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軍港・横須賀 (4) 米軍基地とネイビーバーガー

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米軍基地の存在は横須賀の街のシンボルにもなっている。本州最大級の海軍港が中心市街地にデデーンと居座っている訳だから、もはやシンボル以外の何者でもない。横須賀中央駅から中央大通り沿いに5分少々歩けば、そこは日本のアメリカとも言える風情が漂う国道16号横須賀街道に続く。

中央大通りと横須賀街道が交差する本町一丁目交差点。行き交う車やバスの交通量も多いが、よく見ると米軍関係者の一般車両「Yナンバー」の車もちらほら見かける。そして交差点の角に建つ携帯ショップは英語表記。



横須賀街道を隔ててすぐ海側に米軍基地がある土地柄だけに、この周辺の飲食店や不動産屋などは、やはり英語表記の看板を掲げた店が多い。

横須賀の不動産屋の中には米軍基地勤務のアメリカ人に不動産物件を仲介する所も多い。
米海軍向けに一般の賃貸物件を扱う「ベース契約」では通常家賃よりも割増して貸し出せる上に、米軍関係者はアメリカ政府から高額の住宅手当が付けられているので滞納リスクがない、というメリットを家主にアピールしている。不動産屋にも地主にも、米軍関係者は美味しい「ドル箱」と言う訳だ。

横須賀の米軍基地が半永久的に存在し続けるのかどうか分からんが、こういう事情も米軍基地の街ならでは。基地周辺には高層マンションの数がやたら多いが、こういう所にも米軍関係者が生活しているのだろう。

横須賀街道沿いに米軍基地の正面ゲートが口を開けている。その向こうは一般人が立ち入る事ができない治外法権。夜ともなると周囲の歩行者は見事にアメリカ人だらけになって、日本語が通じない外国と化する。

そんなDEEPな日本のアメリカゾーンの一角に、アメリカンフードレストラン「ハニービー」がネオンサインをギラギラ輝かせて腹の減った米兵を引き寄せるかのごとく佇んでいる。ベトナム戦争のさなか、昭和43(1968)年に開業した老舗。
ちなみにその隣はこれまたいかにもな外人バーだ。

典型的なアメリカのダイニングバーといった店内は、客の8割がたが横須賀基地勤務の米兵ばかり。店内の壁には日本人もアメリカ人も仲良く並んで記念撮影している小さなポラロイド写真がびっしり貼りつけられている。

芸能人のサインもやたら多い。ある意味、横須賀で最もアメリカに近い店。

店を中央でぶった切る長いカウンターごしにマスターに注文する。
横須賀市が海軍カレーと同じように売りだそうとしている「横須賀ネイビーバーガー」の張り紙を見て、やっぱりこれ食うべきだよな、と注文。

日本語と英語併記のメニュー表を見るとかなり豊富なように見えるが、横に座っている米兵が何を食っているかちらりと見てみると、だいたいパンと肉とポテトだ。

何も考えずにとりあえずオーダーしたネイビーバーガー(880円)。米軍レストランに勤めていたという主人の手作りハンバーガーの味は、まさしく「パンと肉」を実感する、ある意味ストレート過ぎる味わい。マクドナルドのジャンクさに慣れてしまっても、やはり似て非なる直球なハンバーガーだ。

併せてオーダーしたタコライス(800円)。こちらは沖縄料理店で食ったりするタコライスとそう変わりはない。変なアレンジを加えず、見た目も味もやはり直球ど真ん中。
「ハニービー」は米軍基地まん前というロケーションもあって有名ではあるが、場所柄だけにいかにもな観光客がさっぱり居ないと言うところもツボだ。違う言葉や文化を無意識に「怖い」と感じる日本人の性質がそうさせるのだろうか。
ここの他にも「横須賀ネイビーバーガー」を出す店は十数軒存在している模様。

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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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