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【大自然界】勝浦市の山奥にある謎のケーキ屋「クインズケーキ」がぶっ飛ぶほど旨い件

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千葉県房総半島にある勝浦市と言えば遠洋漁業基地と勝浦式タンタンメン、それに毎年2月開催のビッグひな祭りが有名な場所だが、同じ千葉県でも浦安や市川などと比べて東京から遠いのなんのでなかなか行く機会がない街である。そんな街に訪れる道すがら、何やら怪しげなオーラを放つとあるケーキ屋の前を通りがかった。

千葉県勝浦市 市野川

大多喜から御宿方面に抜ける時に通り掛かる県道174号をひた走っていると突然山の中に現れる謎の店、看板にはピンクのリボンを巻いた地球儀のマークが。「洋菓子の店クインズケーキ」とあるが、この時点でうっすらと何かしらの宗教臭を感じてしまう。住所は勝浦市市野川だが、生活圏的には隣の御宿町に近く、勝浦市内でも結構な内陸に位置する集落なので「勝浦のチベット」だとか地元では呼ばれている界隈。

千葉県勝浦市 市野川

店の横にある車数台分の駐車スペースに車を停めていざピットイン。休憩スペースなどもあって買ったケーキをここで食って帰っても良さそうな雰囲気。それはいいのだが、さっきから妙な音楽がスピーカーからエンドレスで流れてくる。

えー、この歌は店のテーマソングか何なのでしょうか…よくわかりませんけども…ずっと聴いていると耳にこびりつきそうで、これは一種の洗脳ソングなのかも知れません。侮れない店である。

千葉県勝浦市 市野川

人間様の休憩スペースもあれば「お犬様」の御休憩所もあるのがクインズケーキの特徴らしい。ペット連れへの配慮の一環かも知れないが、所謂ドッグカフェ的なノリともまた違う。ここが二子玉川あたりの意識の高そうな犬連れリッチピープル(笑)の集う街ならともかく、外房勝浦の何にもない山奥ですからね。

千葉県勝浦市 市野川

犬休憩所の隣に置かれたやたらとカラフルな「ほほえみ御護り地蔵様」にも視線が自ずと行ってしまう。細々と書かれた説明文にはこれまた新興宗教ならではの独特な文体がびっしり。

千葉県勝浦市 市野川

地蔵様の隣にいるお使いのカエル様達。そこの説明文もまた香ばしい。『大自然界の「循環の理法」』というのがまた何の事を言っているのか分かりません。「ガマン、ガマ蛙!」ってオヤジギャグ丸出しで言われましても、西荻窪名物のワールドメイトを彷彿とさせるセンスだ…

千葉県勝浦市 市野川

そして店先には首に黒いリボンを付けた柴犬が一匹、リードに繋がれる事もなくのびのびと寛いでいる。どうやらここの看板犬のようであるが、犬の相手をしていると店の中からコックさん姿の女性店員がやたらニコニコしながら近づいてきて挨拶された。「うちの社長犬のカイリです!」と元気いっぱいに説明されました。ああ、そうなんですね。

千葉県勝浦市 市野川

しかし放し飼いでフリーダム過ぎる社長犬のカイリさん、目の前の道路にも突然ふらふら走り出すので通り掛かる車に轢き殺されそうになってました。大丈夫かオイ。

千葉県勝浦市 市野川

ニコニコ笑顔が特徴的なお姉さん店員に導かれるように店内にお邪魔します。店の中にまでこんなポスターが貼られていて経営者の犬猫好きっぷりが嫌というほど伝わるのである。「いらっしゃいませ ウエルカム!お待ちしておりました ワン・ニャン一同」…カイリさんの他にも沢山犬猫が飼われているようだが他の子はさっぱり店周辺で見かける事は無かった。

