【NK流から華流へ】埼玉の無法地帯タウン「西川口」がいつの間にか新中華街と化していた!

川口市

埼玉県川口市の「西川口」という街は、一昔前までは東日本を代表する裏名所として世の男性諸君にその名を轟かせていた街だった。しかし2005年頃から警察による取り締まりが強化され、違法にソッチ系の商売をしている業者がみるみる撤退した挙句、駅周辺にそうした店が入居していたテナントビルが空き店舗だらけとなり、我々が2010年頃にこの街を訪問した当時はさながらゴーストタウンのような状態に姿を変えていた。

川口市 西川口

しかしそんな「NK流が死んだ街」西川口が近年別の意味で目覚ましい変化を見せているのである。それは川口市や蕨市あたりではお馴染みの外国人住民の増加に因み、西川口駅周辺の新興チャイナタウン化が急激にパワーアップしていた事だ。西川口は現在どうなっているのか!

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我々は京浜東北線に乗り、埼玉最強のアンダーグラウンド・タウン「西川口」へ久方ぶりの訪問を果たした。…とは言ってみたものの、西川口へは2016年に入ってからかれこれ3~4回くらいは通い詰めている。ここ最近の西川口通いは先日の川口オートレース場訪問も兼ねての事であったが…

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しかし、よくよく駅西口ロータリー前にそびえる雑居ビルを見ると隣の蕨駅前にもある「ネットカフェ難民御用達店」で度々テレビにも取り上げられるサイバーアットカフェの店舗が西川口にも出来ているではないか。ちなみに住民票が置けるのは共産党市政で弱者に優しい蕨市だけの特典です。川口市ではやってません。

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JR西川口駅西口にある「西川口一番街」に入るとお馴染みの「やきとり次郎」と喫煙コーナーと化した末枯れた飲食店ビルは相変わらずこの先のお風呂屋さんゾーンに向かう男性諸氏の作戦会議場となっているのであった。いくら行政が小手先だけの「浄化」とやらをしようが街の性質はそう簡単には変わらんのだ。

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で、相変わらずの下品っぷりが最高な西川口駅西口の特定地域なのでございますが、何が大人の遊園地なのでしょう。すみません横道に逸れ過ぎてしまったのでそろそろ本題に戻ります。

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ここ数年、西川口界隈では違法風俗店の相次ぐ撤退で空き店舗となった雑居ビルや周辺の住宅に中国人がわんさか流入しまくっている。その証拠となるのが西川口駅前で営業している中国人向け不動産店の存在だ。

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中国人及びその他国籍の外国人向けに賃貸物件を仲介している「麒麟不動産」。見るからに中国っぽいデザインである。都心の大久保や池袋などにリアル中華街が既に出来上がってはいるが、地価の高い都心を避けて埼玉を住み処とする中国人も非常に増えている。

隣の蕨駅近くにある芝園団地がいい例だ。あそこも当方の取材以後中国人が順調に増え、今では高齢化を窮める元の日本人住民より中国人世帯の数がとうとう上回ってしまったという。

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特に最近変化が目覚ましいのは西川口駅西口の中でも南側一帯にあたる区域だ。かつては違法店の客引きのオッサンが「NK流ありますよ」だなんて声掛けしてくるようなどうしようもない場所だったが、それが今では完全に中華街化している。そもそも西川口自体、韓国・タイ・フィリピンなど多国籍タウンな訳だが、今一番この街で輝いているのが漢字のネオンサイン。

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ほら、こちらの中華創作料理「鴻運楼」なんてネオンサインが派手派手しくてとても日本っぽくない。全く日本人なんか相手にして無さそうな佇まいの店がうじゃうじゃ出来ているのである。

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過去の西川口の悪評があまりに酷く、そのため日本人の商店主が新規参入するのにどうしても躊躇いがある。だけど中国人からしてみれば無問題アルヨ。上野から電車で30分で来られる交通至便な街でしかも駅前なのに地代が安いんだもん。

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過去の違法営業店ばかりが入居していた無法地帯ビルも今や中華コンツェルンである。昔の店の看板が裏返っている所がまたウケますけども。めちゃイケ学園…

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最近雨後の筍のように増加しまくっている西川口の中華料理店の数々。やはり圧倒的に現地人向けで、唐辛子の赤を多用した看板の四川料理や東北料理店が目立つ。見るからに辛そうですな…

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どこもかしこも「麻辣湯」に「麻辣火鍋」。一度でも大陸に旅行した事があればあっちの食事情は分かると思うが、中国人の辛いもの好きは異常。

