屋台料理を食って腹いっぱいになってしまった。

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デザートには、どでかいプラスチック漬物容器にたんまり作られたベトナム風お汁粉「チェー・タップ・カム」でも頂きましょう。ココナッツミルクで優しい甘味に仕上がっているのをこれまたベトナムな奥様に掬ってもらって頂きます。

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ベトナムおしりこ、クダモノたぶり入れいます。客様購入する時番で考えて下さい。日本語が上手なのか下手なのかよく分からない微妙に言葉が間違ってる張り紙。

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しまいにはまともに歩けない程の雑踏となる屋台ストリートの傍らで車座になったベトナム人住民のおじさん達。ベトナムの音楽らしい歌を演奏しながら盛り上がっていた。やはり、首都圏屈指の多国籍団地の祭りはテンションが違う。一度見に来る価値はあると思うが、ひとまず来年10月まで機会はおあずけだ。


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