千葉県勝浦市 市野川

店の中至る所に動物関係やヨーロッパ各国の置物などがずらりと陳列されているが売り物でもなんでもないらしい。それに混じって犬猫写真コレクションも豊富にある。

千葉県勝浦市 市野川

「人間様のベッドはホントーに寝心地がイイニャン!!」と台詞を吐かせている猫さんの就寝シーン。必ず人間流の寝方を致します、だそうです。よくわからんが店のオーナーが飼っている犬猫の日常生活が思い入れたっぷりに垣間見える。犬猫好きにはたまらないのだろうが、ここは勝浦の山の中にあるごく普通のケーキ屋です。

千葉県勝浦市 市野川

この犬猫に対する熱の入れようと言ったら…まだまだワンニャン写真はこれだけではないので続きは現地でお確かめ下さい。

千葉県勝浦市 市野川

のっけからキワモノ変な店扱いで本当にすみませんでしたがクインズケーキ自体は山奥にあるにも関わらず大人気店で、いろんな所から表彰されています。左から熊本県、栃木県、そして食べログの「ベストスイーツ2013」…店舗は何度か引っ越していて最終的にここ勝浦の山中に落ち着いたそうだが何故以前の表彰盾が熊本と栃木なのか、その理由は後述する。

千葉県勝浦市 市野川

さて、そろそろ自慢のスイーツ(笑)を実食する事にしようか。店舗自体はかなり小さな掘っ立て小屋みたいな建物で、これだけのケーキを毎日製造するだけの厨房はこの店内には無さそうな気配。さあどれにしようか、1個400円程度だがケーキ自体は結構大ぶりである。

千葉県勝浦市 市野川

色々悩んだ挙句モンブラン(商品名・マロン)を一つ頂いて店内のイートインスペースで食う事に。口に入れた瞬間、事前の妙な先入観と共にとろける甘味と旨味を堪能。こりゃ山奥でもわざわざ買いに来る客がいるってもんだわ。

最も、クインズケーキのパティシエは店内に置かれた表彰盾の通り、第24回全国菓子大博覧会において「全菓博会長賞」を受賞している腕前の持ち主。味は保証済みと言って良い。自由が丘あたりのスイーツよりもよっぽど意識高いぞ!

千葉県勝浦市 市野川

たっぷりスイーツと電波浴を楽しんだ後は店の外を少しお散歩しましょう。すぐ隣にはクインズケーキの店舗と同じ身なりの一回り小さい小屋と、そしてとある施設に続く登り坂の入口が見られる。どうも店の肝となる部分がこの奥にあると見たのだが、私有地なもので勝手に入る訳にも行くまい。まあ、グーグルマップで航空写真が見られるのでそれで確認できるが、内部は想像以上にでかい。それはそうと…

千葉県勝浦市 市野川

その入口に「大自然界」と書かれたプレートが掲げられている訳でして、これはもう明らかに宗教的なニュアンスを感じざるを得ないテンションなのだが、このケーキ屋は当該団体と共に栃木県小山市で40年もの間、老舗ケーキ屋として親しまれてきたにも関わらず、2012年11月に閉店、その後突然ここ千葉県勝浦市の山奥に移ってきたという経緯になっている。また、熊本県宇城市に「大自然界真生農業進行」という農業生産法人も存在し、それもここの関連団体と思われる。

千葉県勝浦市 市野川

こんな山奥だが結構頻繁に客がやってくるし、基本的に客が来るとコック帽を被った女性店員達はこぞって店の外に出て客を送り迎えまでしてくれる。お客様を大事に思ってくれているのね、嬉しい…と感心するのは良いが、これが宗教がらみだと端から知っていたなら合点が行く。食べログの口コミにもひたすら客のもてなしの良さを褒め称える口コミが目立つが、その裏にある宗教めいたオーラは感じ取れないのだろうか。我々もしっかり3人の女性店員に車が見えなくなるまで見送ってもらいましたよ。精一杯手を振りながら…

千葉県勝浦市 市野川

ついでにもらってきたクインズケーキのオリジナルテーマソングのビラ。「地域振興クイーンズケーキ」。すごく安直過ぎて涙がちょちょぎれそうな歌詞にしびれます。ちなみに全部で3種類ある。漏れ無く脳内に刻み込まれてまたクインズケーキに行きたくなる事必至。


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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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