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表参道らしからぬ都営青山北町アパート (2)

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表参道駅前の青山通り沿いには昭和30年代に建設された古い団地が各所に残っている。都営青山北町アパートはそのうちの一ヶ所だが、25棟もの住宅棟に500世帯余りが暮らしている大規模団地だ。
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青山通りを挟んだ向かいでは欲の皮の突っ張った地上げ業者が長年に渡り争いを繰り広げている訳であるが、この団地の中に限っては街の変化も争い事も嘘のように、ただ静かな時が流れているだけである。


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鬱蒼と生い茂る樹木に包み込まれそうな団地の中で静かに暮らしている老人達の傍ら、団地から外れた向こう側には若いリア充カップルやら成金趣味者が闊歩する表参道の街並みが確かにあるのだ。
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若い世代は郊外の住宅地に希望を求めて、わざわざ寿司詰め満員電車に耐えてアザミネーゼ(笑)などと浮ついて東急田園都市線なりに乗って表参道にお買い物に訪れる訳だが、一方で表参道のど真ん中に佇む団地がジジババだらけでほったらかされているという現実。
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ベランダの外のスペースは団地住人によって勝手に倉庫を建てられたり家庭菜園にされたりと随分フリーダムで面白い状況になっている。もしホームレスが住み着いていてもしばらく気付かなさそうな勢いである。
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青山北町アパートの各住宅棟も、おおよそ築50年以上の年月を刻んでいる。人々の生活の跡が至る所に染み付いていて生々しい。
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団地の建設時期があまりに古いのもあって、中には最初から浴室のついていない住宅棟があった。そうした部屋のベランダには後付けでユニットバスが設置されている。よく見るとベランダ自体が配管だらけで奇妙な格好である。特に角部屋は布団が干しづらいだろうな。
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各戸のベランダの外から出ている風呂場の排気口が集合して屋上でひとまとめにされている。
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どの団地を見ても若々しさが感じられない。それは老朽化した団地ならではとも言えるが、本当に若年層の家族や子供の姿がいないことからも感じられる印象だ。
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古い団地ならだいたい置かれている、所謂ダストシュートも各棟に完備。子供が落下する事故が後を絶たないという安全上の理由から現在は日本の団地ではどこのダストシュートも投入口が塞がれていて使われていない。
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これも古い団地には必ず存在している給水塔も、青山北町アパート内には敷地の南北二ヶ所に置かれている。
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団地南西端にぽつんと佇む児童公園は緑に覆われ過ぎて蚊柱が飛び回っている有様。まるでジャングルのようだ。こんな凄い住環境だけど表参道駅A2出口から徒歩1分だというのだから笑える。
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既に遊ぶ子供すら居なくなった団地の公園。草ボーボーではあるが、まだ遊べない程荒れてはいなかった。
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忘れ去られた昭和の団地、その向こうには青山通りにそびえるガラス張りのオフィスビルが迫る。表参道の裏の姿である団地群の存在は、場所柄だけにかなり香ばしい。

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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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