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超ローカル鉄道・流鉄流山線に乗ってみた (1)

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毎日サラリーマンを寿司詰めにして郊外と都心を行き来する首都圏近郊の鉄道網。東京の電車通勤の光景は日常的に地獄絵図になっている訳だが、その一方でそんな事情とはさっぱり無縁なローカル鉄道が案外隠れていたりする。
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東京DEEP案内取材班へのタレコミで、是非訪問して欲しいローカル鉄道があると聞き、我々は常磐線に乗って新松戸駅で下車した。駅前はこざっぱりした印象だが、怪しげなホテルに下品な広告看板が密集する様子を見て、やっぱり常磐線クオリティだと実感させられる。


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駅を降りて、武蔵野線の高架に沿ってロッテリアの脇に入った所に、ぽつんと忘れ去られたかのように鉄道の駅が隠れている。
それは総武流山鉄道もとい「流鉄」と呼ばれるローカル鉄道である。
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JR新松戸駅の近くにある流鉄流山線の駅の名前は「幸谷」。
常磐線で一つ手前の馬橋駅から終点の流山駅までのわずか5.7キロを走る。
流鉄流山線というローカル鉄道路線、JRや他の私鉄各社とは全く無関係の独立した鉄道会社で、大正初期に設立された流山軽便鉄道が前身。当時の流山町民の出資で作られたという経緯がある。
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流山はみりん醸造と水運で栄えた古い街で、戦前にはみりんの運搬、陸軍糧秣本廠からの食糧の運搬を担ってきた。
戦後になると一転してベッドタウン化が始まり、不動産業にも進出し、沿線も通勤路線としての性質も帯びるが、つくばエクスプレスの開業で客を奪われ、ビミョーな状態となりつつも100年近くに渡って営業を続けてきたのだ。
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流山線幸谷駅の手前にある武蔵野線の高架の柱に時刻表が貼りつけられている。1時間3~4本ベースだが、平日朝は1時間5本に増便されていて、わずかに通勤路線として機能している事を伺わせる。
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踏切の前に貼られた注意書きの看板。
長らく「総武流山電鉄」という社名だったが、大手株主で親会社の総武都市開発が2007年に破綻した影響で、2008年8月1日をもって社名を流鉄株式会社に改称している。
「流鉄」の文字の間にあったはずの「総武」と「山電」が抜けてしまったようです。
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流山線幸谷駅の駅舎は、なんとマンションの1階。ビジュアル的に笑えてしまった。そういえば流鉄は不動産業も経営しているのだった。
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確かにマンションの名前も「流鉄カーサ新松戸」となっている。もっとも流鉄の不動産業もおまけみたいなもので、本業はあくまで鉄道業。
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幸谷駅の改札口。15分に一本しか電車が来ないので、改札の前で乗客がベンチに腰掛けて電車を待っている。
改札は見れば分かるが自動化されていない。Suica・PASMOの導入予定もないそうで、乗客は従来通り切符を自動券売機で買う必要がある。
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で、気になる流鉄の運賃を見てみると、初乗り120円、終点の流山まで乗ってもたったの160円とやたら安いのである。最長の馬橋~流山間でも190円。
おなじみ北◯線や東◯高速なんぞぼったくりなのだが、この料金設定で儲かってるのかどうかも微妙である。もはや「地域の足」としての慈善事業価格か。
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定期運賃表を見てもこの通り。馬橋~流山間はたった5つの駅しかなく、いかにローカル感が強いのかがよく分かる。
切符を買って、しばし電車を待つ事にしよう。

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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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