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品川DEEP「大井町」 (5) 消滅寸前・場末のスナック

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大井町西口の再開発計画で、今まさに消えようとしている街並みがある。大井町駅からサンピア商店街沿いに400メートル程歩いた場所に広がる、昭和の匂いが残る場末のスナック街。
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たった3~40メートル四方しかない空間に飲み屋が密集しているエリアが存在していた。隣接するパチンコ屋や焼肉屋、それに東急大井町線高架下の風景といい、かつてはこの街にも戦後の闇市時代を引きずる昭和な街並みが広がっていたであろう。


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しかしこの一帯は「大井町西地区市街地再開発事業」の予定地として既に土地全体が押さえられている。
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そのため、スナックが密集するこの一帯の店舗兼住宅はすっぽり人影も消え、店の灯りも消えてしまっていた。つまり廃墟同然の姿を晒しているわけなのだ。
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とはいえ最近まで営業していた雰囲気は残っており、さほど風化した形跡は見当たらない。
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残念ながら往時の姿を知る事もないため、昔この界隈がどんな雰囲気だったのかは廃墟からなんとなく想像することしかできない。住居兼住宅の表札がそのまま残っている家もあるのだが、名前を見ると日本人のものではなかった。
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何気ない民家の一軒でも、よく見てみると玄関ドアの上部のタイル張りが独特なのが見える。おそらく半世紀は使われてきたであろう建物の、これが最期の姿かも知れない。
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芝浦屠場も近い土地柄もあるのかして新鮮なホルモンを提供する大衆居酒屋がやたら多いのが品川区の特徴だが、昔はこの横丁でもホルモンを焼く匂いが充満していたのだろうか。
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廃墟と化したスナックも、やはりごく最近まで営業していたのではないかと思うほどの店構えのものも少なくない。
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ぷんぷん昭和臭の漂うスナック。どうも見ている限りこの界隈には居酒屋よりスナックの方が多い。
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スナックばかりかと思ったら雀荘もあった。完全なるオッサン達のパラダイス。しかしこの場所が廃墟となった今、このパラダイスに居付いていたオッサン軍団はどこへ消えていったのだろうか。
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2011年にはこの土地に地上28階建ての超高層マンションを含めた複合施設が現れる予定になっている。
なぜ行政や街づくりの主導者は揃いも揃って似たようなハコばかり作ろうとするのか?
再開発の名の下に街は漂白されようとしている。今日も日本中のどこかで、猥雑で人間臭い町は跡形もなく壊され、街の没個性化は進んでいくのだ。

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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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