米軍基地・キャンプ座間のある神奈川県座間市と相模原市に跨る「相武台」は戦前の昭和12(1937)年に陸軍士官学校が現在地に移転して出来たもので、昭和天皇により相武台の呼称を下賜された。終戦を迎え士官学校が解体された後、跡地は米軍に接収されて現在のキャンプ座間となった。敷地の一部は陸上自衛隊の座間分屯地としても使われている。
相武台という地名は相模原市と座間市双方にあり、キャンプ座間も敷地の7割が相模原市、3割が座間市に跨っている。
キャンプ座間の桜祭りは、米軍基地の敷地内を見る事ができる年に数回の貴重な機会だ。そこで繰り広げられる光景は、日本でありながらアメリカそのものである。一般人と米兵が入りまじり、思い思いの休日を過ごしている。
キャンプ座間の南側ゲート近くにはどっしりと構える日米友好記念碑が建つ。戦後から今日に至るまで極東アジアの平和は日米同盟によって保たれている。ウヨサヨがどれだけ騒ごうともそれは粛々と続けられてきた国家の現実。
米軍基地の広場に置かれた赤鳥居。鳥居だけあって神社がない。さしずめ日本の中のアメリカに置かれた日本といったところか。その周辺では家族連れが適当にシートを敷いてランチタイムを満喫している。
キャンプ座間の桜祭りは朝10時半から夜6時まで。英語で書かれた掲示板のアナログ具合が独特である。
キャンプ座間の真ん中にあるショッピング棟は昼時になると来場者でごった返す。入口右側にはAAFESという軍関係者しか利用できないスーパーマーケットがあるが、左側のフードコートは一般客も利用ができる。
フードコートの中に入るとやっぱりすごくアメリカン。左からフライドチキンの「Popeyes」、「Anthony’s Pizza」、それに「BURGER KING」。
一番アメリカンなのはやっぱりハンバーガーだろうということでBURGER KINGの前に並ぶ。日本に再進出したバーガーキングはロッテリアの資本なので、微妙に雰囲気が違うが、米軍基地内のバーガーキングは本場アメリカそのまんまのメニューが用意されている。
フードコート内の器具類も全てアメリカ製。コカコーラ、スプライトにドクターペッパー。炭酸飲料ばかりである。
紙ナプキンホルダーまで米軍仕様になっている徹底ぶり。まさに日本のアメリカと呼ぶに相応しい。
10分以上行列した上で買った本場のBURGER KING・ベーコンワッパーバリューミール。日本円では確か800円ちょっとだった。まずドリンクが巨大過ぎる。カップの直径が太くて片手で持つのも辛い。
ひたすら肉感たっぷりのアメリカン仕様。適度なジャンクっぷりも程よくアメリカン。そりゃこういうもんばっかり食ってるとデブにもなるわな。日本人より身体がデカイから食い物もでかくなるわけか。
その他、普段なら入る事ができない基地内施設の各所を一般客も利用可能なので、この際に全部見ておこう。米軍兵向けに日本の土産物を置いている店もある。
売店の前には何の用途に使われるのかよくわからないカード類の自動販売機。他には飲み物の自販機もあるが、残念ながらドル硬貨しか受け付けていない。
米軍基地内にはアメリカ本土と同じ暮らしが営めるように、衣食住の全てに本土同様の施設が置かれている。郵便局の前に置かれた青い郵便ポストはアメリカ本土と同様のもの。本土と同じように郵便物が配達される。
さらにはボウリング場まで完備されている。ワンゲーム200円で貸し靴150円だったような。やたら安い。ちなみにキャンプ座間の北側にはゴルフ場もあるが、こちらは非公開エリアなので一般人が目にする事はかなわない。
あと、日本人でも英語が達者なら米軍基地内での求人にも応募できるので興味があれば申し込んでみるのも良いかも知れない。
「世界人類が平和でありますように」の立て看板かと思ったけど微妙に違ったものが置かれていたりと色々変な物件が散らばっている日本のアメリカ「キャンプ座間」。毎年4月第一土曜日開催。