首都圏で暮らしている人間の中でも生活環境がどうこううるさい人種にとって「どの沿線に住んでいるか」というものが凄く重要らしい。JRを除く私鉄各社でもだいぶその認識に開きがある。どうも“おのぼりさん”達が大好きなのが、東急と小田急の沿線である。逆に不人気なのが西武と東武、はたまた京成線の沿線。
北側と東側は埼玉とか千葉なのでまあ仕方がないにせよ、比較的住宅需要が高い西側に伸びる私鉄沿線で分が悪いように思えるのが「西武鉄道」。最近は百貨店事業において一番の旗艦店である西武池袋本店が外資系ファンドに買い叩かれて“ヨドバシ化”してしまうなどと騒ぎになっている。
そして大手私鉄では珍しい事に、東急や小田急のお古の車両をガッツリ100両も買い取って運用するという、もはやプライドすら捨てた感のある最近の西武鉄道…しかし（鉄道事業に限っては）昔から堅実にやってきた感じだけは評価できる。西武新宿線は他社接続がない分、電車の運行ダイヤが最も乱れにくい路線だし、沿線住民はむしろ“地味で何が悪い”とすら思っている。
そんな西武線でもとりわけ“華が無い”のが西武新宿線の沿線で、住民達は相も変わらず高田馬場でお乗り換え、電車に乗っても途中の駅は沼袋だの都立家政だの武蔵関だのおしなべて地味なラインナップ。所沢に行くのには地下鉄で都心に直通している西武池袋線を使う方が何かと都合が良いわけだから、他所様が西武新宿線を敢えて利用する機会もそんなに無い気がする。
そこで今回は、どう足掻いてもマイナー感が拭えない西武新宿線沿線の中でも最も途中下車しそうにない駅をピックアップする。ここは一体何処でしょうか？なに「西武柳沢」とな？！読者の皆様方、これまで今まで長い人生の中でこの駅で降りた事ある人、どのくらいおられるのでしょう？
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