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暗渠の渋谷川と東横線ガード下のカオス (2)

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2012年の副都心線直通で近々取り壊される運命にある東急東横線のガード下の風景を無くなる前に見ておこうと訪れた我々取材班。

東急百貨店東横店の搬入口などがある場所からさらに代官山方面に歩いて行くとしばらくガード下に沿って路地が続いている。ここまで来ると渋谷らしい喧騒とは無縁であり嘘のように静まり返っている。



東横線の高架と渋谷川に挟まれた細い路地である。渋谷川は東急百貨店の南側でようやく暗渠から外に出てくる訳だが、その先にある金王橋までの区間がこんな感じになっている。まさに都会の死角というべき場所か。

そんな路地を歩くと急にお香の匂いが漂ってきてほのかに中国っぽいので何だろうと思ったら「全日本柔拳連盟」の本部があった。太極拳とか中国武術を色々やってるようです。

路地を抜けるとその先には金王橋と高架線を跨ぐガードがある。この先で線路と川の隙間が無くなり、東横線は渋谷川に寄り添う形で線路が続いている。金王橋の名前は明治通りを挟んだ向かいにある金王八幡宮から来ている。

高架線の橋脚に目をやると、さすが昭和初期に作られたものだけあって、それらしいモダンなデザインが残っている。築80年も過ぎればコンクリートの黒ずみも激しく明らかな老朽化が見られる。

金王橋の上から渋谷川を眺める。川のすぐ東側にも明治通りに沿ったビル街が続いていて両側をビルに固められた人工的なコンクリート渓谷といった風情でかなり独特。

その先を見ると渋谷川が暗渠となる地点がちょうど見えている。稲荷橋の下から川は地下に潜るのだ。視線の先には東急百貨店東横店。渋谷川はここから源流に程近い新宿御苑のあたりまで日の目を見る事はない。

渋谷川も普段は水が流れてるのかどうか分からんくらいショボイが大雨が降ると大量の雨水がドバドバと流れる放水路と化す。しばらく東横線の高架に寄り添うように流れ、その後は恵比寿や広尾の方まで下って、天現寺橋の所で笄川と合流し川の名前が「古川」に変わる。

しかし金王橋の脇にある店の玄関先に犬小屋と餌場が置かれているのが気になる。番犬でもいるのかと思ったが餌はキャットフードだし一体どういう事だと思ったのだが、どうやら野良猫を飼っているらしい。

ここのガード下も例外なくヒップホップな方々のグラフィティと呼ばれる落書きに浸食されまくっている。

しまいにはバカボンのパパまで出てきた訳ですが「これでいいのだ」と言われても東急電鉄的には器物損壊で困るのだ。まあどのみち取り壊される運命にあるのだが。

挙句の果てにはゴミも捨て放題になっていてカオスさに磨きが掛かっている。ガード下の風景は絶えず退廃的な雰囲気に満ちている。

渋谷川を下って八幡橋から代官山方面に続く東横線ガード下は工事用の柵が張り巡らされている。ここも昔は高架下建築でもあったのだろうかといった感じだが…この先に進むと戦後に廃止された幻の「並木橋駅」跡に辿り着く。

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