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中野駅前にある謎の黒いビルに迫る

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首都東京のど真ん中を横断するように走る「中央線」。新宿を過ぎて大久保から東中野までの間から立川までを一直線にぶちぬく線路。横に長い東京都全域をくまなくカバーする、まさしく東京における公共交通網の顔とも言える存在だ。

そんな中央線の電車が走り抜ける中野駅西側の跨線橋から見下ろす線路。都心にあるにも関わらずやけに眺めが開放的なのは線路用地がだだっ広いからだ。



中央線快速電車だけではなく山梨・長野方面への特急列車や黄色い総武線緩行列車、スカイブルーの地下鉄東西線列車など様々な電車が通り抜ける。

飛び込み自殺多発地帯「中央線」の王者、201系中央特快高尾行きが今日も走り抜ける。このオレンジ一色の車両もまもなく引退の時を迎えようとしている。
一部2ちゃんねらーには「グモの王者」と言われ、そのオレンジ色の車体は血しぶきを目立たなくするためであると都市伝説が囁かれる程に名の知れた存在。しかしこの電車が走る瞬間をこの目で見られるのはあと僅かだ。

しかし今日は撮り鉄の為に来た訳でも、元から鉄ヲタ趣味があるというわけでもない。中野駅前にそびえるこの怪しげな黒いビルが気になってやってきたのだ。

中野駅北西一帯はかつての陸軍中野学校、警察大学校の敷地を経て現在も大部分が官有地のまま放置されていて、中野区役所をはじめとする公的施設、旧労働省の勤労者福祉施設として建設された「全国勤労青少年会館」こと中野サンプラザが建ち並ぶなど、一貫して民間デベロッパーの手に渡らずに置かれてきた土地なのだ。
この黒いビルの正体も「NTTドコモ中野ビル」であり、元を辿れば電電公社時代の「中野電電ビル」(1976年築)だ。地上18階建て、地下3階建て。隣の新宿に比べるとおしなべて高層ビルの少ない中野区では建設当時最も高い建物だった。

ビルの上層階をズームアップしてみるとよくわからない電波塔やアンテナが大量に設置されているのがわかる。
これだけ駅前にあるにも関わらず、街を行き交う人々にはその存在すらよく知られておらず、その真っ黒で不気味な容姿も相まって、にわかに心霊スポット扱いされるなど、怪しいオーラを中野の街の中心から放っているのである。
建物の窓が殆ど隠されているのも、見た目の怪しさに拍車を掛けているのだ。

跨線橋を渡って北側へ降りる。そこも駅から近いにも関わらず、官有地とJRの線路に囲まれた不便な地帯で発展から取り残されている奇妙な場所だ。
中野四丁目、旧町名は「中野区囲町」と呼ばれていた所であるが、その特殊な地理的条件は町名と関係なく、かの「生類憐れみの令」で有名な徳川綱吉が保護された犬を囲っていた屋敷があったことからその地名が付いている。

この辺は人家も少なく、警察庁宿舎など官有地ならではの建物があるだけの一帯で、新東京木材商業協同組合中野市場の大きな建物を中心に木材業者が集まっている。
中野市場の玄関先の壁に巨大なストリートアートもとい落書きが思いっきり描かれている。

反対側にもマイケル追悼記念落書き。ここまで開き直ると一見許可を得て描かれているのかとも思えてくるが恐らくそんな事はないだろう。どうやらこの辺にはストリートアートの「職人」が住んでいるようだ。

しかし以前はマイケルではなく歌舞伎絵風のメガネ男に「呵責」と文字が刻まれたシブイ絵が描かれていた。よくわからんがこの業界も争いが激しいようだ。

中野市場から駅方向に向かうと件の「黒いビル」ことNTTドコモ中野ビルの足元に辿り着く。近づいてみると実は黒ではなく茶色だったと言う事に気がつく。光の加減で随分見え方が変わるものである。
ちなみにこのビル、オフィスとしても使われているそうだが、セキュリティ上部外者は一切立ち入る事ができないようで、やはり見た目通りに謎めいたビルなのである。


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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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