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これが中央線文化圏・ダメな文化系貧民の巣窟!ヒッピータウン「高円寺」を歩く (2009年)

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ガード下の商店街「高円寺ストリート」あたりに来れば、路上には自称ミュージシャンによる弾き語りもあれば、そこらの居酒屋には自称文化人による酔っ払いの自分語りもある。柱や壁には夥しいステッカー群。みんなこの街でここぞとばかりに自己表現に没頭している。雑多でゴミゴミとしたまだら模様は日本のインドたる所以か。

隣の駅に行けば中野はいたって普通の繁華街らしいし、阿佐ヶ谷に行けば居酒屋やバーだらけでもお互い不干渉で非常に雰囲気は大人びている。駅を一つ挟めば文化も民族も違う、それが中央線クオリティ。

高円寺駅から阿佐ヶ谷駅方面に伸びるガード下商店街「高円寺ストリート」。日が暮れると仕事帰りのサラリーマンに紛れてどう見ても普通の社会人に見えない、ボサボサに長髪や髭を蓄えた謎のオッサンなどが勝手に焼き鳥をついばむ姿が見られるようになる。

やたらガード下が霞んでいるのは「四文屋」をはじめとした焼き鳥屋の数々から放たれる大量の煙のせいだ。どこの店も通路に椅子とテーブルを構えて路上大宴会状態になっているのが高円寺の日常茶飯事。

その向こう側も昼間は見ての通りシャッター街でしかないが、日が落ちるとそこらじゅうの怪しげなバーやアングラ臭漂うライブハウス「無力無善寺」などが夜な夜な蠢き出す。

高円寺ストリートの端には昼間でも一軒だけポツンと営業している、これまた年季の入った脂ギトギト系外観の「タブチ」。学生の多い高円寺では大盛りメニューとリーズナブルな価格で支持が高い。見た目が中華料理屋っぽいが、定食やカレーライスが名物になっている。

ガード下を外れた南側の通りも居酒屋代わりになる中華料理屋や定食屋が軒を連ねておりそれらが例外なく酒場と化している姿を見る事ができる。店の数は星ほどあるが、どこを見ても高級感が漂っていないのが高円寺らしい。

腹が減ったので居酒屋でも…と考えたが、前から気になる店があったのでそちらへ向かう事に。高円寺駅南口のアーケード商店街「高円寺パル商店街」を抜けた先にもさらに続く「高円寺ルック商店街」。こっちも負けず劣らず中央線色全開の古着屋や古本屋が軒を連ねている。

そのまま進むと丸ノ内線の新高円寺駅がある。

ルック商店街の中ほどから少し路地に入り込んだ場所にある「ラーメン万福」。ここもビンボータウン高円寺らしくチープで庶民的な外観。

入り口に張り出されたメニューの多種多様さもさることながら、やはりこの店で気になるのが「牛乳ラーメン」の存在。

店に入って早速牛乳ラーメンを注文すると、厨房のおばちゃんのこなれた手つきで容赦なく中華鍋に牛乳が注がれる。ドバドバドバ。ビジュアル的にはなかなかシュールである。

これが万福の「牛乳ラーメン」。一杯550円という大衆的価格はやはり高円寺基準。

肝心の味だが少し出汁が薄いものの難なく飲み干せる。塩味と素材の持ち味を楽しむべきだ。本来なら居酒屋で一杯やった後に食うのが良いのだろう。

牛乳ラーメンがたまたま目に付いてしょうがないだけで、常連は豊富な定食メニューを入れ替わり立ち代わり注文している模様。高円寺界隈では老舗店で店主もなかなかのご高齢だった。

まだまだ高円寺には隠れたDEEPスポットが転がっているようだが、いかんせん密度が高すぎるのでなかなか発掘しきれていない。今後もリサーチを続ける事であろう。乞うご期待。


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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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