大遊戯場歌舞伎町  (5) 新宿ゴールデン街

大遊戯場歌舞伎町のホストクラブ密集地帯から新宿区役所通りを挟んだすぐ東側、ここに新宿ゴールデン街はある。
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歌舞伎町一丁目、花園神社に隣接した周囲50メートル四方ほどの平屋建てのオンボロバラックが密集するエリア。もともとは新宿駅東口にあった終戦直後の闇市がGHQの指令で撤去される際に、当時は何もない野原でしかなかったこの場所を替地として提供され、成り立ったという歴史がある。


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ゴールデン街の入口にも艶かしくストリップ劇場がネオンサインを発している。この界隈は良くも悪くも新宿の古臭い姿を今に留めている。
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狭い路地には200店舗もの居酒屋・スナックがびっしり並んでいる。そのどれもが、3坪や4坪という極小店舗。新宿という立地にありながら月々10万円程度の家賃で店が持てるということで、若い個人の飲食店経営者が空き店舗を常に待っている状態で、全く空き家が出ないという。
今でこそ活気が溢れるゴールデン街だが、さすが歌舞伎町という土地柄だけのことはあり、その昔はバブルの影響も相まって地上げ屋による脅迫行為や放火事件など度々のトラブルに見舞われ、一時はゴーストタウンのようになったという。
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新宿ゴールデン街は昔から文化人が集まる場所として有名で、全共闘世代が現役学生だった頃から今で言うところの「中央線的」空間を作り出していた。それが現在も残っているというわけ。
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ゴールデン街が出来た当初は、無許可営業の売春宿が立ち並ぶ「青線地帯」だったという。昭和33年に売春防止法が発令されるまで「ちょんの間」がこの地にあったということだ。
それを聞いて、横浜の黄金町を思い出したわけだが、売春宿が壊滅させられたあの一帯も、ゴールデン街と同じように生まれ変わるのだろうか否か。
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なにせそういう暗い歴史を秘めた場所でもあるのか知らんが、写真撮影に関してはやたらうるさい。無断で撮るとダメなんだそうだ。カメラを持って行く時は気をつけよう。ただのバラック密集地帯ではなく人が住んでいる場所もある。
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暗い歴史があっても「あかるい花園」と振舞うのが心意気というものだろうが…
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ゴールデン街のバラックの裏手に出ると、継ぎ接ぎだらけで建て増ししている箇所が見受けられる。次に大きな地震が来たらさすがにやばい気がするのだが。
参考記事
@nifty:デイリーポータルZ:超初心者のための新宿ゴールデン街入門!

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