記事を人に教える

松戸・平潟遊郭の遊女に拝まれた「池田弁財天」

記事を人に教える

【キュレーションメディア等、他サイトへの記事中の文章・画像無断転載厳禁】

松戸市役所の真裏に、平潟遊郭に関わりのある神社がひっそりと残っているというので見に行った。
93-73.jpg
その名も池田弁財天。かつて平潟遊郭の地で働いていた遊女が下の病にかからぬようにと巳の日に神社を訪れ祈願をしていたと言われる。ただこの神社、非常に場所が分かりづらい。市役所の裏と聞いていたが、庁舎手前の脇道を入った京葉ガスビル裏手に回り込んだ所だ。


93-74.jpg
京葉ガスビルと隣の駐車場敷地に挟まれるように存在する池田弁財天の入口。間口の狭い旗竿地になっている。覗き見ると、伏見稲荷かどこかと見紛うようなずらりと並ぶ鳥居が現れる。大の大人なら腰を屈めて歩かなければ鳥居が頭にぶつかる。
93-75.jpg
この怪しいアプローチ、さすが遊女の信仰を受けていたといういわくつきの神社だけの事はある。平潟神社や来迎寺に通ずる因縁が渦巻いている、そんな感覚を覚える。
93-76.jpg
びっしり並ぶ鳥居のトンネルを潜り抜けた先が境内地。とはいっても人の家の庭程の広さしかない。本当にひっそりと隠れるように残っているのだ。
93-79.jpg
拝殿となるあずまやにはいくつかベンチが置かれていて参拝者はここで休憩するのか、もしくは近所の爺さん婆さんの集会所にでもなっているのか分からないが、他に人の姿はなかった。
93-80.jpg
小さな祠の中に池田弁財天の御本尊様がある。一見忘れ去られたかのような趣きの神社だが、供え物の花は絶やしていないようだ。
93-81.jpg
そして拝殿の裏側には金属ラックに並べられた大量の絵馬と白蛇様を象った置物が奉られていた。平潟遊郭亡き今も弁天様への信仰は絶えていない。
93-82.jpg
石で作られた白蛇様の置物、古いものは表面の塗装が剥がれて蛇なのか巻き糞なのか区別が付かなくなってしまっている。
93-83.jpg
一番古そうな金属ラックは錆び錆び状態になっていた。中に載せられている白蛇様も白から黒へ変色して苔むしてしまいまさしく巻き糞と見紛うばかりの気の毒な状況になっていた。昔のものは、もしかすると当時現役の娼妓さんが奉られたものかも知れない。
93-84.jpg
もっとも、傍らにある石の上に可愛らしい白蛇様の置物が置かれていたのが見えた。これはニューバージョンでしょうか。二匹の白蛇が絡まり合って黄金の巻き糞を取り巻いています。金のうんこと掛けて金運上昇祈願も兼ねているのかと勝手に想像するが違っていたらすみません。
93-77.jpg
この神社のあずまやの上に池田弁財天の霊験記が記された看板が掛かっていた。目新しい看板である。これがなければ、この神社の謂れを知る事は出来ないだろう。
93-78.jpg
その名も「遊女の祈願」と至極ストレートである。そこには平潟遊郭の名も記されている。素晴らしい。当時この場所は松戸宿の外れにあって、弁天様の周りは池で囲まれていた。それが松戸駅に近いという立地でガンガン開発が進み隣には市役所まで出来て、今のような状態になったのである。
93-85.jpg
再び神社の入口へ戻る鳥居のトンネルを見ると、その向こうにそそり立つビルが松戸市役所である。ドラッグストア・マツモトキヨシ創業者である松本清氏が松戸市長任期中に「すぐやる課」を設立した話は地元民の語りぐさとしても有名である。

さざなみ情話
さざなみ情話

posted with amazlet at 11.02.09
乙川 優三郎
朝日新聞社
売り上げランキング: 701381
The following two tabs change content below.
東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
タグクラウドから記事を探す
DEEP案内編集部のnote

知ってました?DEEP案内編集部のnote

ネット上で大っぴらにするのはちょっと憚られる内容の記事は「DEEP案内編集部のnote」で書く事もたまにございます。全て100円からの有料記事となっておりますので興味のある方のみご利用下さい。

記事を人に教える

トップへ戻る
Copy Protected by Chetan's WP-Copyprotect.