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東京スカイツリーの足元がDEEPタウンでした…「業平橋・押上」界隈を歩く 

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東京スカイツリーの建設工事が行われた3年半ばかりの間に激変した東武鉄道の旧業平橋駅。開業2ヵ月前となった3月からはとうとう駅の名前までも「とうきょうスカイツリー駅」に改称してしまった。

スカイツリー開業直前の5月21日に現地訪問した時にはすっかり別の駅舎に様変わりしていた。それにしても「とうきょう」が平仮名で11文字の駅名とはこれまたやっちゃいましたね…しかも東武伊勢崎線の名称も浅草-東武動物公園の区間は「東武スカイツリーライン」というお花畑なネーミングに変わってしまった。

生まれ変わったとうきょうスカイツリー駅は観光客受け入れ体制がバッチリ整えられていた。以前のくすんだ駅の面影はどこにもなく白を基調とした清潔なデザインになっている。伊勢崎線デフォルトだったホームレスや呑んだくれのオッサンが居づらい場所になりました。

こう見えてもこの旧業平橋駅は明治35(1902)年開業で大方110年もの歴史がある。当初は吾妻橋駅、その後浅草駅を名乗っていた時期もあったが昭和6(1931)年に業平橋駅に改称されて今回「とうきょうスカイツリー駅」に変わるまでずっとそのままだった。

とうきょうスカイツリー駅の駅名表示板。旧業平橋の名称がついているのは地元民向けの配慮らしい。東向島(旧玉ノ井)みたいなもんか。

ちなみに英語に加えて中国語と韓国語表記もあるが中国語の「東京晴空塔」となっているのは本来なら東京スカイツリーの中国語訳となる「東京天空樹」の表記が既に中国側に商標登録されてしまっていたという実にお間抜けな理由からだった。パクリだろうが何だろうがなりふり構わず早い者勝ちな中国人の方が商売上手だわ。

で、これが2009年夏に撮影したスカイツリー建設中の業平橋駅前。駅の隣に東武鉄道本社ビルもあったが取り壊されてその場所が「東京ソラマチ」になっている。3年も経ってないけどもはや同じ駅の風景に見えない。

今は亡き旧業平橋駅の看板。業平橋の地名は平安時代の歌人で「伊勢物語」の主人公であるとされる在原業平に因んだもので現在も墨田区業平という住所表記が残っている。歴史ある駅名をコロッとゆとり炸裂なひらがなネーミングに変えてしまう事に抗議の声もあったようだが駅もタワーも東武のものだからしょうがないよね。

そんなスカイツリータウン化した旧業平橋駅前だが、駅から北側に出ると古臭い下町風景…というか駅前にでかい都営団地がそびえている。都営押上二丁目アパートである。

これらの団地は昭和45(1970)年~昭和57(1982)年の間に建設されたもので中高層棟が3棟、駅の北側にへばりつくように並んでいる。こういう団地がある下町風景が墨田区ではデフォルトな訳だが今ではスカイツリー見物の観光客が団地の前に陣取って写メを撮る風景が日常化している。

団地の1階部分は所謂「下駄履き」で飲食店やらニット工場などが入居しているが、中には店舗を畳んで住宅に改装されている部屋があったりする。

団地北側の曳舟川通りに出るとこちらの1階部分は飲食店がずらり。中華料理屋に韓国料理、居酒屋、スナックとおおよそ観光向けではない土着下町民による店ばかり。スカイツリー?なにそれといった表情である。それにしても「復興軒」という屋号がイカス。墨田区は震災戦災と色々大変だったからそんな名前も付けたくなるわな。

そして一番左端にあるスナックの屋根上には手作りのミニスカイツリーっぽいオブジェが載っていた。まあどう見ても東京タワーにしか見えないんですが、スカイツリーが出来たのは基本的に商売人にとっては嬉しいよね。

そこから押上二丁目交差点を跨いだすぐ北側にはレトロ全開な外観の土着的飲食店あり。「きくや」の屋号がついた看板があるが昼間行っても商売している様子はない。けれども店を畳んでいる訳でもない。営業時間が夜中2時半から昼頃までというかなり変則的な店なのだ。

一杯僅か300円というカレーがウリの「きくや」は朝酒大好きな地元民と夜勤帰りのタクシー運転手が主な常連客で細々営業を続けているそうだ。カレー片手に一杯引っ掛ける感じで。まだ突入していないので近いうちに行きます。

そしてなにせバス停の前に善意で置かれているベンチまでこのDIY具合だからなあ墨田区は。土着色は俄然根強いのだ。スカイツリーを見るのもいいけど周りの街もすこぶる渋いのでお見逃し無く。

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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。

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