横丁と駅裏
東京23区北部では他の追随を許さない最強タウン「北千住」であるが、駅を少し外れるとさすがにそこは下町の域を出ることは無い。
地下鉄千代田線の入口から横の脇道に入ると細く狭い路地に風俗店や居酒屋などが密集している。夜ともなればたいそうな盛り場となりそうな感じだ。
もう少し奥に入ると、次から次へと小さな居酒屋が顔を覗かせる。
どこの店も統一してオヤジ臭さが漂っている所が、なんとも下町らしい。
想像しにくいが、この居酒屋密集地帯の細い路地の真下に千代田線のホームがあるのだ。
この道を抜けると千住警察署の前に出る。
すると今度は西側に場所柄にさっぱり合わない巨大なビルが見えてきた。「東京芸術センター」の建物である。地上22階の建物の最上階に劇場設備が入っている。
どうもハコモノ臭いなあと思ったら案の定、足立区との官民共同で建てた施設で、区民は利用が優遇されているそうだが、文化不毛の貧民地帯では本丸の文化施設よりも同じ建物に入っている「ハローワーク足立」の方が繁盛しまくっているのが皮肉。(→足立区HP)
今度は、意外に見過ごされまくりの北千住駅東口へ回った。発展しまくりでヤバさ満点の西口とは一転、こっちはまるでローカル駅のような盛り上がりに欠ける佇まいを見せている。
西口と東口とではは時間軸も違っており、こうした銭湯の存在が物語っている。
北千住駅は構内も広く、駅の両側を跨ぐにはそれなりに時間も掛かるため、そのぶん西口と東口では発展のスピードがまるで違ってくるのだろう。
こちら側も、野良猫が安住できそうな路地裏が沢山ある。
駅東口からは少し離れると人通りが無くなる。そのまま南へ歩き、千住関屋町、千住河原町の方面に行く事にした。あの尾崎豊ゆかりの地を一目見たいと思ったからだ。