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埼玉の大繁華街・大宮の旧赤線地帯!「大宮北銀座」を歩く(2010年)

大宮駅東口から駅前を南北に貫く「銀座通り」沿いに北上すると、大栄橋の高架を跨ぐトンネルの向こうに大宮の旧赤線街「北銀座通り」がある。ここまで来ると駅前の喧騒からは外れて、裏寂れた雰囲気が増してくる。

未だに昭和の街の面影がそこかしこに残る埼玉県一の繁華街・大宮駅東口をまた訪れた。大宮駅前から北に500メートル程歩いた場所に広がる、埼玉県屈指の特殊なお風呂屋さんが立ち並ぶ「北銀座」の様子を伺う為だ。

JR大宮駅東口の広場に出ると「こりすのトトちゃん」像がお出迎え。旧大宮市のマスコットキャラクターらしいが、ゆる玉応援団の一員にすらなれそうにない不遇のリス。それ以前になぜ大宮はリスなのか、しかもなぜトトちゃんなのか、その答えすら分からないまま(別にどうでもいい)駅前の銀座通りを北に入っていく。

大宮駅東口から片道7分、500メートルの道のりを歩いて北銀座の入口へ。西川口と並んで大規模な特殊なお風呂屋さん街となっているにも関わらず、一ヶ所に固まっているエリアを除けば直前まではそんな雰囲気は微塵も感じられず、普通に家族連れなどが行き来している光景が独特だ。

そして、こういう場所にはやっぱりちゃんと存在している、焼肉レストラン。もっぱら大宮の歓楽街と言えば南銀座に偏っているが、こっちはこっちで戦前から続く長い歴史がある。

埼玉随一のナイトスポット、勝負事の前には一息ついて強壮剤を飲もうとばかりにタイミング良く現れる薬局はそれなりに年季を刻んだ外観。

ピンクタウン大宮北銀座に入ると、風俗街だけあって一種の殺伐とした空気が肌に突き刺さる。何気なく貼られた共産党のポスターも、良く見ると左下に注意書きが。「ポスターを剥がさないで下さい 見てますから!!」とかなりお怒り気味の共産党員。実に殺伐としている。

大宮北銀座のお風呂屋さん街、表向きにギラギラとした店ばかりではなく、裏側にもいかにも胡散臭げな「旅館」の看板を掲げる古民家があちこちに隠れていて、路地裏もいちいち見逃すことができない。

埼玉県は廃娼運動の結果、群馬などとともに公娼制度が廃止され、明治初期から遊郭の存在は無かったと言われているが、それは表向きの歴史でしかなく、北銀座界隈も戦前戦後を問わず事実上公娼街として機能していたのだ。

相変わらず色とりどりの看板が迫り来る北銀座。大宮区宮町四丁目の一画だけにずらりと軒を連ねる。周辺には普通にアパート、マンションが建ち並び、小腹を満たせる中華料理屋があったり、はたまた専門学校まであったりとごった煮状態で、他の風俗街と比べてもちょっと風変わりなエリアだ。

前回来た時は夕方で日が暮れかかっていたのであまり詳しく探索できなかったが、何の変哲もない日曜日の昼間なんぞに訪れると普通にカップルや家族連れが歩いていたりして笑える。

北銀座の奥にも住宅街が広がっているからだが、逆に店を探したい側の男子諸君にはちょっと気まずい感じがしないでもない程にフツーの人通りがあるので、そのギャップが面白い。

しかしこんな所に立派な天守閣がそびえているのだから埼玉って素敵だよね。大宮ソープランド街で最も目立つ存在。以前は「不夜城」だったはずだが今では「大宮城」と名乗っている。(現在はまた「不夜城」に変わっている)

東京には江戸城、神奈川には小田原城、千葉には亥鼻城、でも埼玉にある大宮城はこの手の店というオチ。変態生産率首都圏ナンバーワンのお国柄だからしょうがない。だって痴漢列車の埼京線もあるし。

そういえば最近になって大宮城の経営者が捕まったニュースがあって、まさか営業していないのでは?と心配していたのだが、そうでもなかったようだ。

ここでは20店舗ほどが一ヶ所に密集しているが、朝7時から営業と書かれている店も多い。きっと夜勤明けの工場勤務者が多いからか?と勝手に想像する。周辺にはかなりのスペースで駐車場が設けられていて、見張り役のオッサンもあっちこっちに居る。

他には赤線時代の料亭や旅館の建物が路地裏にわずかに残っているが、なぜかウィークリーマンションの存在も目立つ。

大栄橋の高架を跨いだ北側の宮町四丁目に入ると、ただでさえ場末感の強い大宮東口をさらに濃縮した雰囲気の商店街が現れる。中華料理屋など飲食店もあるがそのどれもが微妙に怪しげな作りをしている。

実はあの埼玉が誇る中華チェーン「日高屋」実質的な創業の地がこの大宮北銀座。しょっぱなは岩槻名店街でやっていたがあまり売上も芳しくなく、後にこの場所に移り、特殊なお風呂屋さん街という立地もあって深夜営業と出前で固定客を掴んだとされる。

しばらく歩くと、いかにもという感じの怪しげなネオンサインが輝く街並みが現れる。通りの街灯には「平和通商店会」とあるが、この一帯をひっくるめて「北銀座」という呼び方が浸透している。ある一画にお風呂屋さんばかりが約20店舗ほどひしめいていてそこだけが異様な雰囲気だが、周囲には住宅地も普通にあるし、専門学校の建物まである。

「平和通」に沿って店が立ち並ぶ。さすが大宮という土地柄もあっていわゆる大衆店が多い。何につけても埼玉では一流は求められない土地柄。一流を目指すなら都内の吉原に出るのが筋のようだ。

少し奥へ入ると見るのも憚られるような恥ずかしい看板を掲げる店が次々現れる。その多くが看板にマットヘ○スなどと書かれているが大方登場する嬢の年齢層が高いと言われている。

やはりこういうジャンルでは絶対「看護婦」が出てくるよな(笑)

しかし怪しげな場所だと思ってうろうろしているとあっという間に一周してしまうのが大宮北銀座の特徴である。

その密集地帯から一軒だけ離れた場所に店がある。表に「Since 1962」と書かれているだけあってかなりの老舗店舗であることをアピールしているが、1962年生まれの嬢に接客されるオチだったりしないだろうな。

だいたいの店が総額表示だが、古い店では「入浴料」のみ表示してあり、90分3000円などと書いている場所もある。やはり近くに「西川口」の存在があるからかして、街の規模の割にはそれほどでもない。

「埼玉県で一番稼げる店」などと書かれている募集看板。

昔から北銀座の界隈は赤線街として存在していたようだが、その名残りが今に続いているのは言うまでも無い。歴史を顧みると明治時代から埼玉県は群馬県とともに廃娼運動の盛んな土地で、表向きには「廃娼県」ということになっているが実情は違う。人が生きる限り欲望はあり需要は生まれる訳で。


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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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