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買い物できないけどハシゴ酒ならできそうな「狛江ショッピングセンター」という謎空間

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調布市国領町と狛江市との間を結んでいる「狛江通り」。この通りに沿って歩くと都営調布くすのきアパート狛江団地といった大型団地や慈恵医大第三病院といった総合病院なんかがあったりするわけですが、そんな中でふと目にしたのがこれ。

慈恵医大第三病院の真ん前の狛江通りで目にした「狛江ショッピングセンター 入口」と書かれた看板。矢印の先は狛江通りから南に折れた住宅街の路地を指している。はて?こんな所にショッピングセンターですか?しかも看板の古臭さが気になる。あまりに気になったので寄り道してみることにした。

住宅街の中に現れる謎の「ショッピングセンター」の正体

狛江通りを逸れて路地に入ってもしばらくは単なる住宅地としか思えない光景が続いているのだが、そのうち商店街らしい体裁をした街灯が通りに連なる一画に入る。そしてちらほらと御食事処だのスナックだのの店舗が姿を現すのだ。

そして商店街の中心らしい場所までやってくると、周り一帯がなんとも場末感しか漂っていないスナックテナントばかりの、おおよそ「ショッピングセンター」という言葉を当て嵌めるのも無理がありそうな飲食街であることが分かる。

結構ガチでスナック街なのでびっくりしてしまったのだが、何故こんな住宅地のど真ん中に?という疑問は改めて地図を見直せばたちまち氷解する。狛江団地と多摩川住宅という二つの大きな団地に挟まれた場所にあり、地元民の生活道路となっているのだ。

別にスナック街だからと言っても普通に定食屋やら寿司屋なんかもあったりするので昼間からランチに有りつける可能性は高い。慈恵医大第三病院とそれに隣り合う慈恵医大国領キャンパスの近くという立地でもあるので、医大関係者もこの界隈で昼飯を食ってるのではなかろうか。

狛江団地の中にあった商店街もそうだったが、やっぱり肉屋とか魚屋とか、生鮮食品店系は真っ先に潰れてしまう運命なのよね。昔の姿を知らないのであくまで想像の範囲になってしまうのだが、団地が出来て沢山の住民が暮らしていた昭和40~50年代には買い物客で溢れかえっていた時代もあったのだろう。

また飲食店以外にも散髪屋とか靴屋、電器屋といった非飲食業の店舗も少なからず営業している。なにせ古い佇まいの商店街なので昔はもっと栄えてましたけど今では…的に廃業してしまっている店や一般の戸建住宅に建て替えてしまった区画も多い。

もう完全に商売している感じがしない「中華・定食よしの」。ストリートビューで確認した限り、2009年当時までは営業していたようだが…

こんな場末のスナック街にまで国際化の波が押し寄せている

一方でどうにも韓国臭が漂っているのが狛江ショッピングセンターという場所である。真偽不明のウリナラ起源で言うと狛江の地名も古代朝鮮の高句麗と関係あるそうですからね。「スナックサラン」と書かれた店の看板。お水の世界には割と多い韓国ママの気配が。

スナックKAYOKOさんではオリジナルラーメンと銘打って醤油味の狛江ラーメンと激辛味の韓国ラーメンが頂けるようで確かに狛江市は渡来人の街のようです。本当にコマプスムニダ。

韓国系もあればフィリピンパブもあるらしい懐の深さが狛江ショッピングセンターの実力といったところか。こんな場末極まりない飲食街なのに結構な数のスナックが密集していて呆気に取られてしまう。やはり国領界隈は「東京の西側」って感じがしないんだよな。足立区とか葛飾区とか、そっち系のノリだ。

狛江ショッピングセンターのメインストリートとなるのは慈恵医大第三病院前の狛江通りと多摩川住宅の間を最短で結ぶ生活道路である。ここはチャリンコでの通行人が多いのだが、途中の道路がかぎ型にクランクしている。

クランクを折れた先に袋小路になっている箇所があって、その行き止まりにあるのは「美容室HANA」。地元の団地住まいのおばちゃんと水商売のママ御用達でしょうかね。

潰れたままの店舗も結構多いんですが…

一方で無残にも廃業したまま放置プレイをかまされているスナック「ぴーマン」。店の看板が裏返しになっている。このへんなら開業資金もお手頃かと思われるのですがスナック経営したい御方は如何でしょうか?

さらに商店街のメインストリートを南へ。ここにも潰れてしまった鶏肉専門店「宮内商店」の建物が虚しくそびえ立っている。

「建物(店舗)老朽化の為お店を閉店致します 43年間ありがとう御座いました」との張り紙。逆算すると、少なくとも昭和49(1974)年以前に創業した店ということだ。昭和40年代からこの商店街があったと見て間違いない。

商店街の南側は焼肉・ホルモン屋だとかお茶屋といった店がちらほら残っているが、デイサービスセンターまであるのが高齢者タウン仕様。

そして多摩川住宅に面した商店街の南端部にはそれらしく屋根が付いた一画も残っているが、営業しているのは美容室と床屋だけで、あとは自販機が並んでいるだけである。

この一画には三河屋という酒屋と遠州屋という青果物店の看板が残っているが、いずれも現役ではなさそうだ。酒屋といったら三河屋なのは東京ではありがちな「サザエさん」的現象だが、三河とか遠州とかそっち方面の人が多いんですかねこのへん。

ショッピングセンターを名乗る場末のスナック街を見守るかのように鎮座する地元の神社「柳久保稲荷神社」(正しくは「栁久保」と表記)。神社の由緒を読むと京都の伏見稲荷神社の分霊を勧進したとあるが「遇々多摩川の大洪水に遭遇し為に社殿流失し諸記録と共に失ひ其後洪水の災禍を慮り台地である現在の聖地に遷宮」「維新以後数度に亘り悪疫が村内に蔓延」等、リバーサイドタウンならではの苦難の歴史が窺える。

商店会主催「ワンコイン酒場まつり」って何だ?

そんな狛江ショッピングセンター、先日まで「ワンコイン酒場まつり」という商店会主催のイベントをやっていたようで、こんなポスターまで張り出されていた。商店街内にあるスナックで特別提供されている500円メニューを食べ比べできるという、まさに地元の呑兵衛親父のためのイベントである(既に終了してますが)。

買い物できないのにハシゴ酒ならできそうな「狛江ショッピングセンター」、果たして夜はどのような光景が見られるのか…御近所の方は行かれてみては如何だろうか。


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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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