JR神田駅から新橋駅までの間は、高架下建築の聖地とも言うべき光景が広がっている。
特に有楽町から新橋にかけては居酒屋を中心とした高架下建築が、古い煉瓦作りの橋桁にすっぽり嵌っていて、この上ない風情を見せ付ける。
昼間でも真っ暗なガード下の佇まいは、電車の中で揺られているだけでは体感できない東京のもう一つの日常が広がっているようでもある。
明治時代に作られたという高架橋の煉瓦作りの壁が今でもしっかり残っている。
ガード下の車道部分に組み込まれた鉄筋も相当な年代モノだということが見て取れるだろう。
特に強烈なのが新橋駅を出てすぐ北側に位置する「二葉橋ガード」の下。まるで洞窟のような趣きを見せるガード下には「羅生門」といういかにもな名前の居酒屋あり。
中に入ると本当に洞窟みたいな作りをしており衝撃的。目の前に銀座があるだなんてとても実感できない光景ですよ。
新橋から有楽町方面には居酒屋やコンビニなどが明治時代の煉瓦作りのガード下にガッチリ組み込まれていて見た目にも珍しい。
まあ、サラリーマンの街なので普段の鬱憤を晴らすための店も沢山あるわけですが(笑)ガード下にはこっそりアダルトショップもある。周囲にラブホテルもない立地でこのような店があるのは、やっぱりそれはそれで珍しい。
そして夜ともなると新橋のガード下はホームレスのオッサンの寝床にもなるのだ。
渋谷みたくDQNな若者に絡まれる恐れはあまり無さそうが酔っ払ったオヤジに絡まれる恐れがありそうな場所だ。新橋界隈は大手町あたりのような単純なオフィス街ではなく深夜まで大勢の人が歩いている。
しかし新橋のガード下で最も艶めかしいのはやはり烏森口を出たところにある新橋西口通りの界隈かと思う。夜な夜な中国人や東南アジアのお姉さんが立ち並んで「お兄さんマッサージどう?」と声を掛けてくる、怪しげな一帯。
そこには「新橋ロマン劇場」という成人映画館が…
高架下建築でもポルノシアターが入っているのはかなりレアなケースだ。
仕事と家庭に挟まれていたまには息抜き、というか一発抜いておきたいサラリーマンには絶好のオアシスである。ロマン劇場という名前も素敵である。男のロマンだね。
しかし大阪の「新世界国際劇場」でも上映されていた「馬小舎の未亡人」がこっちでも上映されているのには笑ったw
「あの世の亭主は馬並で…この前の男が人並だった。いっそ、本当の馬(以下自主規制)」
色々アンダーグラウンドが詰まった新橋のガード下だが、まだまだ見所はある。長くなりそうなので、後ほどお伝えしようと思う。
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