五反田を性風俗の街というイメージを形作っている、駅東口の歓楽街「五反田有楽街」界隈をさらに探索していこう。
五反田駅のホームからも見える有楽街の入口正面には、茶色い外壁の飲食街ビル「五反田味ビル」がそびえている。味ビル自体は普通の飲食店ばかりが入居しているようだが、その周辺を見ると危険な香りが立ち込めている。
常に周囲に目を光らせる客引きのオッサンは所謂「ボッタクリ店」への罠というし迂闊に関わるとろくな事にならない。
客引きのオッサンを避けるように脇道に入ると、そこには一軒の居酒屋があるが、それよりも気を引くのが階段の上に貼りつけられた18禁マーク、そして「3F受付」と書かれた紙。
一見、居酒屋と同系列の店と言う訳には見えないのだが、看板すら掲げていないしすこぶる怪しい。逆にこの18禁マークが無ければ、怪しいとも思わずそのまま通り過ぎていたはずだが…
ちなみに2階部分は居酒屋の個室になっている模様。みなさまの談話酒房か。
裏通りは飲食店に混じって、まさか戦前の花街時代の建物かと思えるようなかなり年季の入った住居も残っているが、胡散臭い有楽街の性質からか、人通りは少ない。
裏通りの途中にパチンコ屋の景品交換所がひっそり佇んでいる。蒲田や錦糸町ほどド派手ではないが、DQN男の娯楽の王道である「飲む・打つ・買う」が三拍子揃った形になっていることは確か。
再び有楽街のメインストリートに戻ると、カプセルホテルが建っているのが見える。やはりこの周辺は電子機器メーカーの本社オフィスなどが数多くあるため、こう見えてもビジネスマンが多い土地柄。こういう場所で寝泊まりすると、さぞかし夜遊びにも好都合だろう。
ついでに目立ってしょうがないのが五反田の街中に点在するラブホテルの数々。西口、東口合わせて10店舗以上はあるだろうか。やはりこれも花街時代の名残りであるとも言える。
有楽街メインストリート沿いの雑居ビルには小規模ではあるが一通りのジャンルの店が揃っている。
最近になって増えてきているのがガールズバーと称する新業種の店。キャバクラから鞍替えする店が多いそうで、発祥は大阪だと言われているが、五反田にも出来たようだ。全国的に年々風俗営業の取り締まりが厳しくなっている事が業種転換の背景にあるとされる。
ガールズバーもあればピンサロもマッサージ店もある五反田有楽街。しかし五反田に限っては活気が乏しいようにも思える。というのも、ちょうど我々がこの辺を通りがかっていた時に、ある店舗に警察のガサが入っていたのだ。いやはやびっくり、リアル警察24時。
一方的に規制されまくるだけでは男どものエネルギーはどこへ向かうのやら、先が思いやられる。
他にも、スナックばかりが入る雑居ビルがちらほら見かけられるが、赤坂あたりのように極端な感じでもない。
有楽街の裏通りなどを見ると韓国料理店ばかりが並んでいる一画も存在する。意外な事に五反田も新興コリアタウンとなっていたのだ。五反田がそうだったという情報はあまり無かったので、びっくりした。
雑居ビルの各所にある韓国料理店は、五反田に勤める韓国系な水商売や風俗営業のお姉さん達が御用達にしているものなのだろうか。
有楽街自体もさほど広くはなく、すぐに歓楽街のエリアから外れてしまう。先程の電波新聞社の裏に回ってきたようだ。古いオフィスビルにビジネスホテルが並ぶ。電子機器メーカーなどのオフィスが多い工業の街という歴史があるからか、やっぱり街の雰囲気はおしなべて地味である。