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曳舟・私娼窟の痕跡「鳩の街」 (1)

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玉の井という私娼窟(青線)は最盛期で銘酒屋500軒、娼婦の数は1000人以上というとてつもない規模のものだったが、それらが戦災で全焼した後も、焼け出された業者は新たな商売の拠点を探すべく土地を探す事となった。
それで、玉の井の銘酒屋のうち数軒が約1キロ離れた「鳩の街」に移転してカフェー街として商売を再開する事となった。
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どこかしら色気を漂わせるかのような鳩の街という名前の商店街は、そっくりそのまんま残っている。現在の住所で言う所の墨田区向島五丁目と東向島一丁目の境目、東武曳舟駅が最寄り駅となる。


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鳩の街商店街の手前には国道6号水戸街道が都心から北東方向に貫いている。周辺の街並みも、おしなべて昭和そのままの風情が残っているが、曳舟駅に近い付近はタワーマンションの開発が進んでいて、新旧の対照がモロに激しいエリアだ。
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商店街とは言っても道幅はかなり狭く、路地裏のような風情すら見せるような場所だ。さすが墨田区らしい場所だが、ここにも「生駒軒」の屋号を掲げる中華料理屋が。
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水戸街道に近い商店街一帯は下町ならではの日常的なお買い物スポットとなっていて買い物客の姿が非常に目立つ。曳舟駅にも近いので何気に便利そうな場所だ。素人目に見てもここが元青線だとは誰も気づかない。
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昔ながらの蕎麦屋があるなど、街並みは総じて大人しく、果てしなく地味だ。
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しかし商店街を奥へ奥へと進んで行くと、明らかにカフェー調の名残りを留める写真屋の建物があったりして、それらしい臭いが漂ってくるのである。
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しかしそれよりも目立つのが店舗の廃屋である。既に看板すら何が書いてあったのか分からない程ボロボロになっても、店舗の使い手が挙がらないというこの寂れっぷり。そのうち東京スカイツリー効果で変わるかも知れんが。
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続いて、二軒並んだ店舗の廃墟が現れる。左側の廃店舗には「照会先」で「国有地」がなんたらかんたら書かれた張り紙があったが、どういう意味だろう。右側の店舗は潰れた電気屋だ。「SONY」のNとYの看板が見事に崩落してしまっている。見るからに危険だ。
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そして先へ進むと今度は無残にも焼け落ちた家が痛々しい姿を晒している。。
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ひと度火災が起こると木造住宅が密集している上に消防車の出入りも困難な墨田区向島地域ならではの事情があるだけに、被害もハンパない。表から見ると二軒棟続きで丸焼けになっていた。
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しかし表通りを歩いていても一向にカフェー街らしき一画は見えてこない。それもそのはず、売春宿は人目に付かない裏通りへと追いやられてしまっているからだ。

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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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