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青山霊園周辺 (5) 在日米陸軍地区「ハーディ・バラックス」

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青山霊園の周辺を散策するつもりで来たが、六本木通りまで出てしまうとそこは年がら年中喧騒に包まれた六本木の繁華街である。
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六本木と言えば夜の街で、日本人も外人も羽目を外してはっちゃけている怪しいセレブタウンといった印象が強いが、西麻布まで来るとオフィス街の趣きが強く、平日昼間に訪れるとサラリーマンやらOLがランチタイムでわんさか街に繰り出す姿が拝める。


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今度は西麻布交差点の北側から再び青山霊園方面に戻っていく事にする。外苑西通り沿いには奇妙な形をしたオフィスビルがあって、やけに目を引く。
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しかも屋上部分には「飛び込み台」のような意味不明な突起が出ていてなんだか怪しい。ここから飛び込んだら下はコンクリート。余裕で死ねる。
気になるビルだなあ…と思いつつも素通り、結局ビルの名前を確認するのを忘れてしまった。
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そんな珍建築ビルを横目に、それ以上に気になるのがこの場所に「米軍施設」が存在する事だ。金網越しに見える6階建てのビル。ここから少し離れた赤坂溜池にもアメリカ大使館もある訳だが、横田基地やら横須賀あたりとは違って周りにそれらしいものもないのに、ここだけあるというのも意外。
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この敷地には米軍機関誌「星条旗新聞」が入居する赤坂プレスセンター、米陸軍宿舎「ハーディ・バラックス」、その他にはヘリポートなどがある。部外者の立ち入りはもちろん不可能。そこは知られざる東京の中のアメリカ。
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もとは旧陸軍歩兵第三連隊兵舎の広大な敷地があったが、隣接する第一連隊兵舎(現在東京ミッドタウンになっている土地)と合わせて戦後GHQに接収された。
現在大部分が返還されたが、現在でもごく一部が接収解除となっておらず、特にヘリポートとなっている都立青山公園の一部は1993年以降「不法占拠」になっていて、色々揉めているらしい(→詳細
戦後65年、米軍に高い用心棒代を払いながらそれを知らずに呑気に平和を謳歌している日本社会の裏にはいろんな事情が隠れているもので。
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そして米軍施設の真向かいにも、ハーディ・バラックスならぬひでぇバラック建築が際立つ「かおたんラーメン」なる一軒のラーメン屋が店を構えているのである。
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どう見ても手作りで掘っ立て小屋をDIYしたかのようにしか見えない凄まじい建築物である。看板には「中国福建省の高級スープ」と書かれているが、全然高級感のかけらも感じさせない所がツボだ。
この外観だし西麻布界隈では老舗との事だが、戦後のドサクサかと思いきや1985年開業との事なので、それ程昔からある訳ではないようだ。
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ハーディ・バラックスを背に「かおたんラーメン」のバラック建築を横から眺める。屋根の上に何本も煙突が立っている所が特に素敵。建物脇には使われなくなったであろうゴミやガラクタがそのまま放置プレイ。いやー凄いですね。
地図を見ると東側が米軍施設と隣接しているが、広大な青山霊園の南端に建っている事になる。その立地が怪しすぎて笑えるのだ。
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で、最後まで店の入口がどこか分からなかった訳ですが…ここがどうやら入口らしい。他の客が出入りするまでマジで気付かなかったです。玄関上には手書きで「かおたんラーメン入口」などと油性マジックか何かで書かれていて脱力感倍増。
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ほぼ男だらけの客層の掘っ立て小屋の狭い店内で食べる「かおたんラーメン」。だけど味は間違いない。ごちそうさま。それにしても最初から最後まで全然西麻布らしくない一日でした。
参考記事
在日米軍ヘリポート

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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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