セレブ外国人タウン「広尾」に下町の路地裏風景がある件 (2)

地下鉄日比谷線広尾駅前、広尾商店街の真裏に存在する路地裏の住宅街は、広尾がセレブ外国人タウンだと思っていたイメージを覆すのに十分なインパクトを持っている。
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もう少しこの路地裏を探検してみることにしよう。
住宅街の中は広尾商店街と並行してまっすぐ伸びる裏道と、あみだくじのように入り組んだ家と家の隙間の道を縫うように歩いて行く事となる。


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一番奥の路地は人がすれ違う時に肩が触れ合いそうになる程狭い。こんな場所にも木造家屋が詰まっている。陽の当たらないアスファルトの地面は苔むしていて、いかに湿気を孕んでいるかを物語っている。
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で、こういう場所に日本共産党のポスターがあるわけなのね。
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殆ど隙間なく密集する住宅街のすぐ向こうはオシャレな店が立ち並ぶ広尾商店街。通り一つ隔てて時間軸が全く異なっている。
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路地の片隅には使われていない井戸が袋を被せられていた。同じ広尾の街なのに、ここいらではむしろ明治時代の暮らしが垣間見える。
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木造家屋の多くは改築されるなどして概ね普通の佇まいを見せているが、一方で昔ながらの板葺きの外壁の家も残っている。
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その家の脇から伸びているのは広尾商店街への秘密の抜け道。完全に人一人分しか通る事の出来無い細道。商店街側から歩いていても気付く事は稀であろう。
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そんな細道の脇にはさらにもう一段年季の入った板葺きのレトロ古民家が使われていない状態で放置されていた。場所柄を考えればオシャレな古民家改造カフェでもいけそうな気がするが、やっていないというのは、やはり住宅密集地という事情からだろうか。
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さらにその奥にも路地が伸びている。伸びた植樹の影になってさながらトンネルのような姿を見せる。
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小さな緑のトンネルを潜る。そこは間近に濃厚な生活空間が迫る昔ながらの人々の暮らしがある。
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あまりにも路地が狭いせいで、さながら木造家屋のグランドキャニオン状態になってしまっている。視線を上にやると、せいぜい2階建てか3階建てしかない小さな住宅ばかりなのに。
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広尾商店街裏の住宅密集地にはおよそ80軒程度の家が約100×50メートルの区画に押し込められている。駅にも近く買い物至便で住環境は言う事もないだろう。ある意味住民が羨ましい。
広尾というモロな都心エリアにこんな街並みが残っているなんて奇跡的である。

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