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珍寺訪問・茗荷谷「しばられ地蔵」林泉寺

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地下鉄丸ノ内線に乗って茗荷谷駅で降りた。そういえばこの付近はあまり訪れる機会もなく東京DEEP案内取材班にとっても都心の空白エリアの一つだった場所だ。

茗荷谷駅周辺は「文教区」とも言われる文京区らしくお茶の水女子大学や拓殖大学など文教施設がてんこもりで、高級住宅街の小日向台もあるなどおしなべてお上品な街。



茗荷谷駅から小日向台に至る南側の路地を進む。この付近は狭い道路しかなく車が通る度に足を止めなければならない。

狭い路地の脇を見るとすぐさま登り階段となっている。この路地が谷戸地のちょうど谷底になっている事が分かる。

この階段の先が私道だということを知らせる看板は何者かによって粉々に砕かれていた。駅前ならではのご近所トラブル。しかしそれにしても地下鉄の駅が真ん前にあるとは思えない風情が漂う茗荷谷界隈。

若干下町臭さも残る駅前の路地には古い飲食店が並ぶ光景も見られるが、基本は高級住宅街がメインなのでそれほど俗っぽさは感じられない。ただ非常に古い街なのでやけに寺が多かったりするのが茗荷谷界隈の特徴。

そんな道すがら、地面の上に書かれた案内に「林泉寺 しばられ地蔵」と書かれたちょっと物々しいフレーズが妙に引っかかった。

正面の階段を上がった先が林泉寺の境内である。案内にあった「しばられ地蔵」はそのすぐ右手に鎮座している。のっけから様子が変だ。

肝心のお地蔵様は確かに「しばられ地蔵」の名の通り、縄でぐるぐる巻きに縛られていた。傍目から見ると何が祀られているか分からないレベルである。こんなマゾっ気の強いお地蔵様は初めて見る。
しばられ地蔵尊自体は昔からあるそうだが、ちゃんと屋根のついたお堂は最近になって作ったもののようで、比較的目新しい。

見事に縄だらけにされてしまったお地蔵様。林泉寺のしばられ地蔵には盗難除けのご利益がある。実は同様のしばられ地蔵尊は葛飾区東水元の南蔵院にもあり、そっちが本家本元のようである。

よく眺めてみるとお地蔵様の顔が、何重にも縛られた紐の隙間から辛うじて覗いている。小石川の源覚寺では塩まみれにされるわ、文京区の地蔵尊には変わり種が多い。
しばられ地蔵には参拝者が願掛けを行う為にお地蔵様を縛り上げるわけだが、満願成就となると縄を解きにやってくることになっている。盗難除けに限らず、縁結びや厄除けなど、願掛けの内容も時代とともに色々である。

林泉寺の境内はそれほど大きくはなく、地元に根付いた小さな寺といった風情だ。最近建て直したのか、建物がやたら目新しい事が特徴。

寺そのものよりも、本堂の前に鎮座している飼い犬のゴールデンレトリーバーさんの姿が印象的である。さしずめ林泉寺の看板犬だろうか。参拝者に対して容赦なく吠えまくる。わんわんわん。

しばられ地蔵を拝み林泉寺を後にする時に目に飛び込んだ説教。
「人間は自分に都合の悪い人を悪い人だという」
所詮人間なんてそんなものですよね。犬の方が従順で人にとっては都合の良い生き物です。わんわんわん。

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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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