東京DEEP案内ではこれまで散々蕨の町のヤバイ所ばかり案内しまくってきたわけで、これで終わってはさすがに蕨市民に失礼にあたるので(笑)中山道蕨宿に続く道を少しばかり散歩してみることにした。
蕨駅西口から10分程度歩くと、蕨の町の総鎮守である「和楽備神社」の境内が見えてくる。小さな町の守り神だけあって神社の敷地もコンパクト。
和楽備神社からさらに市役所を通り過ぎると中山道に出る。平行して国道17号が南北に走っているのだが、旧街道の市役所周辺の一部の区間が「蕨宿」の風情を再現した通りになっている。
時折、蕨市のコミュニティバス「ぷらっとわらび」の車両と出くわす事もあるが、車体に描かれた動物はワラビーであり市のマスコットキャラとしても使われている安直さが笑える。
旧街道沿いの道には「蕨本陣跡」「蕨市立歴史民俗資料館」の二つの建物が隣接している。
蕨宿の宿場町としての歴史や織物などの工芸など、展示品が飾られており入場無料である。ついでに時間があれば、明治時代の織物の買継商であった家屋をそのまま譲り受けて運営されている「分館」を訪ねるのも良い。
蕨宿は中山道第二の宿場町として、現在の大宮や浦和よりも栄えたそうだが、今では蕨自体が埼玉でも忘れ去られた存在になっていないだろうかと(笑)だって小さすぎるし(笑)
蕨本陣跡の説明書きの看板。中山道は東海道よりも山間地を通り、群馬や長野、岐阜、滋賀を通って京都に続く。
中山道と交差して蕨駅西口へと続く、長い商店街。
小さな蕨市の本来の中心地とも呼べる地域だ。
その入口には「肉のかどや」。
角にある店はだいたい屋号が「かどや」な罠。
その名も「中山道商店会」というメインストリートは蕨駅に近づくにつれて「蕨中央商店街」、「蕨中央一番街」、「蕨ピアロード商店街」と名称が変わってゆく。
駅に辿り着くまでも一貫して活気のない商店街だという印象は拭えないが、古くからの住宅街だけあって懐かしい作りの商店の建物が多く残っていて、度々足を止めて見入ってしまいそうになる。
夏になるとこの商店街で「機まつり」と称した七夕祭りが大々的に催される。この時ばかりは寂れ気味の商店街もにわかに活気付く。
路地の中に隠れるように建つ「朝日湯」という昔ながらの銭湯。
恐らく地元民にしか知られていないであろう「北海ラーメン」なるラーメン屋。
中華料理やラーメンの店ってのは店が汚ければ汚い程、出された料理が旨かったりする法則みたいなものがある。この店もきっとそうなのだろうか。
ほとんどのラーメンが300円台か400円台というのは驚きである。
今回はのんびり立ち寄れる暇がなかったが、次は「機まつり」の時期にでも出かけるとしよう。