都電荒川線に乗ろう! 三ノ輪橋路地裏編

引き続き、都内有数の路面電車「都電荒川線」の東の始発駅である三ノ輪橋電停界隈の下町を探索するよ。

都電荒川線は三ノ輪橋から早稲田までの区間をおよそ53分で結ぶ。途中、町屋駅前、王子駅前、大塚駅前などを通り東池袋を経由して終点の早稲田までを行く。



沿線住民の通勤の足にはなっているものの、非常にゆっくり運転しているので、あまり通勤向けな路線ではないのだが、そこがまた路面電車らしく良いところだ。同じ都内でも時の流れが全く変わってくる。
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で、三ノ輪橋電停の周辺にも韓国食材の店が結構あちらこちらに存在している。隣町には東京最強のオールドカマー系コリアタウン「三河島」があるのだから、三ノ輪にコリア系店舗がいっぱいあっても何も不思議ではない。
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商店街「ジョイフル三の輪」を歩いていても、すぐ目の前に生活臭が漂う両脇の路地裏につい引き込まれそうになる。
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昔ながらの下町のどこが好きかというと、普段の生活の中で日常的に寝食する場所と、買い物をする場所がすぐ歩ける範囲にきちんと存在しているということ。
モータリゼーションが進むにつれ人々はテレビCMが流す「ニュータウン」の幻想に釣られて郊外へより良き生活を求めて移住したがり、結果的に古い下町が寂れていく一方で時代が流れてきたのだが、いざ憧れて移住した「郊外」の暮らしを見てみると、大企業が展開する巨大ショッピングセンターに物資調達を依存したり、そこに行くのに自動車に頼ったり、都心に通勤するのに毎日何時間も掛けたりと結局生活に不便を感じてしまう。
某鉄道会社だとか某自動車会社だとか某大手小売店舗だとか、極端な営利主義があまりに人々の価値観を支配しすぎているような気がしてならないのだ。
すぐそばに人の手があるという街の方が、やっぱり安心するよね。
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ちょっと横道に逸れた所に韓国料理の店の看板が立っていたりする。思わず釣られて路地裏に迷い込む。
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すると途端に風景がワイルドに変わる。どこに店があるのかさっぱり分からんがとりあえず奥へと進む。
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振り返ると、目の前の民家は廃屋と化しており荒れるに任せる状態だった。商店街の前だしなんだかもったいない気もするのだが、通常の資本論理が通じない何らかの理由でもあるのだろうか。
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路地裏の突き当たりのT字路を右に曲がったところに韓国料理屋がひっそり建っていた。ここはなかなか一見さんには見つかりづらい立地だなあ。
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一方、突き当たりを左に曲がった先にはえらく年季の入ったお稲荷さんが奉られていた。
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お稲荷さんの両側には、龍の形をした蝋燭立てが置かれているが風化に任されていて原型を留めていない。
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そのお稲荷さんの目の前には都電三ノ輪橋電停が。チンチン電車がちょうど走り出した所だった。
そろそろ、都電に乗って他の街へ出かける事にしようか。

昼間はだいたい5分おきに運行されている都電の車両。しかし一両のみの運行でバス並みの輸送力しかないため車内は座れない事が多いし、結構揺れも激しいので、乗り心地はお世辞にも快適とは言えない。しかしそれがまた良い所なのだが。

車内の広告も、沿線の業者が作る「都電銘菓」サブレだったり結構地元ラブなのが伝わってきて、ほっこりしますねえ。
三ノ輪橋から乗った我々東京DEEP案内取材班、次はどこの駅で途中下車しようかな?

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