横浜市内でも数少ない、戦前から歴史のある商店街「六角橋商店街」を訪れた。
神奈川大学のお膝元であり学生街としての側面を持つ六角橋の町は、他の横浜市内の寂れた商店街にはない独特の変化を見せ訪れる者を楽しませる。
学生をターゲットにした店が増えたりという変化があるとはいえ、昔ながらの店がまだまだ元気にやっているのも六角橋商店街の素敵な所である。相変わらず道幅の狭い「ふれあい通り」は終戦直後の佇まいを今に残す。
ただ地元民の台所であるだけではなく、ガチャポンがズラリと並ぶおもちゃ屋もあれば、鉄道模型マニア垂涎の店もある。多彩な店が揃う商店街なのである。
商店街自体が年代物なのかも知れんが、ちょっと乱雑すぎて何が何やら分からなくなっている本屋の存在もあり。奥に詰まれた本は売り物なのかゴミなのか。他にも六角橋でしか見られないヤバイ物件が多い。生きる化石のような六角橋商店街の側面である。
すこし商店街のアーケードを外れて周辺の住宅地を散歩してみよう。外から見てもいかにもなバラック建築で素晴らしい「六角橋ふれあい通り」。
その横の駐車場に広がる風景は、絶句しそうなほどのバラック建築だ。ふれあい通りに建つ商店の裏手である。終戦直後からずっとこれでやってきたのだろう。年季の入り方が他の商店街とは比べ物にならない。
丘陵地だけあってどこへ行くにも坂道なのがこの界隈の特徴だが、典型的なボロアパートが多く、このへんは神大生の下宿街でもある。したがって街同様にこんな古いままの銭湯もある。
「ふれあい通り」北端の路地にひっそり存在する激レトロ銭湯「千代田湯」。
銭湯の暖簾の向こうにも昭和の世界が広がる。中には入らなかったけど。
六角橋界隈の住宅地を見るとこういうレベルのオンボロ建築も割と普通にある。地震が来たらアウトだな。
六角橋商店街では4~10月(8月除く)の毎月第三土曜日に「ドッキリヤミ市」なる謎のイベントが開催される。見た目そのまんま闇市やんけ!と突っ込みたくなるのだが(笑)
「ふれあい通り」の閉店後の店を利用して商店街の店主や住民やら神奈川大学の学生らが集まってバザールをやったりライブイベントやプロレスの試合までやったりするという、随分カオスな闇市が開かれているそうだ。機会があれば一度覗いてみたい。
日が暮れるとまた別の怪しさを醸し出す超レトロ商店街。いつ来ても闇市の風情が楽しめます。白楽駅からも至近距離にあり散歩にはオススメ。是非お暇な時はどうぞ。