これが足立区の首都!「北千住」を歩く (2009年)

JR常磐線、東武伊勢崎線、つくばエクスプレス、地下鉄日比谷線、地下鉄千代田線が一同に集まり、一日の駅乗降者数が首都圏の駅でなんと5位にランクインしている駅(→詳細)が、23区の果てでDQNの巣窟と悪評の高い「足立区」に存在しているのはご存知だろうか。

それが足立区の首都とも呼べるべき巨大ターミナル駅「北千住」なのである。

東武伊勢崎線に乗り入れる地下鉄日比谷線は東武線のホームにそのまま入るが、JR常磐線各駅停車が乗り入れる地下鉄千代田線の駅は少し離れた場所にある。

そして北千住名物といったら、常磐線各駅停車で綾瀬・亀有・金町に向かう人が必ずと言っていいほど迷う駅地下の乗換え口の存在。同じJRなのに地下鉄ホームに向かわなければならない屈辱感。

しかしこれこそが北千住が他の追随を許さない大都会たらしめている物理的要因になっていると言えなくもない。

北千住駅前

地上に上がると、駅前には開放的なペデストリアンデッキ、立派な駅ビル、隣には丸井までもが建っている。ここが足立区だという事を忘れてしまいそうな発展ぶりだ。

駅正面には巨大ビジョンまでもが据え付けられており、東京北東部のターミナル駅の風格をこれでもかと見せ付ける。しかしこのビジョンは足立区が設置したものである。

そう、ここは足立区。しかし足立区でも北千住だけは別格なのである。不動産物件も治安の問題が常に囁かれる足立区だけは23区でもやたら安いのだが、北千住ともなると他の23区と相場が変わらなくなる。それだけ北千住の扱いは他とは違うのだ。

その「違い」を痛感する光景が、北千住駅西口から広がる商店街の数々。

「きたろーど1010」「宿場町通り商店街」「千住本町センター商店街」「北千住サービス会共同組合」「北千住サンロード商店街」「宿場通り商店街」と、6つもの商店街が競り合っており、あらゆる店が激戦区状態になっているのだ。

北千住のイトーヨーカドーは貧困世帯の多い足立区民に配慮して、お値打ち感が増した新業態の店舗「ザ・プライス」に衣替え。近年、足立区や埼玉県南部のヨーカ堂は揃いも揃って「ザ・プライス」に変わっている。

さらにその隣には埼玉県の蕨駅前に店を構える「サイバーアットカフェ」の二号店が出来ていた。サイバーアットカフェと言えば「ネットカフェ住民」が店内で暮らしていることでメディアに紹介された店である。

この店では「24時間パック」などが大々的にPRされていて、はなから長時間利用の客を見込んでいる。さらに1ヶ月滞在の長期プランもあり、ネットカフェで生活出来る事もできる。

蕨店の場合は蕨市が特例的に住民票をネットカフェに置けるようになっている。だがそれは共産党市政という蕨市の特殊事情があるからかも知れない。北千住店のある足立区で同様にネットカフェに住民票が置けるかどうかは定かではない。

都内随一の貧民地帯・足立区に次に一歩を進めた事でさらに貧困ビジネスの裾野を広げようとしているようだ。

駅前商店街沿いには、大正時代から開業しているモダンな洋風建築の「大橋眼科医院」の建物もある。

北千住駅前の商店街の中でもとりわけ異彩を放っている洋館だが、一度建て替えられていて建物自体は新しい。

良く見るとこの建物の前にだけアーケードが掛かっていない。景観に配慮している事が分かる。

荒川と隅田川に挟まれた、いわば中洲のような地域にある北千住がなぜこんなに大きな町に発展しているのか、興味津々である。もう少しこの街を歩き回ることにしよう。

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足立区の首都「北千住」を歩く(2009年)



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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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