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これが中央線文化圏・ダメな文化系貧民の巣窟!ヒッピータウン「高円寺」を歩く (2009年)

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当編集長が高円寺の町の存在を知ったのはまだ東京DEEP案内を運営する以前の2007年4月のこと。それは「東京都知事選挙」のシーズンである。東京が面白いのは選挙で毎回とんでもない泡沫候補が現れる事だ。

この選挙の時にも、この高円寺を中心に活動する泡沫ネタ候補の一人がいた。過激な政見放送が話題になった自称・異端的極左活動家の外山恒一氏である。

当時私用で東京を訪れていた時に、高円寺駅前に張られている彼のポスターを一目見ようとわざわざ訪れた事が最初の高円寺訪問のきっかけだったのだ。

2007年東京都知事選挙の候補者ポスター掲示板。石原慎太郎氏と浅野史郎氏の事実上の一騎打ちとなっていたわけだが、何人か変な泡沫候補もいた。

高円寺界隈でベタベタ張られていた外山恒一氏の選挙ポスター。ポスターというよりはむしろアジビラ状態になっているが、天然な電波文というよりむしろ意図的にネタとして書いているような感じがしなくもない微妙な文章が続く。背景には大きく「まだ反抗期」とある。

この当時の外山氏の狙いは、もちろん選挙に当選する事ではなく、過激な政見放送をはじめとしたアピールで、この東京でももっとも反体制的文化人が集まる高円寺駅で同志を集める事だったそうで。

東京都知事選における外山氏の選挙活動は実のところ高円寺駅前で毎晩集会と称する「酒盛り」を繰り広げていただけなのである(笑)

知り合いから工面して用意したという300万円もの供託金を惜しげもなくドブに注ぎ込み、どれだけの同志を得たかどうかは知る由もない。

もう一つ、高円寺界隈で外してはならないのが、北中通り商店街の一角にリサイクルショップを構える「素人の乱」である。

素人の乱とは、店そのものの名前でもあるが、高円寺を中心にリサイクル店である5号店をはじめとして、飲食店や古着店などを数店舗運営する傍ら「貧乏人でも豊かで文化的に暮らせる社会を」との主張を元に活動する集団である。

傍から見ると新手のヒッピームーブメントのようだが、高円寺界隈では「高円寺ニート組合」と名乗り派手なサウンドデモを繰り広げるなどして近所迷惑を起こしたり色々と話題に事欠かない。

代表は左翼活動の殿堂として名高い法政大学出身の松本哉氏。東京都議選で外山恒一氏が立候補したのと同時期に行われた杉並区議選にも自ら立候補し、選挙活動と称して高円寺駅前をライブハウス状態にしてしまったり、やはりネタのためなら何でもやってしまうのだ。

素人の乱5号店の店内に入ると、そこは完全にリサイクルショップそのものである。

「素人の乱」は高円寺駅周辺でも寂れ方が激しかった北中通り商店街の一帯で、古い商店主から使われなくなった店舗スペースを格安で借りて、20代~30代の若い商店主が好き勝手に店を経営している。

表向きには行政主導で行われる町おこしの一環で地方の寂れた商店街を使ってチャレンジショップと称して若い商店主を集める動きに近いものがある。

この店も、廃業した化粧品屋の店舗をそのまんま使っている。棚に並んでいる商品は何故かゲーム関連のものが多い。

ひょんなところで「アクションかるた」を発見。2ちゃん界隈で「朝鮮かるた」に改変されて出回っている元ネタがこれ。

素人の乱5号店の周辺には「素人の乱」系列の古着屋などがそこかしこに置かれている。経営者はみんな若いものの、本業の片手間でやっている場合も多く、総じて不定休の店が多い。

「素人の乱」の活動は高円寺から隣の阿佐ヶ谷にも飛び火し、さらには極左活動家のネットワークからか知らんが京都や大阪の西成にも広がっている。表面的には非常にゆるいヒッピー集団だが裏側のコネクションを見ると非常に政治色が強いことが垣間見える。ただの商店街振興策というだけの話ではないようだ。

しかし高円寺的文化を物語る存在として、「素人の乱」が興味深く面白いのは確かだ。高円寺を訪れた時には彼らの店や活動を、ひょっこり覗きに行くのも良いだろう。

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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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