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渋谷・ホームレスの聖地「宮下公園」 (3)

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渋谷駅近く、山手線の線路と並行するように縦に長く続いている「宮下公園」がホームレスだらけになっている事は以前から知っていた。
近年、公園のネーミングライツ権を渋谷区側がナイキに販売し、公園自体をオシャレかつ大規模にリニューアルする予定だったのが、「ホームレス排除を許さないぞ」とプロ市民の抵抗に遭い、2010年4月開設の予定が事実上頓挫してしまっている。
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最近、またこの公園が色々と騒々しくなってきたので、再度訪問した。公園は渋谷駅からすぐの場所にある。途中、駅前にわずかに残る戦後のドサクサ空間「のんべい横丁」のバラック酒場を脇目に見ながら、渋谷川を暗渠化した上に作られた駐輪場の上を歩く。


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ついでに、のんべい横丁の中も歩いてみる。新宿駅西口のしょんべん横丁もとい「思い出横丁」と似た作りだが、区画は狭くあっという間に通り過ぎてしまう。
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約40軒程度の極小店舗が並ぶ一画は戦後に駅前付近に出ていた屋台群をまとめて現在の場所に移転させて出来たのが最初で、その風情は半世紀以上経った今でも生きている。
渋谷と言えば流行の最先端を地で行くような街で移り変わりの激しさは極まりないが、宮下公園とこの「のんべい横丁」だけは昭和の淀んだ空気が濃密に残った、ある意味貴重な場所なのである。
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のんべい横丁の建物が終わった後、暗渠の渋谷川沿いに作られた駐輪場の脇からいきなりホームレスさんの立派な邸宅が姿を現すのである。しかも本格的に家財道具が揃っていて、殆ど普通の家と変わりないテンションだ。ホームレスだけどちゃんとしたホームがあるのだ。
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駐輪場のスペースの背後に、実に器用に家が作られている。それも一軒二軒どころではなく数十軒はあろうか、上野公園、隅田川、六郷土手、東京にもホームレスの聖地は数あれど、密集率の高さで言うと宮下公園付近は指折りの規模である。
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ホームレスのハウス群は駐輪場の両脇にびっしり建てられている訳であるが、宮下公園側のハウスは2階部分の土台を庇替わりに上手に雨除けに活用している。
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天気の良い日には洗濯物や布団まで干されていたりしてかなり所帯染みたホームレス村である。そんな場所にバイクを止める一般ピープル達もホームレスの存在など何食わぬ顔である。
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宮下公園のホームレス村、遠目に見るとかなり圧巻だ。これらは公園が改修されてナイキパークと化すと全て取り壊されてしまう運命にあるのだろうか。
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駐輪場に沿って100メートル程歩くと一旦ホームレス村は途切れる。道路を挟んだ北側にもさらに宮下公園が続く。公園部分も容赦なくホームレスだらけになっていたが、2006年にフットサルコートが作られた際にかなりのスペースが使われ、ホームレスの居住空間がほぼ無くなっている。
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2階部分の公園へ登る階段の下も、やはりホームレスの居住空間となっていた。フツーにちゃぶ台とか椅子とかが置かれていて本格的に暮らしているのが分かる。
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階段を登って公園に足を踏み入れようとすると、渋谷に遊びに来た若い女の子グループと仲良く会話を楽しむ上半身裸のホームレスのオッサンとの和やかな光景を拝む事が出来た。もしかしてナンパでもしているのだろうか。実に渋谷らしい。

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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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