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横浜根岸界隈を行く (1) 巨大製油所のある街

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東京DEEP案内取材班、かなり久しぶりの横浜街歩きである。思い返すと中途半端に行ってなかったり発掘しきれない場所が殊の外多い事に気づいた。横浜市ってだだっ広い上に私鉄やJRの交通網が入り組んでいて市内の移動も非効率的。まだまだ行きそびれて知らない街がいっぱい。
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今回重点的に歩き回る事にしたのは、JR根岸線の根岸駅のあたり。京浜東北線が横浜駅から根岸線に変わり、まるで観光地にならない磯子や新杉田といった駅を通って大船まで繋がっている。そのかなり手前に根岸駅がある。


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横浜駅から結構離れているが、それでも住所は横浜市中区。駅を降りて改札口へ通じる歩道橋に登ると、目の前が新日本石油の製油所になっていて、大量の石油タンクを積んだ貨物列車が並べられていてのっけから壮観である。日本最大級の製油所、JX日鉱日石エネルギー根岸製油所のものだ。
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根岸駅の駅前ロータリーを出ると、目の前に国道16号(横須賀街道)に通ずる片側2車線の広い道路が現れる。根岸から本牧を通って山下町に抜ける主要道路だ。ここから中区の孤立地帯である本牧や、隣接する磯子区の浜マーケット付近、それに正面の高台を登った先の根岸森林公園に行く事が出来る。
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駅前の様子は正直しょぼくて貧乏臭い飲食店や古臭いマンションが多い。高台と海が接する狭隘な土地でなおかつ製油所なんかがあるから住宅地としてはすこぶる不人気だろう。
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車道沿いで信号待ちをしていると向かいのマンションの壁に何やら目立つ看板がある。
「若者自立就労支援 にこまる食堂」…ただの大衆食堂ではない何かを感じる。
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どうやら地元のNPO団体?が経営している食堂らしいが全品250円でカレーやらチャーハンやらを出している店のようだ。「若者自立就労支援」と書いているように、ここで働いている従業員は元ニート・ひきこもり。開きっぱなしになっていた厨房の扉越しに中の様子を伺うと大勢のエプロンを着た若い男女が働いていた。なるほどそういう事らしい。
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「にこまる食堂」が入るビル自体が経営母体の所有するビルらしい。最上階はキリスト教会になっている。ちなみに横浜に4店舗、なぜか蒲田にも1店舗構えているそうで意外に手広くやっている。千円の年会費を払えば250円で食えるというシステムらしい。
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目立つ飲食店と言えばその「にこまる」くらいで、他はおしなべて古臭いまま、オワコン状態。根岸がある意味「裏横浜」と言えるのは、地理的要因だけではない。オンボロ過ぎるバラック食堂がずらり。
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主要道路沿いに本牧方面にたらたら歩いて行く事にする。相変わらずやってるのかどうかわからない飲食店ばかりで雰囲気がアレな感じです。東神奈川とか新子安とか生麦あたりのそれにイメージが近いかも知れん。
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主要道路を挟んで南側すぐに新日本石油の製油所と横浜港が、北側すぐには高台がそびえていてその隙間の僅かな平地にマンションや住宅がひしめいている。港町ヨコハマの華やかさは皆無だ。
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そうこう歩いていると根岸線の高架が主要道路を跨いで山の中に突っ込んでいく。この先は鉄道の通らない中区の陸の孤島・本牧エリアである。本牧へは通常、横浜駅もしくは根岸駅から出ているバスで行く事になる。
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根岸線高架のガードを潜ると、中はDQNどもの真夜中のキャンバスと化していた。
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だいたいDQNどもと言えば脳味噌の中がコレばっかり…
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落書きで埋め尽くされたガード下のキャンバス、中には意味不明な電波文が見られる。これも横浜のもう一つの姿。
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高架を潜った少し先には根岸製油所の東門が現れる。日本最大級の製油所で、敷地もだだっ広く根岸~本牧の大部分の海岸沿いに広がっている。
関東地域の石油製品の生産の要を握っていて、かの東日本大震災の時には工場がストップして大地震から約1週間近く深刻なガソリン不足に見舞われたが、10日後に操業再開に漕ぎ着け、徐々にガソリン不足は解消された。
巨大な製油所に向きあう根岸の街並みは、ひたすら地味でやさぐれた表情を晒している。

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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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