鬼子母神堂、雑司ヶ谷霊園などを中心に雑司が谷界隈を歩き回ったわけだが、都電雑司ヶ谷駅までやってくると、すぐ先には池袋の副都心が控えている。
都電の線路の先、真正面にはサンシャイン60の超高層ビルが見える。池袋の副都心と古い街並みの境目ともなる独特の風情がたまらない。
しかしやたらと廃墟やオンボロアパート、空き地が目立つことを不自然に思う訳だが、雑司ヶ谷霊園も近いせいで住む事を敬遠されるから?だなんて勝手に思っていたがそうでもないようで、交番のお巡りさんに聞いた話、この界隈に新しく道路ができるせいで、一帯の土地が全て更地になるんだそうだ。
もうこの風景も見納めですよ、と言う交番のお巡りさん。
確かに、副都心線の駅が出来た都電の鬼子母神前あたりからやけに土地が開けていると思ったのだが、やはり開発の波がここまで進んでいるということだろう。
東京にはまだまだ沢山、情緒を残した下町があるが、開発の波で消えていく風景も多い。
都電の踏切の先には「有隣会」と筆書きで書かれた古い看板があり、なんだこりゃ?と思ったのだが、調べてみると都内各地にホームレス用のシェルターなどを運営する社会福祉法人の「有隣協会」の名前が出てきた。(同一団体かどうかは不明だが多分違う)
その右隣の小さくてしかもさっぱり読めない文字は「徳は孤ならず必ず隣有り」と書かれている。
道路用地として決まった土地の上にある建物は見事に廃墟となったまま放置されている。
以前は生花店だったようだが廃墟となっては当時の姿を想像することは難しい。こうして町の記憶は時代と共に消えてゆく。
しかし立ち退きが進む場所以外でも路地に入るとびっくりするくらいオンボロのアパートがひしめいているので意外に思ってしまう。
何度もしつこいが、ここ、池袋徒歩圏だぜ?
ここまで来ると有楽町線東池袋駅に程近い。
このアパートも廃墟同然の姿を晒している。やはり立ち退き対象なのだろうか…と思って調べたが、ギリギリ再開発ゾーンをかすめて外れている。(→詳細)
この界隈の再開発は「南池袋二丁目再開発」として進められており、現在は池袋東口を通る明治通りのバイパス道路に加え豊島区役所新庁舎などが出来上がる予定になっている。


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