どうぞ、お好きなSNSで拡散して下さい

【基地の街・朝霞】陸上自衛隊朝霞駐屯地目前、国道254号沿いのズタボロ準廃墟商店群

人通りの多い駅前とか交通量の多い国道沿いになぜか何十年もほったらかしになって見た目に廃墟然とした商店ビルなんかを見かけると気になってしょうがないタチなのだが、またしてもそういう場所を見つけてしまった。

その場所とは埼玉県朝霞市の国道254号(川越街道)沿いである。ここは池袋から伸びる東武東上線と並走する、東上線沿線住みの埼玉県民にとって都内へのアクセスルートとして重要な国道となっている。しかし朝霞市内においては「陸上自衛隊朝霞駐屯地」に面しており、国道の南側を占めるのはひたすら自衛隊の敷地ばかり。

ちょうどこの辺りは高層団地として建て替えられた自衛隊宿舎なんかもあり、朝霞駐屯地勤務の自衛官やその家族の出入りも多い。どうでもいいが目の前を走る国道254号の行先看板には「池袋 12km」の表記が。国道17号(新大宮バイパス)なんかもそうだが、東京とは書かず「池袋」と書くのは埼玉県民にとっては池袋イコール東京だからなのか。

基地の街・朝霞の盛り場今昔

「朝霞は基地の街である」というネタについては、終戦後、昭和の時代に米軍基地「キャンプ・ドレイク」があった事と、その付帯施設として大いに栄えていたかつての盛り場の存在を随分昔に取り上げた事がある。国道254号のすぐ北側を並走する「南栄通り」、栄町四丁目交差点角にそうした建物がわずかに残っていたが、今では解体されてしまっている。

米軍基地があった頃は不夜城の如き姿を見せ「埼玉の上海」と形容されるほどの盛り場があったというのも昔の話。その痕跡すら失われつつある現在、せいぜい国道沿いに連なる「DVD個室鑑賞」店舗が血気盛んな自衛隊員や地元ドカチン兄さん達の日々の欲求を満たすべく健気に営業している。

朝霞に残る昭和の盛り場の残骸か?!壮絶なズタボロ廃墟商店群

陸上自衛隊広報センター「りっくんランド」などがある朝霞自衛隊正門前から600メートルほど西にずれたところに気になる廃墟商店群が姿を現す。他は概ね退屈なロードサイド店舗ばかりで占める中、この場所だけが何やら異様なオーラを発している。昔の航空写真を見ると昭和50(1975)年のものでは既に建物の存在が認められるので、その年代以前からはあったと見て良い。

そしてこの建物の最も西側にある店舗に注目して欲しい。ズタボロに破れたテント屋根のファサードには「インベーダーゲームコーナー コンバット」と書き記されている。それは言わずと知れた、平成生まれの人間には全く馴染みがない、70年代後半にブレイクしたアーケードゲームの始祖的存在。

昭和53(1978)年にタイトーが発売した「スペースインベーダー」が日本中で大流行した時期、全国にはこうした佇まいの「インベーダーハウス」と称するゲームセンターが各地でボコボコと生まれ、不良の温床としても大いに活躍していた。もう、見るからに不良の溜まり場にしか思えないんですが、よく今の時代までこれだけ原型を留めて残っていたものだ。

そんなインベーダーハウスを横目に建物の店舗を左から順番に眺めていくと、その隣には如何わしさ全開のスナック店舗の残骸が。この建物がある場所はかつてのキャンプ・ドレイクのうち「ノースキャンプ」(現在は朝霞中央公園などになっている)と呼ばれていた部分の正門に近い。米兵の溜まり場になっていた事は容易に想像できる。

どう見ても廃墟だろうとしか思えない建物だが、真ん中の一軒だけ「みちのく」というラーメン屋が現役で営業している。夜にこの場所を車で通り掛かると、ここだけ明かりのついた赤提灯が掛かっていて、なぜか淫靡なムードが漂っている。

ラーメン屋という事になっているが、地元では肉類推しの穴場的名店らしくホルモン焼きやら馬刺し・牛刺しといった肉類も豊富に扱っている。東上線朝霞駅からは遠く他所から電車で酒飲み連中が気軽に訪れられるロケーションではない。場所柄自衛隊員やドカチン各位の栄養補給源である。

このミステリアスな昭和の遺物を目の前に往来する車やバスに乗る人々も、この建物に一体どんなヒストリーがあったか思いを巡らせる事なんてないのだろう。それこそ朝霞が基地の街だったなんてことすら頭になく平和に暮らしている人がいてもおかしくない、そんな時代である。

営業していると思われるのはラーメン屋一軒のみで、他はなんとも白黒つけがたい雰囲気となっている。ちなみにこの建物って2階建てなんですが、この建物自体70年代からある事からして、もっと別の用途で使われていたのではないかと余計な想像を巡らせそうになる。

それでは近所のキャンプ・ドレイク跡地に出来た朝霞第四中学校生徒からのメッセージをご覧下さい。「キレイなあさかは オレの夢」…一人称が“オレ”なところが非常にオラついた感じに思えて、基地の街朝霞の男臭さが垣間見える。


The following two tabs change content below.
東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
トップへ戻る
Copy Protected by Chetan's WP-Copyprotect.