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東京九段・靖国神社 境内の四季

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内閣の参拝問題やら右翼団体が押しかけたりするやら軍国主義がどうのこうの言われたりするやら、何かと物騒なイメージの強い靖国神社だが、年中を通してみると普通の人々が普通に集まるごく普通の神社である事が分かる。
春夏秋冬、何度かこの地を訪れてきた東京DEEP案内取材班。
これまでに観察してきた季節ごとの神社の光景を少しお伝えしようと思う。
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まずは靖国の春である。境内一面に植えられたソメイヨシノなど約600本の桜は、明治時代からの風物詩として開花時期には参拝客や花見客で賑わう。


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神門の前から拝殿の両脇に大輪の花を飾る桜並木を目にして、この時ばかりはウヨサヨ関係なく、単純に美しい日本の風景に花見客は心を奪われる事であろう。
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約600本ある桜の中に、気象庁が指定する開花宣言の「標準木」があるらしい。合計3本あるというが他と見分けが付かないので探すのは難しい。
桜開花期間中は靖国神社周辺の北の丸公園や外濠公園なども含めて桜の名所だらけとなる。地元千代田区の「さくらまつり」も開催されている。九段下駅から出る地下通路が花見客でごった返して凄まじい状態になるのだ。
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また参道の一画は屋台が立ち並んで、境内地であるにも関わらずかなり俗っぽくカオスな光景が見られて面白い。休憩所も宴会場と姿を変え酔っ払いのオッサンだらけでかなり騒々しくなる。
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夏の靖国は、8月15日の終戦記念日が良く知られるが、7月中旬に行われる「みたままつり」も人出が凄まじい。境内に飾られた3万もの提灯が夜には一斉に灯され、幻想的な光景を現す。
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この時の境内も、参道両側に夥しい数の屋台と、浴衣姿のリア充カップルや家族連れやお祭り大好きDQNの姿でごった返すのだ。場所が靖国だろうが、どう見ても普通の夏祭りの風情である。
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境内を埋め尽くす光の渦が、戦地で命を落とした軍人の魂を慰める。戦争とは無縁の世代ばかりになった今では、そんな事も頭に無い人々の方が多いかも知れない。
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提灯の一個一個には全国各地の遺族、企業、もしくは政治団体や2ちゃんねる界隈のネット右翼まで様々な人々の名が刻まれているのだ。良く見ると見慣れた名前の団体も多い。
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拝殿前に飾られる灯篭には各界の有名人から奉納された揮毫やイラストがそれぞれ個性的で面白い。小林よしのり氏の絵は毎年常連のようだ(→詳細
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神門の前に巨大な七夕飾りが吊るされ、神輿が担がれている周囲を参拝者が覆い尽くしている。凄まじい熱気で汗が噴き出る。
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みたままつり期間中は神輿や山車の他にも全国各地の夏祭りの神輿や提灯が展示されていたりする。靖国は日本の夏を堪能するのに相応しい場所である。
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それから秋になると参道の銀杏並木が色づき始め、また美しい風景を見せる。
ちなみに春(4月)と秋(10月)には例大祭が執り行われ、この時も政治家や各界の有名人が参拝する事で知られる。
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最後に冬の靖国である。正月の初詣にもかなりの参拝客が訪れるが、特筆すべきは2月11日の建国記念日だ。
戦前には「紀元節」と言われていたこの日は、全国各地から右翼の街宣車が境内に集結する。まさしく街宣車のモーターショー状態。ヤバイ。
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街宣車の一つ一つが個性的でいかつい姿を惜しげもなく披露しまくっているのである。過激なスローガンが香ばしい。神社は困惑しているだろうが、これも靖国の冬の風物詩。
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境内参道には街宣車だけでなく特攻服姿の右翼構成員の姿で目立つ。やっぱり街宣車同様いかついオッサンばかりで、物々しい雰囲気に包まれるのだ。
ちなみに8月15日にも右翼団体がやってくるが、駐車場入口に警察の検問が置かれていて街宣車は境内駐車場には入る事が出来ない。
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2月11日にやってくると境内は一日中こんな感じです。靖国神社もかなりの数の街宣車が押しかけるが、良く見ると車のナンバーが関東近県(土浦とか春日部とか 笑)である事が多い。
日本全国から最も街宣車が集まるのは靖国ではなく、あくまで神武天皇を祀る奈良の橿原神宮なのである。
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もちろん一般の参拝客もいれば、退役軍人と思われる爺さんが軍服に身を包んで参拝に来たりと、色々な人が見られる。
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拝殿前に整列し参拝する右翼構成員の皆さん。きっちり礼儀正しい人もいれば、明らかに振る舞いがDQNな人もいるわけで、境内に煙草の吸殻をポイ捨てしたり、こういう場所だけに振る舞いで人柄がよくわかるというもの。
靖国神社で年中見られる風景は、おおよそこんな感じである。

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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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