【台東区】下町オヤジ大興奮の祭典「浅草サンバカーニバル」(2009年)

台東区

浅草と言えばヤクザ祭りで有名な浅草神社の三社祭ばかりが注目されているが、毎年8月の最終日曜日に浅草一帯の道路を封鎖して行われる日本最大のサンバ祭り「浅草サンバカーニバル」も有名だ。こちらのサンバカーニバルも2009年度で29回目を数える恒例行事となっている。

「裸の姉ちゃんが撮り放題だよ」という不謹慎なタレコミを受けて、8月最終日曜日午後の浅草をふらりと訪ねると、雷門の前は既にまともに歩けない程の観客でごったがえしていた。三社祭の時もたいがいだったが、イベント開催時の浅草の混雑ぶりは異常である。

やけにハイテンションなのがカメラを高く掲げて観客の頭ごしに道路の真ん中で踊り狂っているサンバダンサーのお姉ちゃんの写真を撮ろうと必死なエロオヤジどもの姿だ。

天下の公道で半裸で踊る女の姿を合法的にしかもタダで撮影できる、エロオヤジにとっては年に一度のチャンスなのだ。浅草ロック座に行けば小向美奈子のトップレスが8000円だったがここではナンボ撮ろうがタダなんだぜ。そりゃオヤジも必死になるというものだ。

浅草サンバカーニバルはコンテスト形式になっており、20組程のグループがそれぞれテーマを決め、各自ド派手な衣装や大道具を揃えて豪華絢爛に踊りまくる。本場ブラジルのリオのカーニバル同様リーグ制を取っており成績次第では一軍入りしたり二軍落ちしたりということもあるそうだ。

浅草でサンバカーニバルが始まったのは1981(昭和56)年のこと。それまでは映画館、演芸場、そしてストリップ劇場など大衆娯楽の殿堂だった浅草が、山の手副都心の発展とともに没落していく様を黙って見てる訳にはいかぬと、当時の台東区長と浅草喜劇出身俳優の伴淳三郎氏の発案でサンバカーニバルの実現に至ったのだ。

今では世界各地からも参加者が現れ、多くの協賛企業によって祭が支えられている。浅草吾妻橋に巨大うんこビルを置くアサヒビールも社員一同をパレードに加えて大々的に宣伝しまくり踊りまくり。社員の皆さん、お勤めご苦労様です。

浅草という土地柄もあっていかにも日本的な雰囲気の混ざったサンバカーニバルとなっている。

優雅に踊り続けるダンサーを尻目に、歩道に目を移せばあまりの混雑っぷりに身動きが取れない。中にはブチ切れて喚くオッサンもいたりして殺伐極まりない。将棋倒しにでもなったら大変。残暑厳しい中、半裸の姉ちゃんを横目に血気むんむんなオッサンどもに囲まれて浅草ならぬ「汗クサ」カーニバル状態。

サンバチームは各々決められたテーマに沿った衣装を作り上げる。衣装代だけでも凄まじい費用が掛かっているだろう。サンバガールがいなければただのコスプレパレードに見えなくもないところが浅草サンバの特徴だ。

衣装代どころかパレード車両に使われている大道具類も半端なく金と手間を掛けまくってます。

一瞬エド・はるみが踊ってるのかと思ったが違った。最近やっぱりテレビから消えたなぁと思ったらこんなところで…いや、違うから。

肝心のサンバダンサーは殆どが日本人であり結構平均年齢も高そうなんですが。しょうがない、ここは日本だもの。

サンバチームが一つ通り過ぎる度に東武浅草駅と新仲見世通りを遮る通行規制が解ける。次のチームがやってくるまでのわずかな時間だけしか人の行き来が出来ないので、ここぞとばかりに強行突破しようとする群衆の姿が危なっかしい。非常に殺伐としている。

ゆっくりサンバを見物するなら、やはり早めに来て場所取りをするのが一番良いという訳だ。

サンバの大音響が浅草の街を包む。ダンサーのお姉ちゃんも激しくトランス状態に入っていてスリリングである。

物凄い数の半裸の姉ちゃんを見る事になるわけで自然と審美眼が鍛えられる一日だが、こうやって見てても日本人よりも外人の方がスタイルいいよな。そこだけはアジア人が逆立ちしても叶わない。

小林幸子の紅白の衣装みたいなのもいます。搾乳機付きだw

最前列にさえ居られればエロオヤジにとっては願ったり叶ったりのヘヴン状態(笑)すぐさまダンサーの姉ちゃんの股間を狙おうとする。そんな至近距離からバズーカ砲のようなレンズを向けて毛穴まで撮るつもりなのか、オッサン。

時にはこんなに露出度が高すぎる衣装も。大丈夫、一番大事な部分はニプレスで隠してあるから。天下の公道がストリップ劇場に変わる、下町オヤジにとってはパラダイスのような一日だ。

良すぎる画像ばかり引っ張り出してきたので勘違いされると困るが、花形のサンバダンサーは1割程度で、残る9割が盆踊りとコスプレパレードレベル。終始こんな感じの微妙な大名行列が続きます。さらに過激で華やかなサンバが見たいならブラジルに飛ぶしかない。でも、確かに現時点では浅草のサンバが日本一のサンバです。


タイトルとURLをコピーしました