アイヤー!中国人だらけの「川口芝園団地」を訪ねる・2010年度版 

川口市

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JR蕨駅の北西一帯に広がる巨大団地「川口芝園団地」にはおよそ2400世帯、5000人が住んでいるというが、そのうちの3分の1にあたる800世帯が中国人であると言われている。川口市芝園町の外国人登録者人口は1990年代後半を境に急激に上昇する。

その多くが中国の改革開放路線が始まった1980~90年代に留学目的で来日した中国人で、IT企業などに就職し比較的安定した収入を得ている高学歴者だと言われているが、一方で近年、就労目的での中国人の来日が急増している中で、築年数30年が経過し老朽化が進む芝園団地の空き部屋に次々中国人が入居しており、さらに中華団地化に拍車が掛かっているのだ。
参考までに、首都圏を中心に在日中国人の人口は爆発的に増加しており、全国では毎年10万人ペースで増えている。現在では80万人を突破、とっくに在日韓国人を追い抜いて人口一位になっている。そして日本国籍を取得する中国人も毎年増加し続けているのだ。(→詳細

中国人だらけだと言われている芝園団地だが、外観からするとその雰囲気を感じ取る事はできない。比較的綺麗に整備されていて、そこらじゅうに屋台が並んでいたりする事もなく、勝手なイメージで思い込んでいるものとは少し違っていた。

ベランダ側を見ると、さして珍しい光景でもなく普通の団地と変わらない。
ちなみに同じ中国人だらけの団地で知られる大阪の門真団地と比較すると、あちらの団地では時折巨大なパラボラアンテナが置かれていて中国の衛星放送を受信しているのではないかという光景が見られるが、芝園団地ではそのようなものはない。

芝園団地は1~15号棟まであるが、とにかく目立ってしょうがないのが15階建ての高層団地である1~3号棟が屏風のように連なっている様子だ。
「万里の長城」扱いされる団地は日本においては全長1キロあまりある墨田区の白鬚団地が一部の団地マニアには知られているが、芝園団地の万里の長城はおよそ500メートル少々。

2号棟と3号棟の間はそれぞれ連絡通路で結ばれている。まるで合体ロボ状態である。各階に共有部分の長い廊下が延々と続いているのだ。

1階の自転車置場を見ても比較的整理整頓が行き届いていて自転車が乱雑に置かれている様な事もない。中国人だからと言ってみんな自転車に乗る訳じゃないのだ。JR蕨駅からも歩いて来れるので、そもそも自転車自体要らなかったりする。
それにしても上のプレートには「自転車置場」の下に「乳母車置場」と併記されている。時代の違いを感じる。そもそもいまどき乳母車じゃなくてベビーカーと言うよな。

芝園団地の駐車場。団地の規模の割にそれほど大きくもなく駐車スペースも余っている。やはり駅から近いからか。

こういう外国人だらけの団地にやってくると気になるのがゴミ捨て場である。日本の都合が分からない外国人住民がゴミ捨てルールで日本人の間でトラブルを起こすのは避けられない。

だが、しっかりと中国語でゴミを捨てる場所はあっちですよ、シェイシェイ、などと説明文が書かれており非常にマナーが行き届いている印象がある。

それぞれの種類ごとにゴミの分別を行う必要がある事を中国語でもきっちり説明されている。実際ゴミの不法投棄やポイ捨てもない。管理がよく出来ている。


でも団地の外に出ると殺伐として空間が広がるのが埼玉クオリティ。まるで呪詛が込められているかのような字体でゴミの不法投棄を咎める看板。

芝園団地に隣接する陸橋の下には地元のヤンキーどもがこれでもかと落書きをしまくっている光景が拝めて非常に香ばしい。トシミは俺の女。誰だよトシミって。

ブラジル人だらけの愛知県の保見団地など、地域社会に馴染めない外国人世帯が子供を学校に通わせなかったり不良化するケースを知っているだけに、外国人団地は荒れているという印象が強かったものの、意外にも芝園団地の印象は悪くなかった。

芝園団地の中国人は高学歴者が多く、子供が非行化しにくい事情があるかも知れない。そうでなければ、この界隈の落書きもみんな中国語で書かれているだろうな(笑)

ちなみに首都圏の外国人団地で有名なのはインド人が集住している東京都江戸川区西葛西エリアの清新町・臨海町界隈の公団住宅群、東南アジア系が多い横浜市泉区の「いちょう団地」、さいたま市見沼区にある「東宮下団地」などがある。

日本人が減少する社会に入った中で、今後の日本社会が外国人を受け入れてゆく時代の流れは避けられない。日本各地に外国人団地が増えて行く事は間違いないのだ。今後とも東京DEEP案内では首都圏各地の外国人団地に注目し続ける。


参考記事
公共住宅団地における華人ニューカマーズの集住化−埼玉県川口芝園団地の事例−(PDF)
在日中国人80万人突破へ、外国人全体の3分の1占める―日本
asahi.com:〈溶け合う日中:上〉新華僑がお隣さん 日本育ちの2世「懸け橋になりたい」 – 奔流中国21

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