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【駅前徒歩0分の場末】草加市最北端の街・東武伊勢崎線新田駅前「新田横丁」を歩く

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地下鉄日比谷線と半蔵門線に直結する「東武伊勢崎線」(スカイツリーラインとは意地でも言わない)で北千住から各停電車で20分、急行電車で草加駅乗り換え15分という微妙な距離感の郊外に位置する草加市最北端の駅「新田」。ともかく用事も無ければ全くこの駅で降りるきっかけも見当たらないわけですが、そういう場所にオツな街並みが残されているのがこの沿線の街歩きの醍醐味というもの。

隣の松原団地駅は2017年4月1日から駅名変更し「獨協大学前<草加松原>」を名乗るようになったそうで、団地の街から大学キャンパスの街へイメチェンを図ろうとしているらしいが、こちら新田駅前は案の定随分しょぼくれた印象を受ける。昔の埼玉県北足立郡新田村というのが駅名の由来らしいですよ。

駅東口の方が栄えているようなのでこちらに出てみるが、駅前一等地でもこんなしょぼくれたテンションなのが東武伊勢崎線の各停しか止まらない駅クオリティ。お安いドリンク自販機が置かれているローカルな不動産屋の店先の看板「あるかな?あるかも…とりあえず」と何となく煽られ気味になったところでその左手に目をやると…

その先には「新田横丁」とネオンサインを掲げたアーチが鎮座する駅前飲み屋街の入口が開けている。おお、これだこれだ。以前からこの沿線の街の中でも気になっていた飲み屋街である。

なんでここに来たかったかというと、以前武里駅東口の飲み屋街が想像以上にヤバいテンションで、それなら同じ沿線で似たような感じの場所はないものかと調べたらここに行き着いたわけだ。

東武伊勢崎線新田駅前徒歩ゼロ分の場末飲み屋街「新田横丁」

この沿線ならどこでもそうですが、地元民しか立ち寄りそうにない土着居酒屋と場末スナックのオンパレードというのが新田横丁の特徴ですが、それに混じって民間駐輪場の多いこと多いこと。あら「スカイツリー駐輪場」ですって。どこにスカイツリーが見えるのでしょうか。

草加市と言えば足立区に隣接するお土地柄。現場労働者、所謂ガテン系の方々が多く暮らしている土地である。新田は草加市にある東武伊勢崎線の駅で最も駅前の発展がビミョーな駅であるように思うが、これだけ居酒屋やスナックが密集しているのはそれ相応の需要があるということですね。

しかも昭和な佇まいの古びた酒場ばかりあるのが素晴らしい。これが中心市街地である草加駅前だったらゴテゴテしたテナントビルにギラギラしたフィリピンパブやなんとかサロンばかり、夜道にはガラの悪い客引きがたむろしている状況なので、それに比べたら大人しいもんだ。

しかし所々潰れたまま放置プレイをかまされた飲食店、建物ごと放棄された箇所、すっかり一般家屋に建て替わったところも点々としており、この場末の飲み屋街も世代交代の波をかぶっていることを思わせる。

スナックの店先で、店舗からのお知らせ掲示板の隣にちゃっかり「土木作業員募集中」の求人広告を掲げているあたりがさすがドカチンタウン草加スタイル。危険で大変な肉体労働を1日8時間(プラス移動時間)をこなして日給9千円というのは西成釜ヶ崎の職安で得られる仕事と待遇面で大差ないような。

ところで先程から妙に目につく北国の地名の数々は…

新田横丁の奥のほうに進んでいくと、何やら居酒屋やスナックの屋号に北国の地名が入った店がやたらと目につく。「居酒屋小樽」ですか。マスターは小樽出身か、というベタなイメージが思い浮かぶが…

新田横丁の突き当りのT字路の両側にも居酒屋・スナックがズラリ。こちらは「居酒屋二本松」ですね。オーナーは福島県民でしょうかね。東武線で鬼怒川経由で野岩鉄道に入って会津に抜ける電車もありますし福島には心なしか近いのがこの沿線の特徴ではある。

こっちは「スナックみちのく」に「南部」ときたもんだ。少しでも故郷に近くドカチンのお仕事には事欠かず東京にも程々近いというこの沿線に忍耐強くドカチン気質の東北・北海道出身者が多いのは理にかなっている。さしずめ新田横丁は草加市のリトル北国か。

一方、新田横丁のメインストリートから東側に外れた路地にもちらほら食い物屋の残骸が見られるが、こちらは殆ど寂れきってしまっていて飲食街としての機能は果たしていない。

こんな小さな駅前にまで怪しげななんとかサロンがあったりするのがお土地柄。玄関周りのテントがビリビリに破けちゃっていますが。

その奥側を見ると緑のシートで一面覆われた不自然な空き地が現れる。簡易的な針金と木の杭だけで仕切られた柵に取り付けられた看板には「新田駅東口土地区画整理事業用地」と書かれていた。どうやら再開発するみたいですよこのへん。


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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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