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スイーツタウン「自由が丘」 (3) 夢のパラダイスビル

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東京屈指のステータスタウンでスイーツ臭全開な「自由が丘」をまだまだ探索するぞ。

一通り自由が丘の街を歩いて来た訳であるが、一貫してオシャレ系物件で覆い尽くされ、街を歩く人は高級住宅街住まいの有閑マダムのおばちゃんとスイーツ女子ばかり。
しかしその一方でゲームセンターやパチンコ屋もあるにはあるし、昔ながらの街の雑多な一面はかすかに残っていて、普段使いが出来るスーパーも数多く存在している。普通のファミリーが住む街としては確かに不便を感じないかも知れないが、独身男性と非リア充にとってはやや面白みに欠けるのも事実。



やたらペットを連れて歩く住民の姿も多いが、必ずしもリードに繋がれているペットが犬だけではない場合がある。犬じゃなくて猫である。オジサンも自由が丘の空気に染まって、ペットを連れてスイーツ(笑)と行きたかったのかも知れないが根本的に何かが違っている。

飼い主に紐で繋がれて歩かされるなど、いささか猫も困惑気味である。自由が丘の街全体を覆う甘ったるい瘴気がオジサンまでもをおめでたいスイーツ脳に変えてしまう魔力を秘めているのか。

自由が丘にはやたら敷居の高い高級スイーツ屋ばかりかと食傷気味になるのも仕方がないが、別にそういうわけでもなく、一部には下北沢あたりを思わせる学生街っぽい雑貨屋や服屋が並ぶ通りも存在している。しかしそれもごく少数派であるが。

それに、意外にも自由が丘にはヴィレッジヴァンガードの店舗も一応あるにはあるらしい。確か駅北西側のこの辺のビルにあったはずだが…

自由が丘のヴィレッジヴァンガードはこの小さな看板一つが店の存在を示しているだけ。スイーツゾーンに囲まれて、なんとも肩身が狭そうに地下空間に押し込められているのだ。まるで街全体が「サブカル気取りは地下に引っ込んでろ」とばかりに異色の存在を表から消し去っている。
見ず知らずの人間がここに来ても店の存在に気付く事は難しいだろう。

街全体が高級志向となると、やはり学業も高学歴志向となる。言うまでもなく東京の大学進学率は全国ナンバーワンであるが、ことさらエリート気取りの集まる自由が丘にやってくると一流大学以外は落ちこぼれだと言わんばかりの勢いである。
家族には凄まじいプレッシャーが掛かるのかして、場合によっては電柱にまでこんな紙をベタベタ張っていくような人も出る始末。頭がやられちゃったのだろうか。何でも極端過ぎるのはよろしくない。

大丸ピーコックの敷地内に自由が丘の地名の元となった「自由ヶ丘学園」の跡地であることを示す記念碑が建っている。地名の由来からして私立学校の名前から取っているという事も、元からエリート志向の高い街だった事が伺える。

さらに大丸ピーコックの横手の路地に入ると、そこから先は中心繁華街から外れて行く事になるが、そこに一箇所だけやたら古めかしさを残した建物がある。

昭和30年代あたりの時代の臭いを強烈に残すネオンサイン「夢のパラダイス・自由ヶ丘クラブ」の建物だ。現在のスイーツ臭全開な自由が丘とは隔世の感がある妖艶な外観を保つ。

夢のパラダイスと自称するくらいなのだから、かつてはキャバレーか何かだったのではないかと想像するのだ。この建物がどう使われてきたか詳しい経緯は残念ながらよくわからないが、現在もスナックなど飲食店が数店舗入居しているビルとして現役バリバリで使われているあたりが素敵。

スイーツに占領され尽くした街の一角に、昭和の盛り場の空気を残す唯一の空間と言っても良い。

ビルの入口上部には「夢のパラダイスI」と物件名が書かれている。おそらく「II」も近所にあるのかも知れないな。甘ったるい自由が丘の街にも、こうしてDEEPのかけらが残っている。少しだけ安心した。

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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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