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一見、埼玉の駅前にはありがちな場末の居酒屋かと思ったら「福清小吃」と書かれている福建料理を得意とする大衆酒場「一旬屋」。

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そして駅前の路地裏にあるこちらのお店は西安刀削麺ときたもんだ。そのうち西川口だけで中国全土制覇できるかも知れない勢いだ。まともな喫茶店が殆どないくせに中華料理店だけはやけに揃っているというアンバランスさを招いているのが今の西川口である。

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西口に限らず東口も同様に中国化が著しい。中国人向けカラオケ店まである始末。「麦克风 卡拉OK」は中国語で「マイクロフォン カラオケ」の意味。漢字だと何となく意味が分かりますが会話となると全然聞き取れないのが中国語。しかしどこの国なんだこの街は。

本場中国のトレンドが西川口では最先端にやってくる!中国武漢発「鴨首肉専門店」とは

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これだけウジャウジャ中国化しているのに指を咥えて見ているだけという訳にはいきませんね。西口の中華料理店ストリートと化した一角に「周黒鴨」という店が最近出来たばかりになっております。中華読みすると「ズゥォヘイヤー」ですか。黒と黄色を基調とした洒落た佇まい。

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こちら湖北省武漢市発のファーストフードで大陸全土にて最近大流行の「鴨首肉」(鴨脖:鴨は中国語ではアヒルを意味する)専門店で、武漢市を中心に中国国内に多数出店している中国人にとっては超有名店らしいところ。その日本第一号店が、なんとここ西川口に出来てしまっていたのだ。

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試しに入店すると店内座席は満員御礼だが店員も客も我々以外は全員中国人!しまいには「你好、你是中国人?…ア?アナタ日本人デスカ?」と聞かれてしまう始末。

若いアルバイトの小姐は日本語もたどたどしいが割と愛想も良く、黙々と食材の下ごしらえを隣のテーブルで続けている。そして向かいの団体客は中国語の大声で会話しながら火鍋を突いている。完全にパスポートの要らない中国じゃん…メニューも日本語のものがないが写真付きなので、定番の「鴨脖」(ヤーボー)を頼んでみますか。

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見た目ウ○コのような物体がゴロンゴロン載せられてテーブルの上に運ばれてきたが、これが中国全土で大ヒットしている「アヒルの首肉」。

備え付けのビニール手袋を嵌めて手で掴んでガッツリと歯を立てて食べてみると意外に骨が多く食べづらいのだが、サラミのようなやや乾燥した肉で、香辛料をドバっと効かせたタレで浸けて煮込んでいるので後から辛味と痺れ(所謂カラシビ系の味)が口中に広がる。中国でコカコーラ並みの立ち位置にある国民的ドリンク「王老吉」で流し込んだが、本来ならビールのアテにかなりイケる味付けである。

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すっかり気に入ってしまったので持ち帰りでまた一袋買って帰ったのだが、アヒルの首肉に限らず足ヒレ、舌、鎖骨、腸、心臓、頭の肉といった通常は食肉業者に捨てられるような部位ばかりが使われているので、これは中国武漢の庶民の為のソウルフードなのかも知れないな。

<追記>朝日新聞の記事で西川口の「周黒鴨」は中国にある本店とは何の関係もない店舗であると報じられてました。ええ、なんというか、さすが中国クオリティですね。現在は「日本1号店」の表記は削除しているらしい。

中国の有名チェーンと同名の店、実は無関係 埼玉・川口:朝日新聞デジタル

鴨脖専門店は首都圏でもかなり増加傾向にあって、新大久保の大久保通りにある「小魏鴨脖店」、亀戸の蔵前橋通りにある「絶味鴨頚王」など結構あっちこっちに出来ているので気になった方は入ってみてはどうか。

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しかし西川口がこれだけ中国化しようとは…かれこれ25年以上この街で中国山東料理店を営んでいる、孔子の72代目末裔(自称)のご主人がコックとして腕を振るう事で有名な「異味香」の奥さんに聞いてみたが…「そうよ最近すっごい中国の人が増えたのよネ」とビックリ顔。

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店のご主人が西川口新名物として売りだそうとしている「焼焼売」をつまみながら西川口がこの先中国の領土となってしまわないか物思いに耽るのであった。NK流から華流へ…この街の中国ネタについてはまだまだ伝えきれていない話がある。今後もチマチマ当サイトで小出しにしていきたい所存である。



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