下町・浅草のオッサンほろ酔いゾーンは初音小路だけではない。ウインズ浅草の南側、浅草寺境内のすぐ西隣に並ぶ、こちら「ホッピー通り」もお忘れなく。
ホッピー通りのホッピーとはなんぞや?という所から解説しなければならない人もいるかも知れない。ホッピーは東京の下町を中心としたエリアにある居酒屋には必ずと言っていいくらい存在する飲み物である。その正体は、ノンアルコール・ビールテイスト飲料。
詳しい説明はホッピーの製造業者であるホッピービバレッジのサイトを見よ。1948年から製造されて半世紀の歴史を誇る飲み物だ。
そのホッピー通りという名前の通り、もつ焼きなどを出す居酒屋のどこの店の前にもホッピーの名前が書かれた赤提灯がぶら下がっている。元はビールが高価で飲めない貧乏なオヤジに好まれてた飲み物がホッピーだと言われている。これも下町貧民文化の賜物。
もつ焼ばかりじゃちょっと…という人にはもんじゃ焼の店もある。
日が暮れ始めた頃がホッピー通りが活気付く頃だ。至る所から焼ける肉の臭いが漂い食欲をそそられる。
しかしホッピー通りにはもう一つの顔がある。コリアタウンとしての顔だ。居酒屋に挟まれて何気なく通り過ぎそうになる一軒の店が、チマチョゴリ専門店だということに気が付く。
何気に向かいにある店も冬ソナとピースボートのポスターが特徴的な韓国食材専門店だ。そう、実のところホッピー通りはコリアタウンでもある。
リトルコリアンを感じた一画から横道に逸れていくと、古い住宅街に居酒屋などが立ち並んでいるのだが…
路地に建つ一軒の古いビルの軒先には「在日本朝鮮人総連合会 台東支部六区分会」という文字がくっきり残ったままになっている。戦災で丸焼けになったアサクサもドサクサがあったわけですね。わかります。
その周辺の路地にも焼肉屋が点在しているのだが、さらに「ひさご通り商店街」のある裏路地にも焼肉屋密集地がある。確かにここはコリアタウンの痕跡を残す場所だった。