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建て替え問題でトラブル勃発中「原宿団地」

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表参道駅前の青山通りに古い団地群が見られる一方で、そこから少し離れた渋谷区神宮前三丁目のキラー通りに原宿団地という、同じく年代物のヴィンテージ団地がそびえている。
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原宿団地とは言うが場所は全然原宿駅から遠く、むしろ地下鉄銀座線の外苑前駅が最寄りである。青山通りからキラー通りに入ると、やはりどこかしらお上品な街並みが続く。アパレル関連会社のオフィスビルが多い界隈だ。


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しかし何よりも気になるのが「キラー通り」という一見すると仰々しいネーミングである。この道は外苑西通りの一部になるのだが、この界隈だけにこうした愛称があるという不思議。
「キラー」とはそのまんま殺し屋とか殺人者とか物騒な意味だが、由来も諸説あって、この界隈にブティックを開いたデザイナーのコシノジュンコ氏が1970年代に命名したと言われる説が有力である。
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「青山霊園もあるし、暴走族(カミナリ族と呼ばれていた)も多くて危なっかしいし、殺人的な渋滞も交通事故も多いでしょ。だからキラーストリートと呼んでるのよ」とコシノ氏が言ったかどうかは定かではないが、キラーストリートが日本語っぽく「キラー通り」になったり、長年の月日で話に尾ひれが付いてよくわかんない事になっているが、ともかくそんな由来があるらしい。
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そんなキラー通りを颯爽とお散歩すると左手にブロック塀に遮られた原宿団地の敷地が現れる。
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だが、現在の原宿団地の周辺では何とも物々しい抗議ののぼりがあちこちに掲げられている。原宿団地もご多分に漏れず老朽化による建て替え計画があるわけだが、建て替え後に高さ60メートルの高層マンションに変わってしまうという事で、周辺住民と日照権や景観を巡って一悶着起きているのだ。
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原宿団地は公団住宅として昭和32(1957)年に竣工されて以来半世紀以上を経て、2013年に19階建てのマンションに生まれ変わる予定になっている。既に団地の入口には「建築計画のお知らせ」が張り出されていて、工事の着工時期は2010年12月1日からだ。
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キラー通りからもその姿を拝める横向きの階段室を備えた5階建ての2号棟と、その屋根を超える高さでそそり立つ巨木からの木漏れ日が古い団地に何とも言えぬ情緒を醸し出している。
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非常に残念なのは玄関口から門扉が置かれていて部外者の訪問を頑なに拒んでいる事だ。数ある公団住宅の中でもこんな閉鎖的なのは原宿団地くらいのものだ。
なので部外者たる我々は指をくわえて外側から団地の様子を伺う事しか出来無い。
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原宿団地でもう一つ特徴的なのが1号棟と6号棟の所謂「スターハウス」型の住宅棟だ。昭和40年代以降はこのような形状の団地は「コストがかかる」として作られなくなった。
つまり団地マニアにとってスターハウスは涎が出るような存在となっている。老朽化で次々取り壊される中、スターハウスは全国に十数箇所しかないらしい。
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で、この原宿団地のスターハウスも姿を消す運命になってしまった訳だが、住民も高齢化していることだろうかあまり生活感が感じられない。
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相変わらず周辺には建て替え工事反対ののぼりが目立っている。既に裁判沙汰にもなっていて、まだまだ一波乱起きそうな気配がする。
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近隣住民が怒りまくっているのがひしひしと感じられるが、地権者が周辺住民にまともな説明もないまま業者に近隣対策を丸投げしているという状態で、話し合い以前の問題らしい(→詳細
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そんな殺伐としたご近所トラブルの渦中にある原宿団地。一見美しい団地の外観も、泥沼の近所喧嘩が裏で勃発しているということを知ってしまうと遣る瀬無い気持ちにさせられてしまう。しかし全くの個人宅なら分かるが敷地に一歩も入れない公団住宅って一体どうなのよ?と個人的には思う訳だが。

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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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