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火星人とピンクの看板が襲来する西武新宿線の地味な街「都立家政」を歩く

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このところ西武新宿線の地味な街を巡るレポートが延々と続いているのだが、今回は高田馬場から6つ目にある「都立家政駅」にやってきた。都立家政駅、という名称を聞いてそれが中野区にある西武新宿線の駅だと即答できる人は都民の何割くらいいるんでしょうかね。

駅名が学校に由来するケースと言えば東急東横線の学芸大学、東急田園都市線の駒沢大学、西武池袋線の大泉学園とかならそこそこ有名ですけれども…駅名の由来はかつてこの地に校舎を構えていた「東京都立中野高等家政女学校」(現・都立鷲宮高校)で、家政女学校が無くなってからも地名だけが定着しているパターンである。一時期は「東鷺ノ宮」という名称に変えてはどうかと西武鉄道側から地元に打診があったらしいが、愛着のある都立家政の名前を捨てたくなかったというのだ。

隣の鷺ノ宮駅のホームが見えるほど駅間が短すぎる都立家政駅

この都立家政駅前も他の西武新宿線沿線の駅前同様、平面交差の踏切が街を南北にぶった切っていて、頻繁に遮断機が降りて黄金列車が行き交う昭和丸出しな私鉄沿線の光景が見られるのである。

しかし線路越しに西側を見るとすぐ隣の鷺ノ宮駅のホームやそこに止まっている電車がよく見えるのである。駅間は500メートルしかなく、両駅のホームの端と端でははわずか300メートルしかない。関西で言う京阪電車の土居-滝井間にも通ずる駅間の短さにあんぐり。

そんな都立家政駅前を南北に貫く「都立家政商店街」が街のメインストリートである。とは言え隣の野方や鷺ノ宮ほど栄えている感じでもない。住所は南口が中野区若宮、北口が中野区鷺宮となっていて、都立家政という地名は公式な住所には使われていないのだが…

新青梅街道寄りの北口が僅かにチェーン店なんかもある一方で南口はこの通りズタボロに廃墟化した危なっかしい店舗がちらほらあるなどして廃れた印象が強い。徒歩圏内で高円寺あたりにもふらりと行ける距離にあるんですがね…

都立家政なので商店街のキャラも火星人

駅前の都立家政商店街、西武信用金庫前に堂々とそびえる商店街のマスコットキャラクター「かせいチャン」の銅像が脱力感を誘う。家政と火星を掛けるなんて、安直過ぎて単なる思いつきとしか考えられないネタだが、「あしたのジョー」で超有名な漫画家・ちばてつやデザインというあたり、妙に気合が入っている。

商店街の街灯に吊るされたのぼりにも「かせいチャン」。スタジオジブリの巨匠宮﨑駿氏が直々にデザインした小金井市の「こきんちゃん」並みのやっつけ仕事にしか思えず作者のちばてつやさんには大変申し訳ありませんが、どう見ても「ホイミスライム」です。本当にありがとうございました。

そんな「かせいチャン」をイメージして作られた都立家政名物シュークリーム「かせいチャンdeシュー」も近所の洋菓子屋ふじの木で販売中。東京土産としてこれを貰っても都立家政が東京のどこにあるのか理解されない事請け合い。

都立家政でかせいチャン並みの裏キャラと化していた「パンツちゃん」とは

2016年9月に西武新宿線高田馬場駅ホームで居合わせた男性に催涙スプレーを撒いて逮捕された36歳女が色々とヤバイ件がネット上で騒ぎになったのは記憶にも新しい。この女が住んでいたというのが都立家政駅最寄りのアパートで、なぜか「サザエさん」のワカメちゃんばりにパンツが見えそうな丈の短いスカートを履いてこの商店街を歩いていた事から「パンツちゃん」というあだ名が付いていたというのだ。

通行人がそんな彼女を奇異の目で見ようとするとすぐさま「何私を見てるの!」とマジギレされストーカー扱いされてしまうらしく、さぞかし地元民を困らせていたようだ。さらには頻繁にストーカー被害(妄想)を警察に通報するなどしていたという。

そんなパンツちゃんの住まうアパートを仲介していたのが、西武新宿線ではよく見かける礼金敷金仲介料ゼロの例のドピンク看板でお馴染み新宿の某不動産屋である。なぜか都立家政駅前にはこの不動産屋のドピンク看板が異常なくらい多い。

大体この不動産屋、中央線でも中野~阿佐ヶ谷あたりまでにドハデな広告看板を掲げている事が多いが、なんと都立家政には実店舗まで構えていて手広く攻勢を掛けているのである。

眩しいばかりのショッキングピンク!意識高い系住民の多い隣の杉並区や世田谷区あたりとは違ってこんな看板を掲げていても「景観破壊だ!」と住民からクレームが入らないくらい大らかなお土地柄なんですね、都立家政って。

火星人に混じってそんなドピンク看板が至る所に襲来している都立家政商店街ですが、今頃頭上の街灯がUFO型になっていることに気づきました。

商店街北側の終端部は新青梅街道の都立家政交差点。実はここから北側は中野区ではなく練馬区中村南である。西武池袋線の練馬、中村橋両駅にもチャリンコがあれば何とか行ける範囲内にあるのだ。

「パンツちゃん」と地元商店街で呼ばれていた高田馬場異臭事件で逮捕された女が寝床にしていた某ドピンク看板の不動産会社が管理するゼロゼロ物件アパートがあるのは練馬区側の住宅地の一角である。(プライバシー保護の為画像処理を施しております)

逮捕された女はこのアパートで一人暮らしを続けていたが、周辺住民にも頻繁に怒鳴り散らすなどトラブル続きだったという。ゼロゼロ物件が家の近くにあるという事のリスクを想像させられる案件ですよね…


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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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