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80年代で発展が止まってしまった街…春日部市「武里駅西口」の場末感極まる昭和全開の街並み

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皆様突然ですが「武里」という場所をご存知だろうか。東武伊勢崎線に乗ると春日部の二つ手前にある、各停しか止まらないローカル感溢れる駅である。春日部市の最南端にあり、隣は越谷市のせんげん台。巨大な団地で有名な武里団地があると言えば分かる人には「あー」と分かるような場所であるが、対外的にはSMAP草彅剛とビビる大木の出身地である事が知られている。

春日部市 武里

そんな武里に何しにやってきたかというと、駅周辺の商店街が昭和&場末過ぎてどうしようもないクオリティらしいので一度見に来てやろうと考えていたからだった。ただでさえ東武伊勢崎線沿線というだけで場末感半端ないのだが、越谷のさらに先の各停電車しか止まらない駅前なんてもはや秘境の領域である。

春日部市 武里

北千住駅から急行でせんげん台まで行って各停乗り換えで所要時間は約30分。そんな武里駅西口に降り立つとのっけからテンションがヤバイ。駅前商店街の案内板が置いてあるんですが…

春日部市 武里

「もっと春日部、かすかびあん!」とセリフを吐く謎のキャラクターが記されているのだ。そもそもキャラクターとして成立するのか疑わしい謎の球体。何やらジワジワ来るものがある。郷土愛に満ちた春日部の土着民は自らをそう呼称するそうだが、ゆるキャラの風上にも置けないお役所仕事の手抜きっぷりが容赦無い。

80年代で発展が止まってしまった街

春日部市 武里

武里駅前のランドマークはパチンコ屋でも居酒屋や怪しいお店が入った雑居ビルでもなく、昭和感そのままな「金子商事」なる地元不動産屋が所有する五階建ての立派な「第1カネショービル」。自社所有なのでそうなるのかも知れんが、外からも見える三階から上の部分がガラガラである。

春日部市 武里

そんなカネショービルが見下ろす武里駅西口ロータリーに面して末枯れた長屋然とした商業ビルが連なり、申し訳程度に商店街の体を成している。「行動に信念を 信念は行動に」とスローガンが書かれた春日部南ロータリークラブの大きな立て看板も駅前の昭和そのまんまっぷりに拍車を掛けている。おおよそ1980年代で街の発展が止まってしまったようだ。

春日部市 武里

武里・せんげん台駅間の広大な敷地を整備して作られた「武里団地」の最寄り駅でもあるが、駅前はとてもお世辞にも賑わっているとは言えない。団地の住民も急行停車駅である隣のせんげん台駅を利用する傾向にある。駅前なのに空きテナントが目立つこちらの「上原ビル」もカネショービルと並ぶ武里のランドマークらしい存在。

春日部市 武里

「貸店舗」のプレートが貼り付けられたまま放置プレイをかまされている上原ビル内の中華料理屋さん。これが発展から取り残された街の哀愁か。

春日部市 武里

とりあえず昼間から開いている飲食店もぽつりぽつりとあるにはあるんですが、軒並みラーメン屋ばっかりなのが東武伊勢崎線クオリティであります。ドカチン感溢れるラーメン店「げんこつ」…横浜風とんこつラーメンって、今時に言う所の「家系」でしょうかね。

春日部市 武里

テナントの二階部分に続く階段の先にも何やら謎の飲食店がちらほらあるようですが部外者がとても気安く立ち入れる雰囲気ではない。

春日部市 武里

上原ビルの北隣には正統派純喫茶のそれを思わせる外観の土着喫茶店「珈琲パーラージョイ」が営業中。玄関先に出しているサンプルケースがこれまた70年代風味である。

春日部市 武里

そしてカネショービル北側にそびえる、またしても土着感に満ちた佇まいのローカルなディスカウントショップ「ギガパール」が武里住民のお買い物の中心となっている。ただのディスカウントショップではなく二階部分に「ニューパールレーン武里」というボウリング場が併設されているあたり、ノリがまんま昭和過ぎる。

春日部市 武里

ビル屋上の巨大なサイン看板には殆ど色褪せてしまっているアシカのキャラクターが描かれた「ニューパールレーン武里」のマークが。絵やロゴのセンスが80年代のファンシー感そのまんまではありませんか。元祖ファンシー廃墟の山梨県清里を髣髴とさせる光景だ。

春日部市 武里

そんなギガパールの裏手にある呑み屋が数軒並んだ通りもまさに「ザ・場末」の王道を行く風景。完全に土着民のためのオアシスである。

春日部市 武里

現役なのかどうかも怪しい「カラオケスナックスイトピー」の看板もまんま昭和クオリティ過ぎて泣ける。レーザーカラオケと言いたいのだろうが「レザーですよ~」と言い切ってしまっている所がヤバイ。どこがどう革なのだろうか。

春日部市 武里

どうやらギガパールのある辺りが武里駅前で最も人通りが多い一帯となっているようだ。しかしご老人率の高さが気になる。あと30年くらいしたら夕張あたりの北海道の炭鉱町にありそうな廃墟商店街といい勝負しそうな気がしてならない。

春日部市 武里

春日部市までやってくると東京のベッドタウンとしては距離があり不人気だし、高い家賃を避けて足立区や草加越谷等にやってくる訳あり人種もこの辺まで流れ着く事は少ないのだろう。都心回帰の流れも強い中でこの街が再び活況を取り戻すのは難しいと思われる。

春日部市 武里

再び武里駅西口ロータリー。ここにも廃業した中華料理屋の店舗が、なんとそのまま駐輪場に変わってしまっている。飲食店よりも駐輪場の方が採算が取れるという切実な判断の結果だったのでしょう。

春日部市 武里

そんな「中華大宝」さんでは何故か結婚情報サービスも行っていた模様。中華料理屋の店主が親身になって結婚相談に乗ってくれる人情の街、それが春日部市武里なのである。もう商売やってなさそうですが。

春日部市 武里

武里駅西口から武里団地までの区間は「武里平成通り商店会」という名称の商店街になっているが、やはり発展具合は微妙。団地の入口まではこの商店街を経由して駅徒歩5分くらいだが団地自体がくそでかいので通り抜けるといつのまにやら隣のせんげん台駅に辿り着いてしまう。

春日部市 武里

そしてこちら側も容赦なく廃業したままの店舗がぽつりぽつりと立ち並んでいる。

春日部市 武里

武里団地手前にはやけに場違いな大谷石造りの立派な蔵が建っているのだが、蔵の壁には「金子商事」と記されている。これはさっき駅前にあった土着不動産業者の所有物か。

春日部市 武里

蔵の側面に刻まれた金子商事のエンブレムが誇らしげである。武里界隈では一大コンツェルンを形成しているのであろう。

春日部市 武里

商店街を抜けるとその先に現れるのが埼玉県屈指の巨大団地「武里団地」である。はなわの歌にあった「アジア一でかい団地」はこの武里団地なのか、はたまた草加市の松原団地なのか、イマイチ釈然としないんですがどっちでしょうね。



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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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