埼玉の「霞ヶ関」は官庁街じゃないけど川越のリトルネパールだった件

川越市

「霞ケ関」と聞くと、東京都千代田区にある、日本の中枢機能を果たしている巨大官庁街…そのように答える方が殆どであろう。しかし埼玉県の一部地域ではこれが川越市にある「霞ヶ関」を指す事になる。東京の霞ケ関とはどう違うのか、そこそこ商店街も充実していて栄えているというので行ってみました。

川越市 霞ヶ関

…という訳で、東武東上線の霞ヶ関駅までやってきた。有楽町線や副都心線から乗り入れる東京メトロの車両が大部分折り返す川越市駅から一つ先にあり、電車の数がほぼ半減し日中1時間4本しか来ないので、さすがに田舎臭さを感じる訳ですが、ここが紛れも無く埼玉県にある「霞ヶ関」なのである。

川越市 霞ヶ関

東武東上線霞ヶ関駅前は北口と南口があるが、北口には殆ど商業施設がなくろくに見るものもないので、南口へ。駅前には埼玉が誇る中華チェーン店「ぎょうざの満洲」。のっけから「3割うまい!」な訳ですが、東武東上線を選ぶ時点で家賃相場も3割くらい安そうです。

川越市 霞ヶ関

霞ヶ関駅南口の目の前には「霞ヶ関ビル」がある。千代田区の官庁街にある超高層ビル「霞が関ビルディング」とは異なり、こちらは単なる駅前の古びた商業ビル。そこにはエリート官僚の皆様ではなく普段着姿の地元民がほっつき回っております。そういえばこの霞ヶ関の地名、東京にある霞ケ関とは「ケ」か「ヶ」の違いで見分ける事ができる。埼玉の霞ヶ関は小さい「ヶ」が用いられているが東京の霞ケ関は大きな「ケ」である。

川越市 霞ヶ関

見事に赤提灯の居酒屋や韓国料理屋しかない、東上線クオリティ丸出しの霞ヶ関ビルの通路を通り抜けた先が商店街になっている。

川越市 霞ヶ関

霞ヶ関ビルには「チューリピア」という愛称が付けられているらしいが、とりあえずビルのテナント一覧が記載されている案内看板があまり有効活用されているようには思えない。「チューリピアーロド」ってのは、チューリピアロードの誤植なのだろうか。緩すぎる…

川越市 霞ヶ関

そのチューリピアロードとやらはビルに隣接するアーケード商店街である。オバ服屋とかゲームショップだとか下町臭い店舗が適度に入っているだけだが、シャッターを下ろした店も多い。

川越市 霞ヶ関

アーケード街の出口付近には東松山やきとり「ひびき」とインド・ネパール料理屋「ナマステニッポン」が向き合う。同じ東上線の中板橋には「だいすき日本」というネパール料理屋があるが多分関係はないと思う。

川越市 霞ヶ関

店先には外国人店主が頑張って書きました系の手書きの日本語で「日本の野菜入ったカレー」などといった文言がある。インド料理屋の店主が書く日本語はマジで読めないレベルのものもある中、これはかなり頑張った部類に入る。

川越市 霞ヶ関

チューリピアロードの裏側にも「霞駅前名店街」なる飲食店街が形成されていて、傍らには生ごみが置きっぱなしで臭いんですが、居酒屋だけはやけに充実しているのだ。

川越市 霞ヶ関

そんな名店街に「霞ヶ関名物ゴルフ最中」の幟を掲げる「味山」という和菓子屋がある。何故にゴルフ?と思ったら、どうやらここ霞ヶ関とゴルフとの関わりが深いらしい。

川越市 霞ヶ関

元々この霞ヶ関の地名は鎌倉街道にあった関所の名前から来ていて、昭和30(1955)年の合併で川越市に編入されるまでは「入間郡霞ヶ関村」だった場所でもある。この近くに「霞ヶ関カンツリー倶楽部」という埼玉県で最初のゴルフ場が昭和4(1929)に出来たという縁でこんな超ローカル名物が生まれたようだ。

川越市 霞ヶ関

この日歩きっぱなしで脳が糖分を欲していたのでゴルフ最中を購入。想像通りゴルフボール型の最中だった。アド街に紹介されそうにもない埼玉の霞ヶ関。薬丸印の新名物にもなりそうにもないので、うちで一応紹介させて頂きますね…

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