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四谷怪談ゆかりの地・お岩稲荷 (2)

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四谷怪談ゆかりの地を訪ねて、四谷の住宅街に入ると、路地に向き合うように建つ、二つのお寺と神社。まずは「於岩稲荷霊神・陽運寺」という寺の境内に入った。
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派手な外観に引き寄せられるかのように入ってきたが…
東海道四谷怪談は日本で最も有名な怪談でもあるが、同時にそれは実在の人物をモチーフに「創作された」ストーリーなのだ。その怪談のコアな部分は1825年の四世鶴屋南北作の歌舞伎狂言が元になっているが、それ以前に「四谷雑談集」として記録されている話が実話に基づいているそうだ。


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長い年月が過ぎる間に諸説飛び交うようになりどこまでが実話でどこからが創作なのかがよくわからない。そのミステリアスさがこの四谷怪談を有名にした一因なのかも知れない。
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しかしこの寺、ただのお稲荷さんだと思ったらちょっとしたパラダイス寺の様相を呈している。縁結びは悪縁切りのご利益を掲げていたり、水掛け福寿菩薩もあり、ご利益のデパート状態。
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陽運寺の境内には「お岩様由縁の井戸」と書かれ大事そうに置かれている井戸が…
「四谷怪談」では夫の伊右衛門に毒薬を盛られて顔を崩されたお岩さんが殺された後、幽霊となって出てくるというストーリーになっている。
井戸の中からお菊さんが「一枚…二枚…三枚…」と皿を数えるのは番町皿屋敷であり四谷怪談と混同されがちだが違う怪談である。
今の時代においても、ホラー小説では「井戸」はよく使われるネタのアイテムだが。
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陽運寺に向かい合って建っているのは「於岩稲荷田宮神社」。なんでお寺と神社が2つあるのか、それも意味が分からないが、四谷怪談自体も諸説入り乱れてわけわからん状態になっていることもある。
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2つのお寺と神社を見比べると、真っ赤な幟を並べ立て「ここがお岩稲荷だ!」とあたかも自己主張しまくってる寺とは違い、こっちの神社の方が重厚感が漂う。個人的な感想で。「東京都指定史跡」とも書かれている。
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で、こっちにも「伝説 四谷怪談お岩ゆかりの地」と書かれているのだ。もっともこちらが四谷怪談の大元となった田宮家が建てた田宮神社である。もとの社殿は明治12年に焼失しており、その時に田宮家の屋敷の中に移転していたが、再びこの地に復活したものが今ある田宮神社であるという。
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こちらの神社にも、片隅にお稲荷さんが祀られている。初めて来た時には一体どっちが本物のお岩稲荷なのかわからないだろう。
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本堂の軒先には四谷怪談の真実とも言うべき、実在の「お岩さん」について書かれた資料や新聞記事などがずらりと掲示されているのを見る事ができる。
なんとそこには実在のお岩さんは、この地で良妻賢母として健気に一生を送った普通の人だと書かれている。全然怪談じゃねえぞ。それが何故いつの間にか怪談のネタにされまくってきたのだろうか。それが一番のミステリーだ。
こちらが本家田宮家の神社なので、本家の言う事に違いはないだろう。
ちなみにお岩さんのお墓は、西巣鴨の妙行寺にある。
さらに調べると、向かいの陽運寺は、四谷怪談の話のネタを聞きつけて、こりゃ金儲けになりそうだ!と和尚さんがやってきて戦後のどさくさで空き地になっていたこの場所に後から作ったお寺だという話もある(→詳細
さあ、どっちが真実なんだろう。
噓は嘘であると見抜ける人でないと(ry
四谷怪談の真実は、是非現地に行って自分の目で調べてみよう。
参考記事
◆四谷、お岩さんゆかりの神社の謎: ぼちぼち、お散歩日記
◆お岩さん「神社VSお寺」の争いなのか?: ぼちぼち、お散歩日記
◆「於岩稲荷霊神・陽運寺」を直撃する…どうか? : ぼちぼち、お散歩日記

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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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