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ジャズと盛り場とプロ市民が息づく中央線タウン「阿佐ヶ谷」を歩く (2009年)

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阿佐ヶ谷駅の改札を降りて正面の信号を渡った正面に見える「ゴールド街」。「おしゃれと味の散歩道」と書かれた高架下商店街は、ひと世代前の古臭さを漂わせて今なお駅前に君臨している。

中に入ると一階と二階に分かれており、一階にはドラッグストアやカメラ屋の他にカバン屋や靴屋、オバ服専門店などがあり、二階に行けばツタヤが入っている。

同じ二階には「創業明治21年、日本最古の喫茶店」と銘打たれた可否茶館という喫茶店があるのだが、日本最古というわりには店自体はゴールド街の中に入っておりそんなに古くないので、なにげなく素通りしてしまっていた。

どうやらこの「ゴールド街」、ガード下商店街なので当然土地の所有権はJR東日本にあるはずなのだが、近々建替えの話が進んでいるようだ。

なので、商店街の1階の奥と、2階のほぼ全体が、今ではすっぽり抜け殻のような状態になったまま放置されているのだ。

1階に限ってはまだ何店舗かは営業をしているが、つい最近もとんかつの「鉄路」が営業終了してしまったばかり。年々寂しくなっている。

ゴールド街に残っている数少ない飲食店の中でも、この洋食店「クロンボ」は500円台で食べられるリーズナブルで昭和全開なお店だ。ご飯にはのりたまかけ放題というのも嬉しい。

それにしてもクロンボというネーミングが昭和基準で素晴らしい。今じゃ差別用語だとか言われそうだが(笑)

2階はほとんどの店舗が撤退してしまい廃墟同然の姿を晒している。この商店街自体、もう出来てから40年以上が経過しており、建物の老朽化が進んでいるということもある。

駅に近い方にツタヤと喫茶店がある以外は本当に何もない。

案内看板の「化粧室」と書かれたフォントが古めかしくて萌え。なんだか「修悦体」に似てないか?このフォント。

昔のデパートのような、時代を感じさせるトイレの入口。それにしてもやたらめったら2016年東京五輪のPR旗が掲げられている。

私は古い住民ではないので、今は閉まっているこれらの飲食店がもともと何だったのか、知る由もない。ただ、東京五輪のPR旗だけは目ざとく掛かっている。

同じ築年数の「中野ブロードウェイ」とは使われ方も対照的だ。所有者が民間なのかJRなのかで使われ方にこんなに差が出るものなのかと。

しかし、ほぼ廃墟化してしまっている2階でも、この「葉山房」という店だけはやたら個性的な店構えでこの場所に居続けている。

居酒屋なのだが、店の前にはなぜかモルモットちゃんが大事に飼われていたりとかなりカオスな風情を漂わせております。店のご主人の気まぐれで開いていたりなかったりする事もあるので事前に確認を取った方が良いかも知れない。

誕生から半世紀近くを迎え、すっかりくすんでしまった黄金色の看板。もし全面改装が始まれば、またしてもJR東日本のことだから、アトレじゃのエキュートだのというスイーツ(笑)向けボッタクリテナントが立ち並ぶつまんないエキナカファッションビルに生まれ変わるんだろうか。一抹の不安がよぎる。


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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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