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江東区潮見 あのマンション

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東京には沢山の鉄道路線があり、実際に住んでいる者ですらその全てを把握しきれることは困難なほどだ。そんな中、JRの路線でも「京葉線」という路線が存在することを、年配者の一部は知らないかも知れない。
JRの路線では最も新しく、1990年に全線開通している。東京駅の本体から離れた有楽町寄りの地下ホームから、東京ディズニーランドの最寄り駅である舞浜を通り、海浜幕張、蘇我までを走る。市川塩浜より先は武蔵野線が分岐する、という路線。
首都圏の鉄道路線では最も海沿いを走る路線であり、強風のために最も運行トラブルが激しいことでも有名である。
なにも東京ディズニーランドの客だけがこの路線を使っている訳ではない。車窓からは倉庫街と工場と海しか見えない激しく地味な路線であるが、そこでも新興住宅地が芽を生やし東京一極集中の病的な側面を示している。
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東京駅から京葉線の各駅停車に乗って3つ目。潮見駅で下車した。
あの東京駅から、たったの3駅目とは思えない、閑散としたホーム。
周辺には倉庫街しかないというのに、いびつな形で立派なマンションが建ち並ぶ。


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東京駅までたったの3駅というロケーションに騙されそうになるが、さすが京葉線、各停しか止まらない潮見駅の運行ダイヤは昼間15分1本という貧弱なものである。京葉線はベッドタウン千葉県民のためのものであり、都民は随分冷遇されているのが特徴。
この先には新浦安という、これまたディズニーブランドで成長したようなファミリー向けベッドタウンなどもあり、全く違った景色が待っている。
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小さな駅の改札を降りると、小さな駅前ロータリーがあり、何本かバスの路線も走っている。
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申し訳程度にスーパーマルエツやマクドナルド、コンビニ、それになか卯といった店舗が一式あるのみで、人通りはまばらだ。
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駅前の平屋建ては製本・印刷業者が入居している企業団地。そこを越えた先に若干ながら住宅地が広がっている。
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潮見駅から少し離れた場所にある住宅地は、古臭く寂しいながらも若干飲食店がある。京葉線が出来る以前からここにあったものだろう。
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潮見地区の案内図を見ても分かるが完全に周囲を運河で囲まれている地区だ。北西側はオールドコリアタウンの枝川地区、その向こうに地下鉄東西線東陽町駅方面に続く。南側には辰巳の都営住宅密集地帯、東側はひたすら何も無い倉庫街。
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そして駅の周辺でやたら目立つのが新築マンションの数々だ。ここ十数年程でただの倉庫街でしかなかった潮見駅に多数のマンションが建設され、一日の乗降客数も増えており、開業当初の1990年の3,341人から、2007年には10,645人と、3倍の増加を見せている。
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で、そんな新築マンションの敷地にある公園ではお子様連れのファミリーが思い思いの休日を過ごしているのである。もっとも、見た目は辺鄙でどうしようもない潮見駅なのに、都内にあることと、東京駅至近にあることから、家賃相場はやたら高いゆえ、貧民が移住してこれる状況にないという特徴もある。
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駅北側の運河沿いには高速旅客船などを製造している老舗の「墨田川造船」の建物がある。
また、駅の裏側にはヤマダ電機のでかい店舗も出来ており、これからまだまだ発展が見込めそうなエリアではある。
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潮見駅の南側に出ると、そこにも9階建ての新築マンションが姿を現す。
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間取りは単身用の1Kが多く、家賃は7万円台後半から9万円台。150世帯が入居できる。ペット飼育可能。2008年2月に入居が始まったばかりの新築マンションがたったの2ヶ月で日本中を震撼させる惨劇の舞台になろうとは。
隣人の女性を自分の部屋に監禁した上殺害、その後、言葉では説明するのも躊躇うような凄惨な方法で遺体を処理した、あの「神隠し殺人」の現場だ。
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現在もこのマンションには人が生活を続けている。どんな気持ちで居るのか想像もできないほどだが。ちなみに京葉線の高架橋に向かい合っているので、車窓からもしっかりと建物が見える。
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このマンションの周囲は人通りもなく、もし誰かに襲われて助けを呼ぼうとしてもちょっと無理がありそうな状況だ。なんでこんな土地に人が生活する場所を作ったのだろうか。
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マンションの入口にはセコムのステッカーが貼られていた。こんな辺鄙な場所だったら警備会社の存在も意味がないように見える。
手の届く所に人が居ないような地域に、本来なら住宅を作るべきではないというのが、私の個人的な意見だ。四方を運河と工場に囲まれた孤島のような潮見という街のマンションの一室で、誰にも気づかれず命を落とした一人の人間がいることの意味を考えろ。
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潮見駅前の空しく見える看板。
「この町は犯罪を許さない 皆で監視の目を光らせよう」

【神隠し公判】星島被告に無期懲役判決

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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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